フィンランドの首都ヘルシンキで食堂を営む
日本人女性の物語。
とにかく面白い。
爽やかでほのぼのとしていて、
読者を幸せな気持ちにしてくれる。
フィンランドを舞台にした作者の感性も素晴らしい。
この小説は映画化されていて
そちらのほうは既に観ていたが、
ストーリーが違っていてくれ
と願いながら読んでいたら
オチが違っていたので
2倍得をした気持ちになった。
. . . 本文を読む
ある日、ミュージシャンの父親が
若い女と無理心中で死んでしまう。
残された主人公と母親は
目黒の家を離れ
下北沢の安アパートで暮らし始める。
深い傷を負った母と娘が
下北沢の街に抱かれ癒され
やがて立ち直る物語。
僕は毎日何時間も仮想空間上で
女性アバターで生活しているし、
もともとナヨナヨした性格なので
自分の中に女の部分がかなりあるんだと思ってた。
で . . . 本文を読む
数年前に本書を購入したのだが、
ちょっと僕には易しすぎたか
と
えらそーーなことを思って、
ずっと本棚で眠っていた。
英語を勉強しなくなって3、4年がたって
リハビリのつもりで本書を手に取ったが、
どうして
なかなか
初めて聞く表現や単語が随所に出てきて
勉強になった。
癒し系のイラストが楽しいし
初心者にも
口語表現のブラッシュアップをしたい中級者にも
お . . . 本文を読む
皆さまご存知、
俵万智の超ベストセラー短歌集。
こういう歌集というのは
一首一首よく味わって読むべきものかもしれないが、
楽しくて一気に読んでしまった。
特に恋愛を歌った歌が
生々しくリアリティがあり
僕も胸がときめいた。
面白い歌があった。
《恋愛のことはやめろと諭されて嫁入り道具の一つか歌も》
赤裸々に恋を歌って発表する娘を
親御さんはさぞかし心配され . . . 本文を読む
毎度毎度の超独善的な千鶴子節。
特に成人男性に対する紋切り型の偏見。
途中何度かこの本をゴミ箱に投げ捨てたくなったが、
しかし彼女は、僕が目指す
在宅ひとり死の提唱者。
きっとためになるはずと言い聞かせて最後まで読んだ。
さて、
日本の福祉はいまだ変革期。
この手の本はすぐに古くなってしまう。
この本が出版されたのも平成19年。
第1章から第5章までは僕の役には立たな . . . 本文を読む
部屋というのは単なる器だ。
人はその中に自分の好きなものを詰め込む。
好きなものに囲まれながら幸福に浸る。
この写真集に収められた部屋は
どれもこれも乱雑で汚い。
だが、眺めてると不思議と気持ちよくなる。
夢見がちになる。
それはきっと、
住む人の夢や幸福が
都築響一のレンズを通して
見るものに伝わってくるからなのだろう。
大好きな写真集です。 . . . 本文を読む
僕は初期の谷川俊太郎の詩が好きだ。
瑞々しい感性に貫かれているし、
何よりも僕を強烈にインスパイアーしてくれる。
僕も最近糞の糞みたいなしょうもない詩を
書くようになって思うのだが、
気の利いた文句を一言二言思いつくのはシロートにだってできる。
でも、やっぱり
こんなのは逆立ちしたって書けないと思う。
あたり前だが、
天賦の才により
こんこんと湧き出る言葉たちを
. . . 本文を読む
この作家は
美しい文章を書きたい
だとか
味のある文章を書きたい
だとか
お洒落な文章を書きたい
だとか
ぜんぜん思わないのだろうか?
味も素っ気もない文章を読むのが苦痛なので、
第5巻以降読むつもりは
いまのところないです。
料理の話は面白いんだけどね。 . . . 本文を読む
この本にはフィッツジェラルドの5つの短編小説と、
訳者村上春樹のフィッツジェラルドにかかわるエッセイ、
それにマルカム・カウリーのフィッツジェラルドの作品集への序文
が収録されている。
短編小説はどれも素敵で、
特にQPは若い頃の作品に心惹かれた。
この翻訳ライブラリーにだけ収録された
カウリーの序文も面白く、
フィッツジェラルドがただ才能だけの人じゃなかったことを知った。 . . . 本文を読む
僕はホームヘルパー2級の資格を持っているし、
今お世話になっている障害者施設で、
系列の老人ホームの下請け業務に
長年従事している。
老人ホームの給食サービスに始まり、
館内清掃、食器洗浄、
現在は利用者さんの衣服の洗濯業務を担当している。
館内清掃に携わっていた時には
床を磨きながら
つぶさにホームを観察させていただいた。
だから、一般の人よりは老人ホームにつ . . . 本文を読む
まあ毒にも薬にもならない本である。
あら、
結論を言っちゃった。
まず水丸さんがAについて語り、
それにイラストをつけながら
誠さんがAを語り、話題はBに。
次に
水丸さんが誠さんの語りにイラストをつけ
Bを語りいつの間にかCを語りだす。
さらに誠さんがCを語り、、、、、、
というしりとりのような共作なのです。
お二人の話題の豊富さには舌を巻いた。
. . . 本文を読む
「食堂のおばちゃん」シリーズ第3巻。
絶好調です。
下町の人情話に心が和みます。
以前にもまして作者の登場人物に対する愛情が感じられ、
また看板の料理描写も
前2作より丁寧になったと感じました。
QPも料理に対する意欲が高まりました。
第4巻以降も期待大です。
巻末のレシピ、
QPにはちょっと敷居が高いかな。
マニアックだし、
やっぱり写真付きで、 . . . 本文を読む
とても面白かった。
毎度毎度、よくこんないい小説が書けるものだと
感心してしまう。
実は昔一度この小説を読んでいたのだが、
その時はさほど印象に残らなかった。
あの頃は疲れていたのかな。
若い時と比べると、
現在のほうが文学に関しては
感性が勝っていると感じている。
63才万歳だ。
読書、音楽鑑賞、Second Life。
こんないい老後が送れるとは思ってなかったよ。 . . . 本文を読む
読んだ後ほんわかと温かな空気に包まれる
優しい小説というものはあるが、
ここに収録された6つの短編小説は
その真逆で、
いずれもシュールで非情で
読んだ後に寒々とした空気に包まれる。
円熟期の村上春樹作品に比べると
文体が硬くドライで読者に対する
気遣いに欠けるきらいはあるが、
まあ、この時はこ~~~ゆ~~~作品がかきたかったんだなあ、
ということで良しとしよう。
面白 . . . 本文を読む
ブルーノート関連の書籍は多い。
このレーベルがファンからいかに愛されているかの証だろう。
以前このブログで紹介した
『ブルーノート決定盤100』とは
名前は似てるが別の本である。
『決定盤』はレコーディング順に編集されていたが、
この本はアンケートの人気順になっている。
どちらがいいかは読む人の好み次第。
また、『決定盤』ではちゃんと100枚のアルバムを紹介していたが、
. . . 本文を読む