これはシューマンの作品番号を持つはじめの作品「アベッグ変奏曲」(作品1)が出版されたときにシューマンが母に送った手紙に書かれた言葉だそうです。(今日のぴあのピアより)
安定を求める母の願いを聞き法律家をめざしたものの音楽から離れられず、音楽の道を進む決意をしてヴィーク氏(クララの父)のもとで猛烈な勉強をはじめた若きシューマンの最初の作品として出版されています。
「音楽などでは絶対に食べていけない・・・」それでも・・・というのは、古今かわらぬ悩み??なのでしょう。出版されたからといってその道に保証はないけれど、そのときの嬉しさがこの言葉にはよく表れています。
アベッグは"Abegg"、シューマンの友人が熱をあげていた(実はシューマンも)女性の名前で”Meta Abegg”嬢のためにかかれたのだけれど、パウリーネ・フォン・アベック伯爵令嬢に捧げられたそうです。(シューマンの恋の相手かと友人たちはその存在を探したそうですが架空の人物だったとか)
ドイツ音名でABEGG(ラ シ♭ ミ ソ ソ)のテーマで始まる魅力的な曲です。もしこんなふうに曲を捧げられたら嬉しいでしょうか??それともちょっと怖さを感じるかな???シューマンらしい曲です。