かずさんの、ふらり日々是好日の記

ふっても てっても  日々是好日  泣いてもわらっても 私の一生の中の きょうが一番いい日だから

726 米国税関のミッションを再認識する機会

2010-01-20 | 外国・国際事情
 こんばんは!通常国会が始まり政界は慌しい動きのようです。
 前号で、新年のおみくじは「大吉」と申しましたが、先週、毎年厄除けに詣でる八幡様でくじを引くと、身の引き締まる言葉が並ぶものでした。ここのおみくじは毎年、浮かれ気分を引き締めるもので、持ち帰ってシステム手帳の1ページに貼って今年の戒めにしています。

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勤め先の社員対象の勉強会で3時間ぐらい話すことをおおせつかり、貿易担当の方だけでもないので、肩の凝らない出来るだけ貿易や税関業務に興味が湧いて、多少は役に立つようなものにしたいと、パワーポイントを活用して、しこしこ作業しています。

 その中で、2001・9・11のアメリカ同時多発テロ以降の米国税関の変わりようを紹介しようと、ホームページをのぞきました。
 ご承知のように、世界の税関の多くは、日本で言う財務省に所属しています。
米国も同じで、テロまでは財務省に属しており、その頃の税関のホームページを見ると、「米国税関は関税の徴収を通じアメリカ独立戦争の戦費の多くをまかなう働きをした」との記述が誇らしげにありました。

関税は、税関がCUSTOMSと英語で言うように、アダムスミスが国富論の中で「関税は、CUSTOM(習慣)と言われる様に大昔から存在していた」というように、きわめてクラシカルな税です。現在の法人税、所得税、消費税のような税は、経済活動が秩序たって行われ、会計基準がしっかりし、国民の納税規範も相応の水準にあることが前提で、その点関税は、密輸の問題はあるものの比較的徴税がしやすく、歴史的には国家財政を支えてきた税でした。今でも、アジアの国では、国家収入の20~30%が関税という国もあります。

元に戻って、米国の税関は、テロ以降新設された「Department of Homeland Security」(国土安全保障省)の最大部局として、CBP(U.S. Customs and Border Protection:税関・国境取締局)という名称です。

注目すべきは、その最大のミッションは、以下のホームページの記載から分かるように、テロリストとその兵器からアメリカを守ることとされていることです。

CBPis one of the Department of Homeland Security’s largest and most complex components, with a priority mission of keeping terrorists and their weapons out of the U.S. It also has a responsibility for securing and facilitating trade and travel while enforcing hundreds of U.S. regulations, including immigration and drug laws.


ご承知のように、以前の戦争は、国対国の争いで、宣戦布告をして戦いを始めるというものが常道でしたが、いまや、テロリストとの戦いが、戦争の類型になっています。

日本で生活していると実感の湧かないことですが、AEO制度をはじめ、貨物情報の事前通知、C-TPATなど、最近のいくつもの世界的施策の根源を、思い出させるような事柄です。

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昨日、今日と関西は、陽射しが強く感じられる一日でした。淡路島の水仙郷は、例年より早く見ごろとか、まだまだ寒さが襲いますが、少しは春の息吹を感じます。





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