MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.107 「ホステル2」 (2007年 米 94分 シネスコ)

2007-11-13 02:01:52 | 2007年劇場鑑賞
監督 イーライ・ロス
出演 ローレン・ジャーマン
    ロジャー・バート
    ヘザー・マタラッツォ



今年の年頭に公開された残酷拷問ホラー映画「ホステル」の続編が早くも公開!と言っても関東では昨年の秋に一作目が公開されてたから一年ぶりの続編の公開です。
前作は「ホステル」のような残酷ホラーの上映には相応しい天六ユウラク座での上映でしたが、今回はシネマート心斎橋と言う韓流映画を中心に上映してるお洒落なミニシアターでのレイトショー上映です。
天六シネ5ビルの妖しげな雰囲気がこの作品にピッタリだったのだが・・・
昼は洒落た韓流映画が流されるスクリーンに夜は対極的な血しぶきと肉片が飛び散る凄惨な光景が映し出される! 客層も当然違うでしょう。

(あらすじ)

米国からローマに留学中のベス(ローレン・ジャーマン)とホイットニー(ビジョウ・フィリップス)は、休暇中旅に出ることにする。
ホームシックで落ち込んでいたローナ(ヘザー・マタラッツオ)も誘い、3人はプラハ行きの列車に乗り込む。
そこで天然スパの話を聞いた彼女たちは、急きょ行き先をスロバキアに変更する。

前作は馬鹿でスケベな三人組の男子がスロバキアのホステルでとんでもない目に遭う展開でしたが 今回も物語のプロットはだいたい前作に似てるものの、今回犠牲になるのが三人の女子大生って事で残虐さと多少のエロが入り、ますます刺激度が強烈になってます。

残酷度ではやや前作に譲るもが(それでもエグイが)今回はストーリーがよく出来てますね。
単に残酷シーンを売り物にするだけではない“話しの持って行き方の上手さ”のような物を感じイーライ・ロス監督も腕を一段と上げたなぁ~と思いましたね。

パスポートの写真から読み込んだ写真をネットで流し、それを見たある特定の男たち(いずれも普段は普通に生活してる家庭やそれなりの地位もある人間)がパソコンや携帯電話で入札して行く・・・幸福な家庭に富と権力を手にしている金持たちも更なる刺激と欲求を求め殺人と言う究極の行為に胸を躍らせる様は人間の持つ怖さ以前の物を感じる・・・今回はそんなところも描かれていて興味深い。

また犠牲となる三人の女子大生と彼女たちを落札した二人の男を交互に描き、彼女たちと男たちが出会うまでの行動をサスペンスを盛り上げながら展開していく構成はよく出来てると思いましたね。

その2人の男たちのキャラがまた対照的なんですが、細かくは書けないけどその対照的なキャラこれがまた後半に活きてきたりして実に脚本も練られてますね。
いざ行為に及ぶ時の2人の反応と、その後の互いの取る思わぬ行動の“心理の逆転”は実にこの作品を面白くしてると思います。

映像もまた残酷描写だけでなく、例えば首の入った箱を届けるバイクの男が近付いてくるのをサングラスにその姿を写しこんで見せる手法などはヒッチコック映画などで見かけるテクニックを思わせて、撮りかたも結構凝っていて単に残虐ホラーだけでは片付けれない完成度もあるように思います。

それでも最大の見せ場はえげつない拷問シーンであることは間違いなく、全裸で逆さ釣りにされて下から鎌で序々に切りつけられる視覚的に痛みが伝わるような場面(最後はまさに血のシャワー!)や、電ノコで顔面直撃!などなど相手が女性であるだけに“見てる側の感じる痛み”は前作以上ですね~

昨今は残酷シーンがホラーに限らず色んな映画でも結構見受けられるので、今やそれほど驚かないようになってるが単に残酷描写だけを売り物にする映画は後に印象すら残らなくなるけど、しっかりとしたプロットと脚本が出来ていれば残虐ホラーと言えどもある意味名作となり得るかも知れないですね。

似非ドキュメンタリー怪作「食人族」の監督がゲスト出演し、劇中に人肉を食べるブラックなシャレがご愛嬌・・・
人間の持つ究極の殺人願望をホラー映画の形で表現した久々に気合の入った快作と呼ばせて頂きましょう。



☆☆☆☆☆ 2007.11.8(木) シネマート心斎橋 スクリーン1 21:00 中央右端




No.106 「ゾンビーノ」 (2006年 カナダ 93分 シネスコ)

2007-11-10 01:10:24 | 2007年劇場鑑賞
監督 アンドリュー・カリー
出演 キャリー=アン・モス
    ビリー・コノリー
    ディラン・ベイカー



大阪なんばは千日前にある敷島シネポップという3スクリーンあるミニシネコンでの鑑賞が先月から続いてますが、ちょっとしたホラー映画マンスリーのような状態で、「カタコンベ」も先だってココで見たばかりだし、今回の「ゾンビーノ」やこの後公開の「ゾンビ3D」「スリザー」など結構ホラー作品が続くのでここでの鑑賞が年内続きそうです。

そして今回の「ゾンビーノ」という作品はホラーコメディ・・・というよりゾンビを題材にしたコメディって感じの作品ですね。

(あらすじ)

のどかな田舎町ウィラードでは、ゾムコン社によって開発された特殊な首輪着けられたゾンビが、人間によって飼われていた。
そんな状況に違和感を覚える少年ティミー(クサン・レイ)だったが、ある日、ご近所の目を気にする母ヘレン(キャリー=アン・モス)の主張により、彼の家でもゾンビ(ビリー・コノリー)を飼うこを決めた。

特殊な首輪によりゾンビを制御し、人間とゾンビが共存する世界・・・20年以上前にジョージ・A・ロメロ監督が「死霊のえじき」で語っていた世界を再現したような作品でしたね。
主人公(?)のゾンビであるファイドのキャラがどことなく「死霊のえじき」に出てきた、飼いならされた実験用ゾンビのバフに似てると思えるんですが、多少はバフのイメージは入ってるでしょうね~

少年と動物あるいは少年とロボット、または宇宙人などなどいろんなパターンがあったけど少年とゾンビって無かったですね。
死人であるゾンビという事でこういうハートフルな物語には題材的に難しいと思いますが、この映画はその難しい部分をブラックコメディとしてストレートに見せてくれてます。
当然ながらゾンビが人を襲い食い殺すスプラッターシーンもユルイながらも出てくるし、単にハートフルなコメディ映画と思って見ると少しドキッとするかも知れないね。

ゾンビをペットとして飼うのが家庭のステータスになってたりし、母親がご近所への見栄の為に旦那に無断でゾンビを飼ってしまうってのもブラックな面白さがあるし、ちょっとした不注意から野良ゾンビが蔓延ったりするのも面白いですね。
野良猫や犬と違い、これは人間を食い殺すというのが怖いけどね~また若い女のゾンビを愛人にしてるオッちゃんも出てきたり、ゾンビという題材を上手く活かして作られてると思います。
ペットとはいえ一歩間違えると大変なことになると言う危うさが随所に感じられて、単純にゾンビを登場させただけでない作りに好感・・・

ゾンビと共存する街はたまにはゾンビ絡みの事故が起こるとはいえ平和な暮らしで住み良い街・・・でも実はそれは一定のフェンスで仕切られた地域で、ホントは大半がゾンビが蔓延する死の世界・・・て言うのが現実!コメディ映画だけどしっかりとホラー映画の設定にもなってる所もいいですな。



☆☆☆ 2007.11.8(木) 敷島シネポップ2 17:30 E-3

No.105 「沈黙のステルス」 (2007年 英/米/ルーマニア 98分 ビスタ)

2007-11-05 00:26:15 | 2007年劇場鑑賞
監督 ミヒャエル・ケウシュ
出演 スティーヴン・セガール
    スティーヴ・トゥーサント
    アンガス・マッキネス



天六シネ5ビルの定番シリーズとなったスティーブン・セガールの沈黙シリーズですが、今回はオヤジの映画祭と題して一気に沈黙シリーズ3作品を連続ロードショー!
まさにかかってこんかい!の気合いの入った一ヶ月が始まりました。

一昨年はセガール&スナイプス&バンダムのアクション三連発!昨年は記憶に新しいウェズリー・スナイプス大運動会・・・そしてついにこのオヤジの映画祭でスティーブン・セガールの登場です。
その第一弾が「沈黙のステルス」です・・・一応念のため期待せず見ましょう!

(あらすじ)

カリフォルニアで訓練中の米軍のステルス戦闘機が、機体ごと盗まれるという事件が発生。
ばく大な費用をかけた最新兵器がテロリストの手に渡るのを防ぐため、並外れた戦闘能力を持つジョン(スティーヴン・セガール)がその奪回に当たることになり、ジャニック大尉(マーク・ベイズリー)とともに戦闘機に乗り込む。

記憶を消されようとするセガールが脱走すると言う緊迫のオープニングで幕開け!そして最新型のステルス機がテスト飛行中にパイロットによって強奪される(どこかで似たような映画あったぞ)
ステルス機の奪還を命じられた元軍人のセガールが相棒共々敵地に乗り込む!
しかし快調なテンポとは言い難く、今一つダラダラした印象で 途中セガールの出番も少なったりして退屈です。
クレジットを見ればセガールが共同ながら脚本に参加してましたね~まぁ、どの程度介入してるかわかりませんがね。

セガール拳も相変わらずほとんどスタントがバレバレだしね。(ビデオムービーだかって手を抜いてる訳ではないやろがね)
先日見たジャン・クロード・バンダムの映画もそうだったけど、肝心なアクションシーンはほとんど顔が写らないないから本人じゃないやろね。
顔出ししたシーンでナイフを使ったアクションや棒術などの技を見せるものの本人が演じるとキレの悪さが露呈されてしまう結果に・・・クライマックスは珍しくセガールがパイロットとして空中戦を展開!
しかしこのパイロット姿の似合わないこと(笑) パイロット姿が微妙にセガールファッションなのは気のせいかな?
沈黙シリーズ三連発の初っ端にしては先が思いやられる一本です。



☆☆ 2007.11.3(土) 天六ユウラク座 22:30 中央通路前

No.104 「ブレイブ ワン」 (2007年 米/豪 122分 シネスコ)

2007-10-30 00:39:10 | 2007年劇場鑑賞
監督 ニール・ジョーダン
出演 ジョディ・フォスター
    テレンス・ハワード
    ナヴィーン・アンドリュース



久々にジョディ・フォスター主演の映画が公開されました。
またしてもMOVIX堺のレイトショーで、今週は全てここで映画見たことになります。
今日はレイトショーにしてはいつもより人が多いですね~ どうやら本日から公開の「クローズゼロ」 目当ての人が多いようです。
現に一番デカイスクリーンでやっていますしね・・・で私が見に行った「ブレイブワン」はガラガラです。

(あらすじ)

ニューヨークでラジオ番組のパーソナリティを務めるエリカ(ジョディ・フォスター)は、婚約者であるデイビッド(ナビーン・アンドリュース)との挙式を目前に控えた身。しかし、ある日の夕暮れ、愛犬を連れて散歩に出かけた2人は3人組の暴漢に襲われ、エリカは意識不明の重体となり、デイビッドは命を落としてしまう。

愛するものを心無い暴力に奪われた主人公の無念な心情が、やがて悪を憎む復讐の炎と化す主人公をジョディ・フォスターがさすがアカデミー女優の貫禄で演じています。

3週間にわたる昏睡から目覚めたヒロインは、愛する人の死を知り、幸せを奪われてしまった哀しみに途方にくれるしかない・・・憎い犯人の処罰は警察にまかすしかないが、彼女にとっては人生が終ってしまうぐらいの大事でも、警察にしてみれば日常起こる事件の一つでしかない・・・そんな現実が彼女にある行動とらせる・・・それは闇の処刑人として街にはびこる悪党を抹殺していく。

このストーリーは映画ファンならほとんどの人が思い浮かぶのがチャールズ・ブロンソン主演の「狼よさらば」でしょうね。
妻と娘を暴漢に襲われた主人公の男が銃を片手に街にのさばる悪党を抹殺していく物語で、まさにこの映画はその女版と言った感じですね。
「狼よさらば」はデス・ウィッシュシリーズとしてシリーズ化されたけど、この映画はどうかな?

この映画のヒロインは元々は街の悪を退治するなんてどうでもよく、要は自分に瀕死に重症を負わせ、婚約者を殺した犯人に復讐したい・・・その一心から銃を取る。
目当ての犯人は見つからないが、その犯人同様に卑劣な悪党を抹殺していくのです。

実際この主人公のような目に遭えば誰でも相手に復讐したい気持ちは持つでしょうし、私もそう思うでしょうね。(形は違えど「狼よさらば」の刑事や、この作品でも登場するテレンス・ハワード扮する刑事が取るラストの行動は誰しもそんな気持ちに少なからず共鳴してしまうのでないかと感じさす)
今、世間を騒がせてるような事件や裁判なんか見ても、実際に遺族の人たちも出来るものなら自分の手で・・・そんな気持ちになるとは思います。

暴力に対して同じように暴力で復讐するのは結果としてよくないかも知れないけど、当事者の気持ちを自分に置き換えると判らないでもないですね~
これは人それぞれ意見が違うでしょうがね。

真の復讐を遂げた時、そこに去来するのは安堵ではなく後戻り出来なくなった自分の姿・・・復讐は新たな殺人鬼を生み出す結果になってしまう。
ただ悪党に銃口を向ける時はまったく手が震えないのに、そうでないものに銃口を向けた時は手が震えると言う辛うじて残された“人間としての恐怖感”がまだ救いではあるね。



☆☆☆☆ 2007,10.27(土) MOVIX堺 シアター10 22:40 L-20


No.103 「ヘアスプレー」(2007年 米 116分 シネスコ)

2007-10-29 01:26:29 | 2007年劇場鑑賞
監督 アダム・シャンクマン
出演 ジョン・トラヴォルタ
    ニッキー・ブロンスキー
    ミシェル・ファイファー



いつだったか忘れたけどちょうど選挙があった日のことでした。
例によってTV各局とも選挙特番でゴールデンタイムから深夜まで開票速報を流しています。
特番が終っても夜中も他の番組中にお構いなく常に画面に速報が出ています。
そのおかげで肝心の番組は画面が開票速報に囲まれて小さい画面となってます。
その番組を目当てで見てたら気が散って仕方ないと思いますね・・・
で、その選挙があった深夜に何気なくチャンネル変えてる途中で見ると派手な開票速報画面に囲まれて1本の映画が放送されようとしてました。
それがジョン・ウォーターズ監督の「ヘアスプレー」でした。
「あらら~また運の悪い日に放送日が重なったもんやね・・・」と思ってそのままチャンネルを変えてしまったけど、これが後にミュージカル映画としてリメイクされてると知ってたら見てたのにな~と今は悔やんでます

(あらすじ)

おしゃれとダンスに夢中な女子高生トレーシー(ニッキー・ブロンスキー)の夢は、人気テレビ番組「コーニー・コリンズ・ショー」のダンサーになること。
ある日、番組のオーディションが開催されると知ったトレーシーは、自分と同じく大柄な母親エドナ(ジョン・トラヴォルタ)の反対を押し切り、オーディションに参加する。

冒頭からいきなりニッキー・ブロンスキーの歌から始まるこの作品は王道的なミュージカル映画。

嫌いな人は絶対ダメなんでしょうけどね~突然歌いだすのん・・・
一人の女子高校生のサクセスストーリーのような映画と思ってたけど、意外と深いテーマなんか見え隠れして、ただ単に歌って踊ってのお気楽ムービーにはなってないですね(と言っても楽しい映画ですけどね)
人種差別や偏見やイジメ(太ってるとか)といった社会問題を取り入れて、それに対して果敢に歌やダンスで乗り越えて行こうとする人々の姿を明るくイキイキと描いた後味の良い佳作ですね。

何と言っても主役のトレーシーを演じるニッキー・ブロンスキーのユーモラスなまでの体型に似合わない軽快な踊りや伸びのある歌声に、まさにこの映画の主役は彼女しかいない!と納得させられるほどピッタリはまってましたね。

またその母親を演じたジョン・トラボルタの体当たり(?)なまでの特殊メイクとヘヴィーな体型・・・最初見てるとどことなく、変な人間にしか写らない異様な特殊メイクのおかげで、大いに違和感アリだったけど、映画が進むにつれドンドンと娘を思う普通の母親像が感じられてきて、ここらはさすがトラボルタ、見事な演技力で一見ゲテモノ風にも見える風貌にキャラクターと人間性を感じさてくれます。
その夫役のクリストファー・ウォーケンと歌って踊るシーンはなかなかの名シーンですね。
トラボルタはともかくクリストファー・ウォーケンが歌ってる・・・貴重なものを見せてもらいましたよ(笑)

この作品見て改めて思ったけど、黒人さんはホント歌が上手いですね~
彼らが歌ったり踊ったりしてる場面は画面が締まります(白人もいいですが)
特にクイーン・ラティファ・・・ほんとに上手いねこの人は・・・

そうそう忘れてはいけないミシェル・ファイファー・・・今回は悪役ってこともあり、どことなく嫌味で嫌な女を憎々しく演じております。
いずれにしても後味の良い明るい気分にさせてくれる元気が出るミュージカル映画。


☆☆☆☆ 2007.10,25(木)MOVIX堺 シアター11 20:05 O-3
 

No.102 「インベージョン」(2007年 米 96分 ビスタ)

2007-10-29 00:13:55 | 2007年劇場鑑賞
監督 オリヴァー・ヒルシュビーゲル
出演 ニコール・キッドマン
    ダニエル・クレイグ
    ジェレミー・ノーサム



久々のMOVIX堺でのハシゴ鑑賞のこの日ですが、道中車の渋滞を避けながら、何とかかろうじてギリギリに到着。
時計を見ると始まって1分ほど経過した頃で、「まぁ予告10分ぐらいあるやろから、間に合ったな」と入場券を買って、トイレへ行ってと・・・余裕をかましていたのが裏目に・・・何とかスクリーンに入るともう本編始まってるがな!
あら~うかつやったな~ 多分予告は3分ぐらいしかなかった見たい・・・まぁ冒頭の数分を見逃しただけとは云え久々に不覚を取りました。

(あらすじ)

ある日、米国でスペースシャトルの衝突事故が起き、国中が大騒ぎになる。
そんな折り、精神科医キャロル(ニコール・キッドマン)の元夫(ジェレミー・ノーサム)が、急に息子との面会を要求してくる。
その突然の変化が気になった彼女は友人のベン(ダニエル・クレイグ)にも相談し、息子を元夫に会わせることにするが……

何度も映画化された「盗まれた街」の4度目の映画化だそうですが、私としてはドナルド。サザーランド主演の「SF/ボディスナッチャー」の印象が強いですね。
あの作品ではえんどう豆人間や人面犬が強烈な印象として残っています。

過去の作品はいずれもB級SF映画としてのイメージだが、今回は二コール・キッドマン主演ってこともあり、結構お金かかってそうな印象ですね。
監督が「ヒトラー最期の12日間」のオリヴァー・ヒルシュビーゲルということもあり、どんな映画になってるのか?興味のあるところです。

これといったグロテスクな場面も出てこないけど、人格が変わった人間たちが無表情で襲ってくる怖さなど結構出ていたんではないかと思います。
感染した者たちが集団で攻めてくる感じはまるでゾンビのように見えました。
誰が感染していて、誰がしてないか?そんな疑心暗鬼なサスペンスが見所の一つか・・・と思ってたけど、途中から主人公一派意外は出てくるやつほとんどが感染者てのが、アリアリと判ってしまい、そういう意味の肩透かしはあったけどゾンビ映画のテイストが感じられて結構面白かったですね。

でも解決があまりにも唐突で呆気ないのがイマイチですね~元から脚本がそうなのか、あるいは編集の都合でそうなったのか・・・?
それとやはりこの物語は低予算なB級映画として作られた方が似合いますね。



☆☆☆ 2007、10.25(木) MOVIX堺 シアター10 17:55 K-27


No.101 「ディテクティヴ」(2006年 米 106分 シネスコ)

2007-10-22 00:38:46 | 2007年劇場鑑賞
監督 サイモン・フェローズ
出演 ジャン=クロード・ヴァン・ダム
    ウェス・ロビンソン
    スティーヴン・レイ



90年代から活躍しだしたアクションスターたち・・・スティーブン・セガールやドルフ・ラングレン 、ジャン=クロード・ヴァン・ダム・・・次々と作品が劇場公開されたりしたけど、今はビデオスルーがほとんどですね。
かろうじてスティーブン・セガールは今でも沈黙シリーズとして地道に劇場公開されてるけど、ドルフ・ラングレンなんてビデオやDVDでも見かけなくなりましたね。

そして年に1本程度で公開されてるのがジャン=クロード・ヴァン・ダムの作品。
今回も「ディテクティヴ」という題名だけでは内容がまったくわからない作品を引っさげて天六に登場です。(邦題の意味今だに不明!まぁ調べるつもりも無いけど(笑))

(あらすじ)

深夜のニューオーリンズ、フレンチ・クォーターでは麻薬のおとり捜査が行われようとしていた。
ストウ刑事(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)は元麻薬捜査官で、今や麻薬王のかつての相棒キャラハン(スティーヴン・レイ)を長年追い続けてきた。
ようやく彼を追いつめたと思った瞬間、捜査は成功を目前にして失敗する。

麻薬に溺れた麻薬捜査官という今回のバンダムの役所ですが、捜査の失敗により犯人を取り逃し、同僚も死なせてしまい自責の念にかられ、追い討ちをかけるように嫁は堂々と他の男と浮気して妊娠する始末!
おまけに本人は麻薬中毒ときてるもんだから、ますます冴えない惨めな男に成り下がっていく・・・終始ボンヤリした顔付きで冴えない男を演じるバンダムが新境地を開いたかのような好演!(もしかして地で行ってる? 映画も最近全然冴えないからな~)

しかし途中で瀕死にお重症を負い、生死を彷徨いやがて奇跡の復活(ホント、映画とは云えこれはありえんで! それほどの重症だったのに・・・)
逃げた嫁も惚れ直し、最後はスティーブン・レイ扮する麻薬王と最後の対決へ・・・ド派手な銃撃戦のクライマックスへ・・・おいおい格闘アクションが無いがな~
バンダムといえば素手で戦うアクションがメインだったと思うが、この映画ではまったくそれが無い!
ついに年齢に勝てず銃器を使ったアクションに走ったか・・・映画の主人公同様やはり本人も冴えないのかな~?

途中(リハビリ中!)は当然病み上がりなのでアクション場面は皆無で、瀕死の状態から復活し、今までの人生をリセットしたかのようなバンダムに離れていた嫁の気持ちが揺れていくという微妙な心理も描かれていて、バンダムの映画らしくない人間ドラマが安っぽいながらも描かれます。

アクション映画としての見所はクライマックスぐらいのものですが、互いの薬莢がスローで空中でカツン!と当たったりするようなジョン・ウー風の描写や、数人の人間がピストルを向け合う「レザボアドックス」な場面まで登場するアクション映画エエトコ取りなラストはまるで西部劇にも見えた(車の整備する溝に身を潜めての銃撃戦はまるで塹壕のよう)
でもそこに肉体を武器にした格闘アクションがないのは、やはりバンダム作品としては物足りないな~



☆☆☆ 2007.10.20(土) 天六ユウラク座 23:30 中央通路前

No.100 「キングダム/見えざる敵」 (2007年 米 110分 シネスコ)

2007-10-20 01:35:15 | 2007年劇場鑑賞
監督 ピーター・バーグ
出演 ジェイミー・フォックス
    クリス・クーパー
    ジェニファー・ガーナー



2007年もいよいよ3ヶ月を切りましたが、映画の劇場鑑賞もこの作品で100本目!
その100本の節目を飾るのがこの「キングダム/見えざる敵」という映画。
今の世界情勢、特に中東方面の情勢を思えばタイムリーな話ですね。
冒頭からいきなり銃の乱射、そして自爆テロとTVのニュースなどで現実に報道されてるようなリアルな臨場感のあるシーンからこの映画は始まります。

(あらすじ)

父母参観日に出席中のFBI捜査官ロナルド(ジェイミー・フォックス)の元に、サウジアラビアで自爆テロ事件が発生したと知らせが入る。
彼は法医学調査官のジャネット(ジェニファー・ガーナー)や、爆発物専門家のグラント(クリス・クーパー)らとともに事件の調査を開始。
しかし、FBIの捜査を拒むサウジ政府との交渉は難航し……。

中東でのテロによりアメリカ人が巻き込まれたによりFBIの捜査官がサウジアラビアまで飛び調査を開始するけど、現地の警察の非協力的な態度で思うようにはかどらない・・・その辺のもどかしいさが実に良く表現されていて、トントン拍子に事が進むB級アクション物とは違い、現実にありそうなリアルなドラマですね。
かといって堅苦しい社会派映画でもなく、カーアクションや派手な銃撃戦などもあり、全体的に立派なエンターティメントなアクション映画となってます。

現地警察官との軋轢や、やがて芽生える友情などドラマ部分もありがちな展開ではあるけど、上手くまとめ上げていて退屈しない。
敵に尾行されていないかどうかわかり易くする為に車を一気に猛スピードで目的地まで走ったりするのは妙に感心・・・

FBIエージェントがサウジまで来てテロと戦うのもテロ組織を根絶という以前に仲間をテロで殺されたための復讐と言うのが大きな理由というのも人間的ですね~

壮絶な銃撃戦となるクライマックスの臨場感は大きな見所ですね。
人質が頭巾を被った男たちにビデオカメラの前に座らされ、今まさに犯行声明文を読み上げられ処刑されようとする恐怖感(実際にニュース映像などでこう言う場面流れたりしてたから余計に恐怖感が増しますね)と、同時進行で描かれるそれを救いに行くFBIエージェントとテログループとの銃撃戦を2箇所の場面を交互に見せながらサスペンスを高めて行く見せ方は常に緊張感が持続されていて、そのメリハリの利いた演出で盛り上げてくれます。
でも復讐の為の報復は新たな復讐を産むという、相変わらずの堂々巡りの空しさと恐怖が描かれるラストは単にメデタシ、メデタシで終りがちなハリウッド映画のパターンではなく、少し現実的な恐怖を提示してるところ何かは鑑賞後何かと考えさられる・・・



☆☆☆☆ 2007.10.18(木) 敷島シネポップ1 20:00 J-7

No.099 「カタコンベ」 (2007年 米 94分 ビスタ)

2007-10-19 01:03:39 | 2007年劇場鑑賞
監督 トム・コーカー 、デヴィッド・エリオット
出演 シャニン・ソサモン
    アリシア・ムーア
    ラデュ・アンドレイ・ミク



2007年もいよいよ3ヶ月を切りましたが、映画の劇場鑑賞もこの作品で99本目!
それを飾るに相応しい期待のホラー映画・・・「SAW」の製作者らが作ったてことで期待が高まりますね。

パリに実際ある言う地下墓地のカタコンベ・・・この映画で初めて知りましたが観光名所にもなってるようですね。
壁一面に無数の骸骨がブロックのようにつまれた地下迷路はホラー映画の舞台には相応しいと思います。
今まで映画で取り上げられなかったのが不思議なくらいです(もしかしたら私が知らないだけで、取り上げられたのかも知れないが)

(あらすじ)

内気なヴィクトリア(シャニン・ソサモン)は、ソルボンヌ大学に留学中の姉(アリシア・ムーア)を訪ねてパリにやって来る。
到着早々、彼女は姉とその仲間たちに700万体もの遺骨が埋まる“カタコンベ”と呼ばれる地下墓地で催されるパーティーに連れて行かれる。
しかし、姉たちとはぐれてしまい、地下の迷路に入り込んでいく……。

舞台装置もいいし、設定もなかなか良い・・・でもどうしてかイマイチなんですね~
噂話として地下に住む山羊の仮面を被った怪人の話が語られ、そして主人公が地下迷路に迷子になったことにより、伝説の怪人の存在が活きてくる・・・そして主人公は途中怪人に襲われるけど、何故かあるところから怪人が出てこなくなる・・・まぁ途中から出て来ないことに意味はあるんですが、この怪人が出てこなくなってからが非常にタルい!

暗闇の迷路でさまよい歩く主人公だけではイマイチ恐怖感が出ません(演出によってはそれだけでもホラーできるんやけどね)
暗闇の迷路と700万体の骸骨と言う立派な舞台と道具があるのに、途中からただの“ややこしい下水道”にしか見えてこず、もう少しカタコンベの特長を活かした演出が出来なかったものか・・・
でも主役のシャニン・ソサモンの追いつめられて恐怖におののく姿は結構良かったけどね・・・



ここからは・・・・・・・・・・ネタバレ警報発令!(見にいく人はこの↓は見たらダメよ!)




























































で、結局は怪人なんてやはり噂・・・というより作り話で姉とその友達らが精神的に情緒不安定な妹に仕掛けた趣味の悪い悪戯・・・仲間の一人が怪人役になって怖がらしていたのでした。
でも悪戯にしては手が込んでるし、陰湿ですね。
まぁ前フリで妹が情緒不安定で精神安定剤飲んでるというのがここで活きてくるんだけど。
怪人が途中出てこなくなるのも真剣に逃げてる妹を心配してみんなで探してたから・・・「そこまでするか~?」って感じです。
しかも怪人はホンモノと思って反撃した妹に怪人役の奴はホントに殺されてしまう始末!
何とも悪い悪戯が悲劇を呼ぶ結末でした・・・とここで終れば「何や~っ」て感じなんだけど、この後、姉に「人殺し!」となじられて、精神的に追いつめられた妹が発狂して全員惨殺!とホントに殺人鬼が誕生してしまうのでした。
情緒不安定という前フリが実はここで本当に活きてくるんですね~
ま、ある意味たしかにシュチュエーションホラーでもありますね。


☆☆☆ 2007.10.18(木) 敷島シネポップ3 17:40 H-4

No.098 「ローグ アサシン」 (2007年 米 103分 シネスコ)

2007-10-15 00:47:19 | 2007年劇場鑑賞
監督 フィリップ・G・アトウェル
出演 ジェット・リー
    ジェイソン・ステイサム
    ジョン・ローン



天六シネ5ビルはいつもB級映画の単館系の作品を上映していますが、時折はロードショー公開の終った作品を再び上映する二番館的な側面を見せるけど、ごくたまに拡大公開されてそうなロードショー作品も同時公開されてる場合があります。
今回の「ローグアサシン」も大手シネコンでも上映されてるけど、同時にこの妖しげな天六シネ5ビルでも上映・・・もちろんMOVIXでなく天六ホクテンザ2に行ってきましたよ~
金券ショップでは格安でここの券手に入りますからね・・・いかない手はないね
ちなみに天六シネ5ビルではこの作品のほかにタイ発のアクション映画「ロケットマン」とジャン・クロード・バンダムの「ディテクティヴ」を上映中・・・しかも来月はセガールの沈黙祭り!
この秋の天六シネ5ビルはアクション映画大会になっております

(あらすじ)

FBIアジア系組織犯罪捜査科のクロフォード(ジェイソン・ステイサム)は、同僚とその家族を“幽霊”と称される殺し屋のローグ(ジェット・リー)に無惨にも殺されてしまった。
3年後、クロフォードの宿敵ローグがサンフランシスコのヤクザ街に姿を現し、中国系暴力団と日本のヤクザの抗争を複雑にかき回し、激化させる。

ジェット・リーとジェイソン・ステイサム・・・肉体派の2人が共演ということで派手な格闘アクションが期待される作品ですが,単にアクションだけでなくややヒネリの利いた脚本がいいですね。
普通のアクション一辺倒な作品ならそれほど驚くほどの映画ではないけど、意外なしくみがあったりして結構予想以上に面白かったですね。

勿論、2人の対決も見ものですが、なかなか存在感のある役所の石橋凌とジェット・リーの刀での対決なども見所です。

日本のヤクザが悪役なんで、日本語が結構飛び交うのもこの作品の特徴ですね~石橋凌 は勿論、娘役のデボン青木も日本語を・・・と思ったら何と吹き替え!(結構吹き替えは多かったね)しかもジェイソン・ステイサムも日本語を喋る・・・でも何を言ってるかわからん!(笑)

TVのインタビューで石橋凌が日本人の描写を結構アドバイスしたと言ってたが、下手なデタラメな日本語を話されるぐらいなら吹き替えの方がマシ・・・と助言したのかも?
それでもでも何となく日本の描写は違和感あるな~

久々にジョン・ローンが出てましたが・・・「ラストエンペラー」以降ホントにパッとしませんな~出てるの知らなかったら榎木孝明かと思ったで・・・(よく似てるんですな)



☆☆☆ 2007.10.13(土) ホクテンザ2 23:30 7列目中央