妙心寺塔頭東林院では毎年この時期に「梵燈のあかりに親しむ会」を催されています。
今年は10月16日から25日までの夜間特別拝観です。
玄関を入りすぐのお庭は沙羅双樹で有名な庭園です。お釈迦さまはこの沙羅双樹の木の下で入滅されました。
沙羅双樹の木は日本の気候では育たないようで夏椿が代用されます。
奥に向かう廊下横には「飛龍の宿木(やどりぎ)」が見事な枝振りを見せています。
元々あった樹齢300年と推定される槇の木に鳥が運んできた黒松の種が発芽し成長した珍しい組み合わせです。
部屋にはこの会でご住職が感じて欲しい禅語が掲げられ、その年のテーマとなっています。
今年は「無事是好日」です。
コロナ禍の中で個々人の価値観や社会通念まで大きく変わってしまった世の中。
今まで普通だった事が如何に幸せで有難い事だったのか思い知らされるます。
「無事」は今年を象徴する二文字です。
自分自身、家族、友人、会社の仲間の「無事」を祈らずにはいられません。
西川ご住職手作りのあかり瓦「梵燈」とろうそくの灯りだけの静かで幻想的な雰囲気です。
虫の音と庭園の片隅にある水琴窟の音を聞きながら秋の夜長を楽しみました。
朝日新聞を購読されている方はご存知でしょうが西川ご住職は妙心寺で長年、典座-てんぞ-(食事係)をされてきた精進料理の達人で新聞にも料理の連載をされています。
また、東林院でも料理教室をされており、80を過ぎておられますがますますご活躍されています。
最後にお願いしていた御朱印を授与して頂きJR花園駅から家路に着きました。
参考までに。
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