私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

建御雷神はオホクニの元に帰り来て・・・・・

2018-08-30 09:14:17 | 日記
 事代主命と剣御名方神との結末を、出雲まで立ち帰ってオホクニに伝えるのです

            “随天神御子之命勿違訖”

 <アマツカミノコノ ミコトノ マミマニ タガハジト モウシヌ> 

 と。更に、まだ心配事があったのかもしれません。この建御雷神、よほど最深の注意を施して物事を推し進めると言う「慎重居士」の神だったのでしょうかが、再度、出雲に帰って、オオホクニに物申しております。

            “故汝心奈何<カレ ナガココロイカニゾ ト トイタマイキ>

 「あなたのお心はどうでしょうか。此の二加神の申す通りで、いいでしょうか」
 と、更に、念を押してお尋ねになられるのです。すると、オホクニも、はっきりと言います。

            “僕子等二神随白。僕之不違”

 と。「息子二人が言う通りです、私の心もまったく二人の心と違わず。同じで。」と言われたのです。

 これで、御雷神の仕事は終わり、後は高天原のアマテラスに復命すればよいだけですが、これで、すべて終わって、次の物語に入るべきだと思うのですが、<さに 非ず>です。まだ、この出雲でのお話が残っているのです。そこまで物語を深く追い求めなくてもよさそうなのですが、どうしてかわ分からに之ですが、稗田阿礼の性分でしょうか、オホクニについて忖度でもしたのでしょうか、「古事記」は、とことんまで、この結末を追い求めて、物語を進展させるのです。