今晩は!少しご無沙汰でした。
炭素リーケージ(Carbon Leakage)という、あまり聴きなれない言葉ですが、今年の3月5日から財務省で始まった「環境と関税政策に関する研究会」で、その国際的な議論の動向が紹介されています。
炭素リーケージとは、CO2が典型ですが、地球温暖化対策の気候変動政策が世界各国で共通して行われ、炭素排出規制のためのコストが同じならば、生産地の違いによる産品の価格差はありませんが、A国が厳しい削減目標で、他のB国が緩やかな削減目標となって、AB国間の排出コストに相違が生じた場合、規制水準の低い国B国への生産がシフトしてしまい、B国の温室効果ガス排出量が増加(炭素リーケージ)することを言っています。
日本では、25%のCO2削減目標を打ち出していますが、セメントや、製鉄、電力のようなエネルギー多消費産業では、削減目標を達成するためには大きなコスト増となり、国によって規制水準に大きな差がある場合、そのコスト負担の違いから、
1 規制水準の低い国への生産のシフト(海外移転)が生じたり、
2 低規制国輸入品への需要シフト(輸入品による代替)
が生じる可能性がかねて指摘されています。
このため、EU、米国においては、規制水準の低い国からの特定産品の輸入については、排出枠の償却義務を課すことや、排出枠を輸入国の政府から購入することを義務つけたり、特別の関税を新たに課したりすることが議論されています。
また、厳しい規制水準国の特定産業に対しては、排出枠を無償供与したり、製品の輸出時には排出枠の償却費用や内国税を還付するということも議論されています。
詳細は、次のページの資料編を見ると、外務、環境、経済産業、財務の各省のものがアップされています。
http://www.mof.go.jp/singikai/kankyo_kanzei/gijiyoushi.htm
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また、今週の30日には「モーダルシフト等推進官民協議会」が開催されるとのことです。
地球温暖化対策に資するモーダルシフトに向けた必要な取り組みを検討するとされていますが、メンバーを見ると、国際運送というより国内運送におけるモーダルシフトに主眼がありそうです。
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今週は、気温が上がり足踏みのソメイヨシノが満開になるところも多そうです。日本の春を楽しみましょう。
かずさんは、前の土曜日に、京都・醍醐寺のしだれ桜を楽しんできました。ネットの情報では少し早いかなと思って行きましたが、三宝院のしだれも含め今がほぼ満開で、夕方からは3~5分咲きの祇園白川を巡って、錦市場に近いお店で夕食と、関西ならこその遊びを満喫です。
炭素リーケージ(Carbon Leakage)という、あまり聴きなれない言葉ですが、今年の3月5日から財務省で始まった「環境と関税政策に関する研究会」で、その国際的な議論の動向が紹介されています。
炭素リーケージとは、CO2が典型ですが、地球温暖化対策の気候変動政策が世界各国で共通して行われ、炭素排出規制のためのコストが同じならば、生産地の違いによる産品の価格差はありませんが、A国が厳しい削減目標で、他のB国が緩やかな削減目標となって、AB国間の排出コストに相違が生じた場合、規制水準の低い国B国への生産がシフトしてしまい、B国の温室効果ガス排出量が増加(炭素リーケージ)することを言っています。
日本では、25%のCO2削減目標を打ち出していますが、セメントや、製鉄、電力のようなエネルギー多消費産業では、削減目標を達成するためには大きなコスト増となり、国によって規制水準に大きな差がある場合、そのコスト負担の違いから、
1 規制水準の低い国への生産のシフト(海外移転)が生じたり、
2 低規制国輸入品への需要シフト(輸入品による代替)
が生じる可能性がかねて指摘されています。
このため、EU、米国においては、規制水準の低い国からの特定産品の輸入については、排出枠の償却義務を課すことや、排出枠を輸入国の政府から購入することを義務つけたり、特別の関税を新たに課したりすることが議論されています。
また、厳しい規制水準国の特定産業に対しては、排出枠を無償供与したり、製品の輸出時には排出枠の償却費用や内国税を還付するということも議論されています。
詳細は、次のページの資料編を見ると、外務、環境、経済産業、財務の各省のものがアップされています。
http://www.mof.go.jp/singikai/kankyo_kanzei/gijiyoushi.htm
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また、今週の30日には「モーダルシフト等推進官民協議会」が開催されるとのことです。
地球温暖化対策に資するモーダルシフトに向けた必要な取り組みを検討するとされていますが、メンバーを見ると、国際運送というより国内運送におけるモーダルシフトに主眼がありそうです。
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今週は、気温が上がり足踏みのソメイヨシノが満開になるところも多そうです。日本の春を楽しみましょう。
かずさんは、前の土曜日に、京都・醍醐寺のしだれ桜を楽しんできました。ネットの情報では少し早いかなと思って行きましたが、三宝院のしだれも含め今がほぼ満開で、夕方からは3~5分咲きの祇園白川を巡って、錦市場に近いお店で夕食と、関西ならこその遊びを満喫です。
読ませて頂いております。
私は某通関で仕事してる
ものですが、ちょっと
相談があります。
どちらにメールさせて
もらえばよろしいいでしょうか?
お手数ですがよろしく
お願いします。
この記事の右欄にメールフォームがありますから、ご利用ください。
メールお返事ありがとうございます。早速ですが、私某宅急系運送グループで通関部門として仕事しております。AIRの経験は10年SEAは5年です。輸出10年輸入5年になります。(どちらも輸出入の経験があります。)ちょっと悩んでるんですが、AIRの10年働いている職場をやめて今は仕事ぶりを認められひっぱられてSEAの業界で働いていますが、AIRより動きもなくなにか本当の通関だけでちょっと物足りなくなります。もう37歳ですし、このままでいいのか不安です。知識も有る程度のレベルですがまだまだ知らない事も多く、もっと通関以外にもこの通関の知識をいかしてでていったほうがいいか
悩んでます。こんなことかずさんにお伺いすることではないかと思いましたが、すごい知識と経験をお持ちと思いかかせてもらいました。今外資系の船を持っている会社からちょっとしたオファーがありますがちょっとなやんでおあります。もうすこしいろいろあり考えていることもあるんですが・・・あまり参考にはなりませんが、すこし方向性を示すことができるようなコメントが頂きたく思いメールしました。お忙しいところ恐縮ではありますがよろしくお願いします。 毎回楽しくよませて頂いてます。これでも通関士を育て指導している身ですが、ほんと知識の幅の広さと解説にはすごいと思い勉強させられて拝見しております。これからもますますのブログ発展をねがっております。
愛読頂いているとのこと、私のブログは、通関や貿易の世界で活躍されたり、これからされようとの方に役立てばと思って続けていますが、振り返れば4年目に入っています、お励まし有難うございます。
空から海に変わられて現在は後輩の指導にも当たられているとのこと、現在の会社でも相応の立場と想像されます。その中で、37歳という年齢は、経験をかなり積み重ねて職場の信頼も得て、気力、体力ともにまだまだ充実していく時期。あと十年ぐらいするとジャンプへの環境は今よりも難しくなるのが通常で、オファーがあれば、今後の仕事人生を改めて考えるのは自然です。
話は変わりますが、以前お付き合いした電鉄系大手航空フォワーダの専務は、第一回の通関士試験合格であることを誇らしげにおっしゃっていました。また、海の老舗港湾業の企業で通関部長をされていた方は、その地区の通関業会通関士部会長を永らくされていましたが、今は、その会社の監査役を勤めています。このように、私がお付き合いした通関分野の方には、通関だけにとどまらず、立場や役割が徐々に広がり、当局、業界、同業他社などとの世界にも、活躍の場が広がった方もいらっしゃいます。つづく
そこで、メール頂いたことに戻りますと、① 現在の職場が、だんだんと通関以外の分野にも頭角を現したり、より信頼されて、役割、活動分野が広がる余地が有りそうなら、現状維持も選択枝で、当面のリスクはなく、それも良し
② 5年~10年ぐらいを想像すると、日本での通関やその経験の物流業界での今後の生かしどころは、量が増えそうもない海よりも空、国内より海外と思いますので、リスクや不安は有るにしても、そのような方向への機会があれば乗ってみるのも良し
③ ちょっと物足りないことが、現況の仕事が自己能力で力が余っていて、現状維持なら、どうにもフラストが溜まり続けるということなら、より、自分の思う方向に動くも良し
でしょうが、37歳ならご家族がいらっしゃるかも知れず、転職のリスクにどれだけ自分に余裕度があるのか、家族の応援を受けられるのか等を考えることも大切です。
私個人は、たかぼんさんの年齢は、東京で幼稚園や小学校の子供の成長の中で、ねじり鉢巻で、24時直前発の最終の地下鉄で帰宅する生活を続けて、今から思えば拘束時間が一番長い仕事人生の真っ最中でしたし、将来への迷いが生じる余地もなかった時期です。振り返れば、仕事人生には同じ組織にいてもいくつかの転機があります。迷って留まるもよし、人生波乱万丈、塞翁が馬、あざなえる縄の如し、迷えば一歩前にも良し、他人の芝は青い、いずれも先人の知恵と存じます。
ほんと沢山のアドバイスありがとうございます。
今は家族がいますが、子供いません。
まだ少々動ける立場かもしれません、かずさんの
お話を聞いていてい伸びしろの部分で、やはり
通関もむずかしいところもやはりあったんですね。
かと言ってまだ偉そうにいえるほど知識がありませんし
ここで勉強させてもらってます。(笑)
今回のアドバイスを聞いて私も27歳の時が一番終電で
働いていたように思えます。(air時代)その時はあまり
ゆっくり考える暇がなかった気がします。
ただ私の周りにはすごい人が少なく、(知識はありますが
人間的にとか、またその逆とか)
かずさんのコメント、知識をみていてはじめてこの業界で
すごいと感じた人かもしれません、そんな風になりたいと
感じたもの正直で、今回の悩みにつながったのかもしれません
今回はお忙しいところアドバイスありがとうございました。
また一歩前進できそうでうれしかったです。
また失礼がなければメールさせていただきたいと
思います、ありがとうございました。
考える上での刺激になればよかったです。
通関手続きの実務面だけではなく、いろんな立場で貿易の分野にタッチしてきましたが、私のブログがこの分野を歩んでいる方の頭の体操や視野の広がりに役立てばうれしいです。
また、気軽に、あまり難しいことなしで(笑)、メールください。