かずさんの、ふらり日々是好日の記

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692  EC(欧州共同体)の税関事情!(その1)

2009-07-11 | 外国・国際事情
  こんばんは。
 日本関税協会が月刊で発行している貿易手続きの専門誌に「貿易実務ダイジェスト」があります。

その2009年7月号に財務省の平田鑑査専門官が「税関相互支援協定を巡る最近の動きについて」として講演された内容が出ています。

 税関相互支援協定は、税関間の情報交換や協力が主で、通関業や試験受験者に直接関係することは少ないものですが、先ほどの中で、ECの最近税関行政の事情が簡潔にまとめられていて、とても参考になります。
今回は、この平田氏の講演録にネタを貰いながら、私の記憶も交え、ECの最近事情です。

1 船積み前24時間ルール
 このルールは、マニフェストの内容になっているような貨物情報を、外国における船積み24時間前までに電子的に税関に提出することが求められるもので、テロ対策の一環として米国が始めたもので、ECでは2009年7月から実施されるはずでした。

 ところが、欧州各国の受信側の税関システムが整わないので2010年末までは事前提出は義務化されないこととなっています。
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 脱線して、税関関係の電子システムの状況をざっくり見てみると、数年前の印象ですが、EC各国税関システムの発展状況は国によってまちまちで、独、仏なども日米と比べると遅れているなというものでした。

 日本のNACCSは1978年からほぼ現在の形で成田空港で稼動しましたが、この初代NACCSはその数年前からロンドン・ヒースロー空港で稼動していた税関システムのLACESを手本にしたものでした。
その後、イギリスのシステムは、純税関システムと、民間企業間のカーゴ・コミュニテイ・システムとをインターフェイスする方式に発展したと記憶しています。

 米国のシステムはACEというもので、NACCSと異なり税関だけのシステムで、企業はこの税関システムのゲートに送受信する方式です。NACCSは、入港手続き、貨物管理、輸出入申告、納税、出港手続きなど、一覧の税関手続きを総称してNACCSといっていますが、米国のシステムは総称をACEといって、貨物情報の税関提出はAMS、通関手続きはABIのように、サブシステムの集合体になっているようです。
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 ECの税関手続きの電子化については、2009年2月に「関税近代化法」が採択されましたが、施行は2013年ごろということで、EC全体が日本のようなレベルになるのは少し時間がかかります。この近代化法には、申告官署の自由化のようなことも盛り込まれているようですが、詳細は分かりません。

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明日は、東京都議選、さてどうなるのでしょうか?

 目下、芋焼酎にはまってます(笑)







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