今回はその昔ゴールデン・ハーベスト(以下GH)社が出していたオフィシャル・マガジン(?)『嘉禾電影』1980年12月号をご紹介。
表紙はおなじみブリジット・リン。現在では90年代古装片ブームの顔としての印象が強いが、この当時はジャッキー・チェンなんかメじゃないくらいのステイタスを持つ文芸映画のトップ女優だったのだ。
本文では最初の方に第十七回台湾金馬奨授賞式の様子が大々的に扱われていた。写真はキン・フー映画でおなじみのシュー・フォン(徐楓)が主演女優賞を獲得した喜びの一枚(『源』という作品で受賞)。プレゼンテーターに三船敏郎が招かれていたのだ。何気に豪華。隣はジャッキー・チェンの紹介記事。まだGH社と契約したてなので、始めての方に向けての自己紹介。カラーページにも彼の姿があり、期待度の高さが感じられる。
ユン・ピョウの記事もあった。見出しに猴(猿)の字があるのはもちろん『モンキーフィスト猿拳(雑家小子)』で人気者になったから。隣の写真はスターの人気投票コーナーのページ。どのスターが一番人気があるかな?
古い映画雑誌の楽しみといえば、新作映画情報!サモ・ハンの『鬼打鬼』がモノクロページながら期待の新作として紹介されていた。この雑誌は最初に書いた通りGH社が発行しているので、ここの製作・配給の作品が紹介されているのだ。カラーではウェイ・ペイ(韋白)主演の『粉骨髏』が載っていた。これ観たいなぁ。
○おまけ。ジャッキーの奥方である林鳳嬌の写真。台湾では「二林二秦」と呼ばれ文芸映画のトップスターだった。もう一人の林とは上記のブリジット・リン。二秦は『五福星』で知られるチャールズ・チン(秦祥林)と秦漢という俳優。ジャッキーとの恋愛は今で言うところの「格差カップル」だったのだ。
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