コンサルタントバンク コンサルタント(プロ・希望者)+ 士業の異業種交流会

コンサルタントバンクは、コンサルタントや士業の先生方の異業種交流会で、無料で登録できる組織です。関連情報をお届けします。

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-59 PDCAを上手に回して効果を上げる

2023-06-05 08:26:00 | 【経営・専門業】 あたりまえ経営のすすめ<管理編>

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-59 PDCAを上手に回して効果を上げる

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部3章 【管理編】 プロの管理職のための”新たな”PDCAと活用法 

 これまで第2章として、ホンモノのリーダーシップについてお話して参りました。

 そのリーダーシップと不可分にあるのがPDCAです。

 「いまさら、PDCAについて学ぼうとする人間なんていないよ」
 「もう、PDCAは古い!」

 このような声を聞くような時代になりました。それほど、PDCAが言い古されてきているのです。しかし、本当にPDCAが実行されているのでしょうか。そして、PDCAの効果が出ているのでしょうか。

 多くの方が、知識として知っていても、実行に移せていない人が多いのが「PDCA」です。

 一方で、「PDCAを常に意識しています」、という人もいます。ところが、本当にPDCAにより効果を上げられているのでしょうか?大半の方が、「効果を上げている”つもり”」であって、実際には、PDCAが適正に実行されていないがために、機会損失を起こしているのです。

 正しいPDCAとは何か?
 正しいPDCAの使い方とは?

 謙虚に、再度、PDCAに取り組んでみては如何でしょうか。あなたのPDCAとは違ったPDCAがあるかもしれません。

■ 3-59 PDCAを上手に回して効果を上げる

 ISO9000を始めとした国際標準に、PDCAの考え方が含まれるほど、世界的に定着しているPDCAです。しかし、それを正しく用いませんと、せっかくの素晴らしい考え方でありましても効果を充分に発揮できません。
 PDCAという、ビジネスパーソンなら誰れもが知っている「あたり前」「常識」について、謙虚に考え直してみることも必要ではないでしょうか。

◇ 「P:計画(Plan)」
 いうまでもなく、PDCAの基本は、「ものさし主義に基づく目標の明確化」です。目標が明確でありませんと、「D:実行(Do)」以降が正しく進められているのかどうかわかりません。ものさしですから、間違えたものさしを作りますと、その後の作業も正確さを欠くことになります。
 まずは目標を明確化することが大切です。
 目標の設定が正しくできていなければ、その後続く行動を頑張っても成果につながりません。また、目標は達成可能であるもの、かつ具体的なものでなくてはなりません。
 「達成可能」という目標は、安易に達成できるようなものでは、成長しません。かといって、達成不可能な目標では、諦めが先行してしまい、意欲が湧きません。裏付けされた、キチンとした目標であれば、「苦労して立てた目標なので、頑張って、何とか達成しよう」という気になります。
 すなわち、目標というのは、努力すれば何とか達成できるほどの高いレベルに設定すべきなのです。いくら平等といいましても、メンバー全員が同じ目標を持つことは、けっして「公平」ではありません。経験や能力に応じて、個別目標が異なるのは「平等」に反することにはなりません。
 しかし、それには、高い目標、高い達成率等々、レベルや結果に応じた見返りがあることが前提でなければ「公平」とはいえません。

 目標は、具体的でなければなりません。5W1H(8W3H)に基づいて、立案しますと、具体性を持った目標になります。目標が具体的ですと、「D:実行(Do)」以降の行動も進めやすくなります。
 具体的という意味の中には、「細分化された具体性」という階層基づく具体性も不可欠です。下位目標を達成すれば、自ずと上位目標を達成するという階層になっていなければならないのです。すなわち「真の共通目標」になっていることが大前提です。
 目標が、絵に描いた餅にならないためには、全メンバーが「共通認識」されている必要があります。ところが、既述のように共通認識できているようでいて、認識にバラツキがあるのが現実です。
 報連相を双方向コミュニケーションで行うときに、共通目標を面前に置いて行うことにより、共通認識を促進できます。

◇ 「D:実行(Do)」
 共通目標・共通認識ができていますと、「共通行動」が行われるようになります。共通行動は、「蓄積は力」という言葉のように、ノウハウを蓄積していくことです。それが「設備」といわれる仕組みであることもお話しました。
 目標を達成するために、管理会計的な意識が全社員にありますと、行動の量も質も良質化します。すなわち蓄積されるノウハウの質も高まるのです。
 「D:実行(Do)」の段階では、「PDCA+s/a」が基本です。調整とリスケジューリングです。しかし、ここで、安易に「P:計画(Plan)」を変更しますと、Pがなってあるかの重要性に影響が出てきますので「s/a」は慎重に行う必要があるのです。

◇ 「C:チェック(check)」
 既述の通り「問題とは、計画と実績に差異があること」ですので、「ものさし」との比較が基本となります。その根底には、管理会計的思想が流れていなければなりません。
 管理会計により、Cが客観性を持って実施できます。定量的な評価だけではなく、定性的な評価も可能となります。
 「C:チェック(check)」で重要なことは、結果に至った経緯や原因の追及が不可欠です。思い込みや一方的な見方ではなく、大所高所からの確認が必要です。それには「ものさし」を活用することです。
 そして、今後、問題は再発しないように、成功事例は、さらに発展させるようにというステップを重視し、それを蓄積しますと、組織としての財産になります。困ったり、計画を立案したりするときに、その財産を活用できるようにするのです。

◇ 「A:対策(Action)」
 多くの企業で、原因追及までは行っても、それを実行に移すことをしない、「反省しっぱなし」という状態が続いています。
 「A:対策(Action)」も「5W1H(8W3H)」に基づいて行います。すなわちAは、Cとも密接に関係し、Pへも繋げていかなければならないのです。
 ただし、「P:計画(Plan)」が間違えていたり、不充分であったりして到達した結果である場合には、計画立案法に対する改善も必要となります。また、次の計画に、その反省を反映させることもしなければなりません。
 「P:計画(Plan)」だけではなく、「D:実行(Do)」が適切でなかったかもしれません。その場合には、行動マニュアルなどの修正も発生します。

 PDCAは、ものさし思考を始めいろいろな手法・考え方と連携して用いませんと、その効果を充分に発揮することができません。また、管理会計やそれに基づく予算実績管理などの仕組みや基幹業務システムなどとの連携も必要です。

【 注 】 PDCA詳細情報

「ロジカル・シンキングがよくわかる本」(今井信行著 秀和システム刊 1,760円)の第3章5節で詳しく説明しています。

ご購入は書店または下記よりamazonで

https://www.amazon.co.jp/%E5%9B%B3%E8%A7%A3%E5%85%A5%E9%96%80%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9-%E6%9C%80%E6%96%B0%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%8C%E3%82%88%E3%81%8F%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E6%9C%AC-%E4%BB%8A%E4%BA%95%E4%BF%A1%E8%A1%8C/dp/4798068896/ref=sr_1_4?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E4%BB%8A%E4%BA%95%E4%BF%A1%E8%A1%8C&qid=1679879669&s=books&sr=1-4

 

■【あたりまえ経営のすすめ】 バックナンバー

 あたり前の重要性を知る ←クリック

 

■【プロの心構え】 バックナンバー

プロとして、いかに思考すべきか ←クリック


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ■【あたりまえ経営のすすめ】... | トップ | ■【あたりまえ経営のすすめ】... »
最新の画像もっと見る

【経営・専門業】 あたりまえ経営のすすめ<管理編>」カテゴリの最新記事