キューピーヘアーのたらたら日記

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『燃えるスカートの少女』 エイミー・ベンダー

2008-11-11 20:02:04 | 
放送大学の教科書に抜粋されて載っていたこの小説の一部分は、

博物館に展示されてる古文書みたいに、いばっていて高尚で難解そうだった。

それはカフカ的であり、白黒の無声映画のようでもあった。


しかし、実際本物に目を通してみると、なんと優しくチャーミングで感性豊かなことか!

そして、予想してなかったことだが、日本人にとっつきやすい小説だった。

それは、彼女が影響を受けた作家のリストに

"世界のハルキ・ムラカミ"の名前があることからも、納得がいく。

そして、その不思議さと言ったら、"アメリカの川上弘美"とも言えるかも知れない。

両作家を一冊ずつ読んだだけで、たよりないが…。

処女作の印象はそんなところだ。


いわゆる不思議系である。

小説ではいろんなことが自由なんだなあと感心しながら読み進んだ。

しばらくして、僕は自分が味わっている感触が、

彼女の潜在意識であることに気付いた。

ユング唱えるところの集合無意識の闇と光を注意深く解析しながら辿って行けば、

エイミー・ベンダーその人の個人無意識に辿り着く。

そこで、僕はテキストを読みながら、いろんな単語をぶつけてみる。

tongue,…shadow,…experience,…skirt,…fuck,…forget,…

やがて彼女の個人無意識は僕を認知し、

「あなたにだけ許してあげるわ。」と囁く。

そこには仰向けになって両脚を大きく開いた彼女が待っていて、

「私って、こんなに卑猥で、ちっぽけで、平凡で、突飛で、美しいの。」

と言う。

そんな彼女の魂には封印された過去がそこかしこにあり、

僕はその柔らかさ、温かみ、ざらつき、匂いを確認しながら、

エイミー・ベンダーとまぐわいを重ねるのだ。


これぞ読書の醍醐味ではないか!?

というのが僕の夢です。

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