きょう,鳩山総理退陣のニュースが駆け巡りました。新聞各社は大きな見出しを掲げて号外(호외)を発行していましたね。
新聞紙面の見出しは,できるだけ経済的に,少ない文字で事実を伝える努力がなされています。できるだけ分かち書きを避けて,紙面節約を行い,点を打つことによって意味を取り違えないように工夫がされています。
例えば‘韓國美에 아낌없는 갈채’という見出しがあったとします。
このように書かれていたら,読者は「韓国の美しさに惜しみない喝采を送る」という意味に解釈しますね。
しかし,韓國の次に「,」を打って‘韓國,美에 아낌없는 갈채’としたらどうでしょう。「韓国がアメリカに対して惜しみない喝采を送る」という意味になってしまいます。
さらに韓國の次に「・」を打って‘韓國・美에 아낌없는 갈채’とすると,今度は「韓国とアメリカに対して惜しみない喝采を送る」となります。
それは‘與・野에 協調要請’という記事も同じです。この見出しでは,政府などの第三者が「与党と野党に協力を要請した」と解釈ができます。しかし‘與,野에 協調要請’となると「与党が野党に協力を要請した」と言う意味になります。この「・」と「,」の使い方は新聞を読む上での常識です。
この「点」一つが校正で漏れていたためにとんでもない誤解が生まれた恥ずかしい記事が載ったことがあったといいます。これも以前書いた「誤字の世界」という本の中にあった文章です。
‘영친왕은 피부가 무척 약했고, 또 체질이 예민했다. 손톱을 조그만 얕게 깎아도 아파했고 창문을 조금 열어도 기침을 했다. 남자의 그것도 불우하게 일생을 산 사람 같지 않게 살갗이 말랑말랑하며 고왔다.’
「英親王(영친왕)」というのは,日本の皇族であった梨本宮方子さんと政略結婚させられた大韓帝国の最後の皇太子・李垠殿下(1897~1970)のことです。脳梗塞にかかり滞在先の日本から1963年に帰国し,闘病生活を経て1970年になくなった悲劇の人物で,上の記事は,この殿下が亡くなった時,某週刊誌の1970年5月13日号に載った文章です。
みなさん,どこかおかしいところに気がつきましたか。
李垠殿下も当時は皇位を剥奪されて,平民の身分でしたが,こんな記事になるとはさぞかし本人も苦笑いをしていたのではないでしょうか。
問題の箇所は‘남자의 그것도’というところです。これを書いた女性記者は確かに‘남자의,그것도…’のように‘남자의’の次に「,」を打ち,続けて‘그것도’と書いたはずです。しかし印刷の時に点一つが抜け落ちてしまっために,変に解釈されてしまったのです。当時はワープロもなく,一つ一つ活字を拾う活版印刷でしたので無理もないことです。
そしてこの記者は周囲から‘남자의 그것’のせいで冷やかされ,とうとう「点一つ」にくやし涙を流したという逸話があります。
新聞紙面の見出しは,できるだけ経済的に,少ない文字で事実を伝える努力がなされています。できるだけ分かち書きを避けて,紙面節約を行い,点を打つことによって意味を取り違えないように工夫がされています。
例えば‘韓國美에 아낌없는 갈채’という見出しがあったとします。
このように書かれていたら,読者は「韓国の美しさに惜しみない喝采を送る」という意味に解釈しますね。
しかし,韓國の次に「,」を打って‘韓國,美에 아낌없는 갈채’としたらどうでしょう。「韓国がアメリカに対して惜しみない喝采を送る」という意味になってしまいます。
さらに韓國の次に「・」を打って‘韓國・美에 아낌없는 갈채’とすると,今度は「韓国とアメリカに対して惜しみない喝采を送る」となります。
それは‘與・野에 協調要請’という記事も同じです。この見出しでは,政府などの第三者が「与党と野党に協力を要請した」と解釈ができます。しかし‘與,野에 協調要請’となると「与党が野党に協力を要請した」と言う意味になります。この「・」と「,」の使い方は新聞を読む上での常識です。
この「点」一つが校正で漏れていたためにとんでもない誤解が生まれた恥ずかしい記事が載ったことがあったといいます。これも以前書いた「誤字の世界」という本の中にあった文章です。
‘영친왕은 피부가 무척 약했고, 또 체질이 예민했다. 손톱을 조그만 얕게 깎아도 아파했고 창문을 조금 열어도 기침을 했다. 남자의 그것도 불우하게 일생을 산 사람 같지 않게 살갗이 말랑말랑하며 고왔다.’
「英親王(영친왕)」というのは,日本の皇族であった梨本宮方子さんと政略結婚させられた大韓帝国の最後の皇太子・李垠殿下(1897~1970)のことです。脳梗塞にかかり滞在先の日本から1963年に帰国し,闘病生活を経て1970年になくなった悲劇の人物で,上の記事は,この殿下が亡くなった時,某週刊誌の1970年5月13日号に載った文章です。
みなさん,どこかおかしいところに気がつきましたか。
李垠殿下も当時は皇位を剥奪されて,平民の身分でしたが,こんな記事になるとはさぞかし本人も苦笑いをしていたのではないでしょうか。
問題の箇所は‘남자의 그것도’というところです。これを書いた女性記者は確かに‘남자의,그것도…’のように‘남자의’の次に「,」を打ち,続けて‘그것도’と書いたはずです。しかし印刷の時に点一つが抜け落ちてしまっために,変に解釈されてしまったのです。当時はワープロもなく,一つ一つ活字を拾う活版印刷でしたので無理もないことです。
そしてこの記者は周囲から‘남자의 그것’のせいで冷やかされ,とうとう「点一つ」にくやし涙を流したという逸話があります。
ちなみに私が前に調べたノートには「政策のブレ」というのがありました。これは정책의 비일관성と言っています。
*정책의 비일관성은 정치적 위기를 맞게 된다.(政策のブレは政治的危機を招く)のように使います。
私の最近調べた単語は「事業仕分け」です。
*에다노 유키오 행정 쇄신상은 2일 사업 구분 제 2탄을 이번 달 23일부터 시작한다고 밝혔다.(枝野幸男行政刷新相は2日,事業仕分け第2弾を今月23日から始めると明らかにした)
민주당 내 대표적인 친한파 의원으로 분류되는 간 나오토(菅直人) 총리는 집권 후에도 우호적인 한일 관계를 이어갈 것으로 전망된다. 간 총리는 시민운동가 출신답게 초선의원 시절부터 일본 사회의 편협한 역사인식을 비판해 왔으며 한일 과거사 문제에 대해서도 전향적인 태도를 보여 왔다.
ここで초선의원,한일 과거사 문제,전향적인 태도를 보여 왔다という3つの表現が目新しかったです。초선의원というのは漢字語で「初当選議員」のことですね。한일 과거사 문제は「日韓の過去の歴史問題」で,ハングルでこう表記するとすっきりしますね。전향적인 태도를 보여 왔다は「前向きな態度を示してきた」とでも訳すのでしょうか。新聞記事らしい表現だと思いました。
…반면‘이라칸(까칠한 간 나오토)’이란 별명이 말해주듯 다혈질 성격 때문에 지명도나 국민적 인기에 비해 주변에 사람이 모이지 않는다는 것이 약점으로 지적된다.
…관료들에게 화를 잘 낸다고 해서 '핏대 간'이라는 별명도 있다.
うーん,個人的にはこっちの表現の方がぴったりですね,‘까칠한 간’だと「イライラ」というよりは「ぎすぎすした」という感じがします。
네지레 국회なんて書いてありますが,これだと何のことかわからないですよね。
韓国語でいうときには식물국회という語がぴったりだと思います。