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きのこ観察会での違和感

2017年11月08日 | きのこ情報
きのこ観察会での説明で違和感を覚えたことを2点紹介します.

1.「オニフスベは成熟すると中身が全部胞子になる」

 どの図鑑を見ても「胞子塊」とは書いていますが,胞子とは書いていません.
 つまり,全部が胞子ではないのです.
 では何でしょうか?
 これは,菌糸がちぎれたものが混じっているんです.
 成熟とともに菌糸がちぎれやすくなり,皮がはがれると飛散するんです.
 とは言え,大量の胞子を飛散させるのは間違いないようです.

 ○De-Wei Li. 2011 – Five trillion basidiospores in a fruiting body of Calvatia gigantea. Mycosphere, 2(4), 457–462.
  
 (注)38.5×37×22.5 cmの大きさのオニフスベ近縁種Calvatia giganteaの場合,胞子の数は5.1兆個だった.
 
外部リンク
Wikipedia オニフスベ
Wikipedia Calvatia gigantea 
 
2.ヒメホウロクタケというきのこ
 「ヒメホウロクタケ」という和名のきのこは学名がTrametes purpurea Cookeとなっています.
 現在はDaedaleopsis nipponica Imazeki,つまりミイロアミタケです.
 なぜ古い分類名を使ったのかはわかりません.
 Index Fungorumで検索してみればわかることなんですが.

外部リンク
Index Fungorum
 
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