朝日カルチャースクールで山田邦和先生の歴史講座を受講後、京都御苑に来ました。
まずは五摂家のひとつ九條家の遺構が残る拾翠亭へ。
江戸時代後期に建てられた九條家の別邸で茶会や歌会などに使われていたようです。
非常にシンプルな造りですが数寄屋造り風の書院造りです。
蔀戸(しとみど)に庭園に突き出た縁側と、東側にはかって池越しに東山の山々が遠望出来たようです。
庭園の西側には夏の花"百日紅"が咲いていて、一服の涼を感じます。
床の間のお軸は千少庵の書が、解説のように少庵が俵屋宗達を茶会に誘う内容です。
もちろんレプリカですが九條家茶室の床の間を飾るに相応しいお軸です。
同じ建物の中に広間と小間の茶室があるのは当時の貴族の茶室の特徴だそうです。
二階からの眺望も素晴らしく縁高欄越しに東側には九條池(勾玉池)、北側には厳島神社を望めます。
季節がら障子は外されていますが、小さな欄間には"丁子七宝"の意匠が施されています。
二階の軒も縁側に長く張り出していて、日本建築特有の数寄屋造りの特徴が良く出ている建物です。
ご覧の通り屋根の造りは入母屋造り、屋根は柿葺ですが一部に瓦葺が組み合わされています。
次に近くにある閑院宮邸跡に向かいます。
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