稲盛和夫さんの考え方1
〇、最近彼の「哲学」という本を読んだ。僕が彼に注目したのは、リーマンショックで、不況に陥った企業は人を減らすことによって利益を確保を図った。そのために企業から放り出された人々は野宿するまでに追いやられた。いわゆる派遣村が、設けられたのもこの時期である。
考えてみればおかしな話である。人間よりも会社の利益の方が優先するのだ。会社が大切なのはよく分かる
しかし、これは社長以下ワークシェアリングで各人が受け取る給料を少なくして現有の人々を勤務させるということではなくて、いとも簡単に人減らしをした。派遣切りである。
そんな状況のなかで、京セラの創業者、稲盛和夫さんは、不況になったからといって、従業員の首を切ると言うのは経営者のすることではない。それをやれば、経営者失格だと言い切った。
僕は彼の哲学、言い分は正しいと思った。なぜか。企業というものは人間のために存在するもので、その逆はあり得ない。ところが現実的には、企業のためには、人の生活権利を奪うことがまず第一に行われるのが経営手法である
もちろんすべての会社が、安直に、このような手段を使って、人減らし、をしたということではない。昨日見たテレビで、ある中小企業の女社長は、
「従業員に給料を払うために、自分の給料は、2万円まで切り下げた」と、言った。
そういう中小企業もたくさんあろうかとは思うが、テレビ報道では、人減らしをした会社の方がはるかに、多いように見受けられた。
会社が大切だと言うのであれば、社長以下全員。ある時期だけ現在いる従業員の
不況の時は生活を守るために、全員が給料を下げるけることはもちろんだが、仕事の分配の方法も考えで、何としても雇用を守り抜く。という姿勢が、第一段階であろう。
そんな状況のなかで、僕は彼の書いた。著書をひもといた。
人間がなぜこの世に存在するのか。という根本原理をベースにして、彼は持論を展開している。この本の前書きにこう書いている。
「物質的には豊かな生活が実現できたにもかかわらず、多くの人は満たされず、不安を抱きながら生きている人間の生き方や考え方について真剣に考えることなく、また足ことも、人を思いやることも忘れ、ただ、利己的に生きている。
生まれてこのかた人間としてあるべき考え方や生き方について教えられることはどんなところでも、なかった。だがよくよく考えてみると、
、全宇宙に存在するものがすべて存在する必要性があって存在している。
結果は偶然に見えるが、人間は生まれるべくして生まれて今日あると私は考える。」
話を現実に戻して、彼の会社も不況でにっちもさっちも立ち行かない場合があったらしい。
そのときでも、彼は従業員を解雇しなかった。余った労働力は構内のの草引きに回して、需要の回復してくるのを待った。私はここに彼の企業哲学を見るのである。ここには、企業は一体誰のためにあるのかということが明確に示されているからである。
苦しい時は社長以下全員がその苦しみを分かち合い、景気の回復を待つ。これとて、現実の場面ではかなり厳しいことだったと思う。しかし、彼は経営の根本哲学をここに置いていた。つまり企業は、人々のためにあるのだと、いう信念である。
重ねていうが、企業は人間のためにはあって、企業のために人間が居るわけでは決してない。 僕は、この考え方の中に、真の経営者を見いだすのである。
続く。
作成日: 10/09/17
〇、最近彼の「哲学」という本を読んだ。僕が彼に注目したのは、リーマンショックで、不況に陥った企業は人を減らすことによって利益を確保を図った。そのために企業から放り出された人々は野宿するまでに追いやられた。いわゆる派遣村が、設けられたのもこの時期である。
考えてみればおかしな話である。人間よりも会社の利益の方が優先するのだ。会社が大切なのはよく分かる
しかし、これは社長以下ワークシェアリングで各人が受け取る給料を少なくして現有の人々を勤務させるということではなくて、いとも簡単に人減らしをした。派遣切りである。
そんな状況のなかで、京セラの創業者、稲盛和夫さんは、不況になったからといって、従業員の首を切ると言うのは経営者のすることではない。それをやれば、経営者失格だと言い切った。
僕は彼の哲学、言い分は正しいと思った。なぜか。企業というものは人間のために存在するもので、その逆はあり得ない。ところが現実的には、企業のためには、人の生活権利を奪うことがまず第一に行われるのが経営手法である
もちろんすべての会社が、安直に、このような手段を使って、人減らし、をしたということではない。昨日見たテレビで、ある中小企業の女社長は、
「従業員に給料を払うために、自分の給料は、2万円まで切り下げた」と、言った。
そういう中小企業もたくさんあろうかとは思うが、テレビ報道では、人減らしをした会社の方がはるかに、多いように見受けられた。
会社が大切だと言うのであれば、社長以下全員。ある時期だけ現在いる従業員の
不況の時は生活を守るために、全員が給料を下げるけることはもちろんだが、仕事の分配の方法も考えで、何としても雇用を守り抜く。という姿勢が、第一段階であろう。
そんな状況のなかで、僕は彼の書いた。著書をひもといた。
人間がなぜこの世に存在するのか。という根本原理をベースにして、彼は持論を展開している。この本の前書きにこう書いている。
「物質的には豊かな生活が実現できたにもかかわらず、多くの人は満たされず、不安を抱きながら生きている人間の生き方や考え方について真剣に考えることなく、また足ことも、人を思いやることも忘れ、ただ、利己的に生きている。
生まれてこのかた人間としてあるべき考え方や生き方について教えられることはどんなところでも、なかった。だがよくよく考えてみると、
、全宇宙に存在するものがすべて存在する必要性があって存在している。
結果は偶然に見えるが、人間は生まれるべくして生まれて今日あると私は考える。」
話を現実に戻して、彼の会社も不況でにっちもさっちも立ち行かない場合があったらしい。
そのときでも、彼は従業員を解雇しなかった。余った労働力は構内のの草引きに回して、需要の回復してくるのを待った。私はここに彼の企業哲学を見るのである。ここには、企業は一体誰のためにあるのかということが明確に示されているからである。
苦しい時は社長以下全員がその苦しみを分かち合い、景気の回復を待つ。これとて、現実の場面ではかなり厳しいことだったと思う。しかし、彼は経営の根本哲学をここに置いていた。つまり企業は、人々のためにあるのだと、いう信念である。
重ねていうが、企業は人間のためにはあって、企業のために人間が居るわけでは決してない。 僕は、この考え方の中に、真の経営者を見いだすのである。
続く。
作成日: 10/09/17