■【あたりまえ経営のきょうか書】 ビジネスパーソン成功術 3-401 自分の専門外でも会話の輪に入ってみる
20世紀後半から、ICTの技術革新が急速に変化するようになり、それに伴いニーズの高度化や多様化がますます大きくなり、経営環境は、「日進月歩」から「分進秒歩」の変化へ、さらには”光速化”へと、大きく変化してきています。
時代の変化は大きく、速く、グローバルに展開されています。学歴や職歴など、過去の知識や情報がそのまま活かせる機会は、年々減少してきています。
一方で、成長過程やビジネスを通じての経験は、それを礎として、現在でも、将来にも活かせるでしょう。しかし、使い方次第では、陳腐化してしまい、かえって新しい時代の足かせにもなりかねません。
とりわけ「思考法」は、時代に即したスキルを身に付けていきませんと、「過去の延長線上での判断」に繋がってしまい、時代に即した意思決定ができなくなりかねません。
このような経営環境の急速な変化の時代ですので、ビジネスパーソンも、過去の延長線上での発想では、生き続け、成長していくことは困難でしょう。
新しい時代の生き方について、原点に戻って、考えてみませんか?
*
■ 3 ビジネスパーソンがめざす一歩上の発想とスキル
時代に即したスキルを磨きながら、業務に活かし、自分の更なる成長に繋げるにはどうしたらよいのでしょうか。その方法は、多岐にわたると思います。
他の人と、同じやり方をしていては、どんぐりの背比べになってしまいます。存在感を示すためにも、自分自身を「差異化(差別化)」しましょう。
それが、ご自身の成長に繋がるでしょうし、ビジネスパーソンとして元気に生きて行くことができるようになるでしょう。
それをどの様に身に付けて、どの様に活かしていったら良いのでしょうか。自分自身で立ち止まって考えてみることも重要です。
「あたりまえ経営のきょうか書」シリーズの第三章として、経営コンサルタントという仕事を通して、感じてきたことを、ビジネスパーソンに共通する面を中心にお話しています。
そのヒントの一助になるように、40年余の経営コンサルタント歴からお話して参りますので、参考にしてくださると幸いです。
*
成功しているビジネスパーソンと、そうでないビジネスパーソンとはどこが異なるのでしょうか。
半世紀にわたる経営コンサルタントとしての経験から、両者の違いはごくわずかだと見ています。しかし、「ごくわずかな違い」が、活かし方で大きく異なった結果をもたらしているように思えます。
その「ごくわずかな違い」で気がついたことを、徒然に記述してまいります。
*
■3-401 自分の専門外でも会話の輪に入ってみる
私の知り合いの税理士ですが、いろいろな会のメンバーになっています。彼は、自分の専門外の人達と話をすることは、刺激にもなり、情報収集にもなり、なによりも人脈作りに繋がると常々話しては、後進にアドバイスをしています。
雑談中などで、話題が自分の専門外の話だったりすると気後れしてしまい、できればその場から逃げ出したくなりますが、上述の税理士の先生はむしろ積極的に、その輪に加わります。からは、自分が門外漢であっても、しり込みしないのは、その輪のなかに入っていきませんと、いつまでも自分の既知の世界から外に出て行けないからだといっています。
アレの専門は、いうまでも税務ですが、企業は税務だけではなく、経営全般の問題を抱えています。他のコンサルタント・士業がクライアント開拓に難儀していますのに、税理士は、すでにクライアントを持っています。そのクライアントの経営全般の支援をすることにより、その企業の経営者には大きなプラスとなります。それだけではなく、税理士自身にとっては、付加価値を高めることによるコンサルティング・フィーを付加できるのです。
*
私達コンサルタント・士業は、自分の専門分野を高く盛り上げるだけではなく、その周辺も補強し、更に関係ないことでも盛り上げて行くうちに専門分野も高くなったり、複数の専門分野を持ったりすることに繋がります。
アメリカのプリンストン大学で心理学教授を務めていた、ダニエル・カーネマン博士(1934〜2024年)は、自分の専門は心理学であるにもかかわらず、2002年にノーベル経済学賞を受賞したことは有名な話です。
彼は経済学を心理学の面からアプローチを試み、「不確実な状況下における人間の意思決定」について理論化しました。かれにとっては、心理学とは異なる新分野である行動経済学という分野に進出し、この成果に繋がったのです。
■【あたりまえ経営のきょうか書】
https://blog.goo.ne.jp/konsarutanto
第一章 経営トップは、このようにして変身せよ
第二章 プロの管理職の発想と行動
第三章 ビジネスパーソンのあるべき発想とスキル
第四章 戦略思考で経営者・管理職のレベルアップを図る 戦略・経営計画
第五章 プロが実践する問題発見と課題解決力
第六章 プロに不可欠な論理思考
第七章 進捗管理で企業力強化 管理会計の実践
第八章 四字熟語に学ぶ経営
第九章 経営雑学を経営管理の潤滑油に活かす
なお、並行配信しています「徒然なるままに日暮パソコンにむかひて」シリーズも大変好評ですので、そちらも併せて、是非ご愛読をお願いします。
https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/eb88c477696adc4e2e78376c81b7274b
【 注 】
「あたりまえ経営のきょうか書」は、上記のようなシリーズになっています。
第一章から順に掲載するのではなく、感じたとき、思い立ったときにランダムに記述し、お届けして参ります。
途中欠番もありますが、各章の中の「節」の切れ目の関係で連番が府連即となっていることがありますので、ご承知おき下さるようお願いします。