田園都市の風景から

筑後地方を中心とした情報や、昭和時代の生活の記憶、その時々に思うことなどを綴っていきます。

大川建具の魅力展ー組子の作品など

2017年07月20日 | 日々の出来事

 九州芸文館で「大川建具の魅力展」が開催されています。大川市は江戸時代から続く木工業の町ですが、家具とともに建具の生産も盛んです。

 左の建物が芸文館、正面は九州新幹線筑後船小屋駅です。当初は建設予定がなかった駅で、発表当時は我田引水の類でいろいろ言われました。広域公園の中にあり体育館、公認プール、プロ野球の二軍球場などが建設されています。しかし辺りは普段人影も少なく静かです。

  展示会場はそう広くありません。いつも思いますが、入場者が少ないので勿体ない気がします。田園地帯にある文化施設で、まだこれからというところでしょう。

 建具は住宅の開口部に設けられる仕切りのことです。障子や襖などですね。本来、建具はそれぞれの住宅にあわせて採寸します。組子は釘を使わず、木と木を組みつけて作る建具の技法の一つです。会場には組子作品が多く展示されていました。 

 基本ともいうべき麻の葉の文様です。麻は組子だけではなく、和のデザインの代表でもあります。他にも和の文様が多く組子に使われています。

 これは本捻組という技法です。

 こういう文様もあります

 間仕切戸です。組子の文様や木の色で絵柄を表しています。

 衝立です。

  これは富士山。 

 

  これは立体組子です。初めて見ました。

  立体組子の拡大写真です。組子のこういう表情を見るのが面白い。

  組子建具は、木の細かい組みつけの様々なデザインが見どころです。 

 組子は和の文様が主なので、どうしても和風住宅に用いられます。しかしJR九州の豪華列車「ななつ星」の内装に採用されるなど、使い方によっては洒落たデザインになると思います。

 

 

 

 隣の会場では水に関する展示があっていました。下の写真は「はんぎり」です。酒の醸造元で酒米を入れる桶の丈を半分にしたのが始まりといわれています。直径は1メートルほどで、人が乗って水上を進みます。筑後地方特有のクリークで、菱の実採りに使われていました。

 菱の実は栗に似た味で茹でて食べます。子供の頃、秋になると近郊の農家の小母さんが菱の実売りに歩いていたことを思い出します。

 

 

 

  

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