モーツァルト 交響曲 第40番 第41番 / クラウディオ・アバド

今日またママンのショートステイを利用した。


前回から2週間しかたってないので

もうちょっと間を置きたかったのだが、

今日しか空きがなかったのだ。




日中は通院や生協宅配の注文入力や雑用に追われ、


夕方になり、


これから悠々自適の独身貴族を満喫するぞと思った矢先、


施設から電話があった。




10時におしっこをしてから、


その後ぜんぜん排尿がないという。




「緊張しているので止まったのでしょう。

そのうちまとめて出ると思いますよ。」



と言って電話を切ったが、




やっぱり心配で落ち着かない。








認知症高齢者には環境の変化は大きなマイナスだ。





ママンは朝方平気な顔をしていたが、


本当は不安だったのかも知れない。





こんなことならショートステイなんか利用せずに、


ずっと一緒にいればよかった。






そうくよくよした。






そのうち、


おしっこが止まったというのは電話をかける口実で、


実はママンが問題行動ばかり起こして


「あんたのお母さん、箸にも棒にもかからないわよ！」


とあの介護士さんは訴えていたのかも知れない。



などど妄想してしまう始末。












こんなことで悩んでもらちが明かない。




音楽でも聴くか。








ちょっと迷って、



ママンの好きなモーツァルトにした。








音楽に身を任せるうち、



この世のすべては


大いなるものの差配で動いている


ように思えてきた。





だからおしっこが止まろうが出ようが、



ちっぽけな僕たちは



大きな運命の流れに身を任すしかないのだ。











モーツァルトの陰影を含んだ40番。


颯爽たる41番。









僕がどこかで野垂れ死にしたって、




この音楽の偉大さは変わらない。