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【心 de 経営】 徒然なるままに日暮パソコンに向かいて 第85段 人の心すなほならねば 自分のものさしは正しいのか

2024-09-05 12:21:00 | 【心 de 経営】 徒然草に学ぶ
■【心 de 経営】 徒然なるままに日暮パソコンに向かいて 第85段 人の心すなほならねば 自分のものさしは正しいのか  
  「徒然草(つれづれぐさ)」は、吉田兼好による随筆集の冒頭の文章です。作者は、兼好であるという明確な証拠はないようです。おそらく大半の方が、何らかの形で、この文章に接しているのではないでしょうか。
 徒然草といいますのは、清少納言の『枕草子』、鴨長明の『方丈記』とならび日本三大随筆の一つといわれています。
  高校生時代に戻った気分で、また、社会人として人生を歩み、自分の高校時代には理解できなかったり、誤解していたりすることを発見しながら、独断と偏見に満ちた、我流の解釈を僭越ながらお付けしました。
 徒然なるままに、日暮パソコンに向かいて、よしなしごとを、そこはかとなく書き付けてまいります。
 お届けも、徒然なるままにアップロードしますので、読者の皆様も、日暮パソコンに向かいて、末永く、徒然にご覧下さるよう、お願いします。
◆第85段 人の心すなほならねば 自分のものさしは正しいのか
 自分の能力・実力を無視して、自分の基準でしか物事や人を評価して、その評価が、狂った「ものさし」によって測定した、誤差のある評価であることを認識できない人が多いです。
 兼好は、「素直である」という表現で、私達に注意喚起をしてくれています。
【原文】
 人の心すなほならねば、偽りなきにしもあらず。されども、おのづから正直の人、などかなからん。おのれすなほならねど、人の賢(けん)を見てうらやむは尋常(よのつね)なり。
 至りて愚かなる人は、たまたま賢なる人を見て、是を憎む。「大きなる利を得んがために、少しきの利を受けず、偽りかざりて名を立てんとす」とそしる。おのれが心に違(たが)へるによりて、この嘲(あざけ)りをなすにて知りぬ、この人は下愚(かぐ)の性(しょう)移るべからず、偽りて小利をも辞すべからず、かりにも賢を学ぶべからず。
 狂人の真似とて大路(おほち)を走らば、則ち狂人なり。悪人の真似とて人を殺さば、悪人なり。驥(き)を学ぶは驥のたぐひ、舜を学ぶは舜の徒(ともがら)なり。偽りても賢を学ばんを賢といふべし。
【用語】
 おのづから: まれには、時には
 すなほ: まっすぐ
 至りて: 非常に、極めて
 下愚(かぐ); 非常に愚か、究極の愚者
 偽りて: 仮に嘘であっても
 驥(き): 一日に千里を走る駿馬
 舜: 古代中国における伝説的な徳の高い、優れた皇帝
【要旨】
 人の心は、素直で、まっすぐというわけではなく、偽りが無いわけでもありません。
 ところが、そうはいいましても、まれには正直な人がいないわけではありません。
 自分はまっすぐではありませんのに、人が賢いのを見て、自分もそうありたいと、相手をうらやむのは世の常です。
 極めて愚かな人は、たまたま賢い人に遭遇しますと、これを憎む傾向があります。
 「大きな利益を得るために、小さな利益を受け入れようとしません。偽りかざって名を立てようとしているのだ」と、あたかも自分は賢人であるかのように難癖を付けます。
 自分の気持ちと違っていることによって、この見当違いな嘲(あざけ)りを行うのでしょうが、このことから、次のようなことを知ることができると言えます。
 この人は極めて愚かであり、その生まれ持った性質が、賢人の性質によい変化が起こることはなく、偽りであってでも、小さな利益を無視することもできず、たとえ賢い人がいても、そこから何かを学びとることのできるような人ではありません。
 他の人のまねをすることは悪いことではありません。ただし、何をまねするかが問題です。たとえば狂人の真似だといって、大通りを走るようなことをするならば、その人は狂人であるといっても差し支えないでしょう。悪人の真似だといって、人を殺せば、それはマネではなく、悪です。一日に千里を駆けるような駿馬に学ぶうまは、千里を駆けぬける駿馬と同類なのです。伝説的な徳の高い優れた皇帝に学ぼうとするような人は、舜の仲間ともいえる人なのです。仮にであっても、賢いことを学ぼうとする人は、やはり賢い人の仲間なのです。
【 コメント 】
 「至りて愚かなる人は、たまたま賢なる人を見て、是を憎む。」という件(くだり)があります。
 他の人がすばらしいものを持っていますと、欲しくなり、それを抑制できない人がいます。それが金銭などで解決できるの物ですと、通常は、それで解決しようとします。
 ところが、他の人が持っていても、それを、その様な方法で解決できないものはたくさんあります。
 たとえば、地位ですとか、名声ですとかは、お金を積んでも手に入りません。自分を納得させるために、相手を嫉(ねた)んだり、時には、相手の地位や名声を傷つけたりする行動に出ることもあります。
 近年のネット社会は、それを容易に可能にしてしまい、ネットという隠れ蓑を着て、相手を攻撃することも多いようです。
 その多くの場合、根も葉もなかったり、勝手に想像を膨らませたりして、無実の人を傷つけているのではないでしょうか。
 経営コンサルタントの世界では、「ウラを取る」というTVの刑事物語の「現場百遍」とともに、大変重視しています。ウラを取ることにより、自分が入手した情報は「ガセネタ」であることにたどり着くことが多いです。そのために、罪のない人に迷惑をかけることは、厳に慎まなければならないと考えています。
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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 9月4日 褒め方の工夫で人間関係が深くなる B124

2024-09-05 06:50:29 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 9月4日 褒め方の工夫で人間関係が深くなる B124 

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 

 

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

 【小説風 傘寿の日記】
 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。



 私の事業を引き継いでくれた竹根好助ですが、その部下が時々自分の顧問先や元気な会社に私を招待してくれます。私が企業で、何を観て、何を話すか、私の半世紀のコンサルタント経験を盗み取り、コンサルタントとして、それを顧問先に活かしたいという考えのようです。
■【今日のおすすめ】
 下記のブログに対して読者の反応が良かったので再掲しました。

◆【成功企業・元気な会社・頑張る社長】
 家族4人で経営する釣具店での出来事だった。かつて息子がルアーや工具でオリジナルブランドを開発し、売り上げ拡大を果たしたものの、その後は新しい商品開発がままならず、息子は連日、深夜までパソコンの前でキーボードをカタカタ。その様子をうかがう父親は「夜遅くまでパソコンをのぞき込んで何をやっているんだ」と思いつつも、声をかけることはなかった。親子間の意思疎通がないまま、時間だけが過ぎていき、オリジナルブランドの開発・販売というビジネスモデルは崩壊しつつあった…。<続きは下記URLで>
 竹根の部下が紹介してくれた企業は、遠方にあるので、オンラインでインタビューと社内見学をさせていただきました。

■ 褒め方の工夫で人間関係が深くなる B124

 世の中には、「誉め上手」といえる人がいますね。口下手な私にとりましてはうらやましい限りです。

 その様な人というのは、相手の着ているものや、ネクタイなどの身につけている物をちょっと見ただけで、それを糸口として会話を発展させることができます。「素敵なネクタイですね」というように声かけをするだけではなく、それを契機に、相手の反応を見ながら話を発展させることができるのですね。

 私は、自分で、ファッションなどのセンスも知識もありませんので、たとえ話題にしたとしても一言誉めるだけで、後が続きません。

 一方で、いろいろな人とのコミュニケーションは、経営コンサルタントという仕事柄、経験をしてきていますので、相手がどの様なタイプの人かを感じ取ったり、感じ取れない場合には、その視点から探りを入れたりします。

 たとえば、知的な感じの雰囲気を持っている人に対しては、「最近、○○という本を読んだのですが、主人公の生き方から、反省させられることが多くありました」などと声かけします。

 その対応を見ながら、相手の人が読書好きなら、本に関することで返事が返ってきます。生き方に関する返事なら、人生観などに話を持っていくことも考えられます。

 反応が良くなければ、生き方の延長線上で、主人公が猫好きであることを話し、犬猫の話に発展させるのも良いでしょう。

 この種のイントロは、なれていない人は、あまり話題にしないでしょう。あまりありきたりな話題に辟易しているような人へのアプローチとなり、相手の人も新鮮さを感じるのか、心を開いてくださることが多いです。話し下手の私でも、こちらのペースの話題選びなので、あまり気疲れしないで会話を続けることができます。

 他の人が、あまり気づかないような話題で、自分のペースで進められるようにするためには、話の中で、相手を誉めることができるようなきっかけを見つけ出し、さらりと誉めます。逆に、それに対して、自分の失敗談で返しますと、話が発展してゆきます。


 その時に、そのテーマの内容について、いろいろと知りたいという知識欲やメリットを優先してしまいますと、しらけてしまいかねません。

 相手が、どの様な人なのかを感じ取り、今後のお付き合いをスムーズに進めたいという気持ちで接するようにします。別項でも記述していますように「ギブ・アンド・テイク」とか「損得」とかということを抜きにした気持ちが重要と考えます。

 そこで知り得たことに対しては守秘義務と考え、他の人に対しては積極的な話題にしないようにします。固有名詞を出さずに、良いことの事例として出すときにも、さらりと表現する程度に抑えます。

 また、その後、その人ととのメールのやりとりや会話機会があります場合には、さらりと挿入します。「この人は、こんなことまで覚えてくださっているのだ」と思ってくれ、人間関係がさらに深まります。

 「悪事千里を走る」といわれますように、人間関係が崩れますと、悪い情報が拡散し、ますますこじれてしまいます。

 一方で、人間関係は、良い関係ができますと、拡散スピードは遅々としたものですが、質の良い人間関係を展開することになります。

 よい人間関係は、自分の人生を豊かにしてくるような気がします。

■【今日は何の日】 
  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。
  この欄には、発信日の【今日は何の日】などをご紹介します。
   https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/7c95cf6be2a48538c0855431edba1930
 ■【今日は何の日】 9月5日 ■ 石炭の日、クリーンコールデー ■ 王貞治氏国民栄誉賞第一号受賞
■【経営コンサルタントの独り言】 

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

 音楽の癒し効果 904

 クラシック音楽はどうも・・・ という方もいらっしゃいます。
 ある人は、クラシック音楽の能書きを垂れることで喜びを感じています。

 私は、クラシック音楽が大好きというほどではないですが、レコードもCDも結構持っています。
 チャイコフスキーの4番、ベートーベンの6番、シューベルトの未完成など定番ではありますが、音楽を聴きながら、次はどの様なメロディーに入るかが解るくらい何度も、繰り返し聞いてきています。

 音楽を聴きながらブランデーを傾けるという風景は、かっこいいですね。
 でも、私は下戸ですので、コーヒーを自分の好みのカップン・ソーサー(Cup and saucer)に、マイポットから注いで飲む、至極の時間が好きです。

 音楽を聴くと心が安まり、疲れも吹き飛びます。


 ところが、疲れが極度に達しているときには、必ずしもそうではありません。

 1970年代前半に5年間アメリカに赴任していました。
 連日、車でアメリカ東部を走り回っていましたが、週末近くになりますと疲労も溜まってきます。

 東京・大阪間くらいの距離を、午後3時頃ボストンを出た帰り道のことです。
 東部アメリカではあまりないのですが、峠越えをするところがあります。
 疲れを癒やそうとラジオをかけました。
 曲名は知りませんが、当時流行していた穏やかな曲調の失恋の歌でした。
 それが、癒やしてくれるどころか、雑音にしか聞こえなかったのです。

 アメリカにしては道幅の狭い二車線の峠のくだり道です。
 普段なら安全運転をする私ですが、スピードが出ていたのでしょう。
 気がつくとひやりとするような運転をしていました。

 くねくね道で、エンジンブレーキだけでは制御しきれませんでした。
 ブレーキを下手に踏めば尻を振ってスピンするくらいのスピードです。

 フットブレーキをだましだまし使いながら、制御し、次第に安定してきました。
 幸い対向車も少ない道でしたので助かりました。

 学生時代から、ドライブをしていましたので、逆にドライブ技術を過信しないように常に言いきかせています。
 疲労がこのような事態を引き起こしてしまうのですね。

■【小説】 竹根好助の経営コンサルタント起業

 私は、経営コンサルタント業で生涯現役を貫こうと思って、半世紀ほどになります。しかし、近年は心身ともに思う様にならなくなり、創業以来、右腕として私を支えてくれた竹根好助(たけねよしすけ)に、後継者として会社を任せて数年になります。
 竹根は、業務報告に毎日のように私を訪れてくれます。二人とも下戸ですので、酒を酌み交わしながらではありませんが、昔話に時間を忘れて陥ってしまいます。それを私の友人が、書き下ろしで小説風に文章にしてくれています。
 原稿ができた分を、原則として、毎週金曜日に皆様にお届けします。
【これまでお話】 バックナンバー

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

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■バックナンバー
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/a8e7a72e1eada198f474d86d7aaf43db
 

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