きのこ ゼミ ブログ

きのこ ゼミ の情報を掲載しています

カエンタケ緊急注意報

2011年09月29日 | きのこ情報
きのこ学会からの注意報です。

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 近年発生の増加が指摘されている猛毒きのこカエンタケについてのプレスリリースを掲載いたしました。このきのこは食べると致命的なばかりか触るだけでただれなどの症状が出る恐れがあります。

猛毒きのこ・カエンタケ緊急注意報

マツタケの香りのするキノコ2

2011年09月16日 | きのこ情報
マツタケオールに関する他の文献も探してみました。

マツタケ、シイタケ、マツオウジ類、ツチグリ、ニオウシメジなどがマツタケオールを生産するようです。

○植原 一雄 他.マツタケ菌の生育に及ぼすビタミン及びマツタケオールの影響について.
 広島農業短期大学研究報告 1(1), 1958-05

○寺下 隆夫 他.マツタケの栄養菌糸のマツタケオ-ル(1-octen-3-ol)生産におよぼす低温処理効果.
 日本菌学会会報 32(4), p477-484, 1991-12

○亀岡弘,樋口光基.椎茸の水蒸気揮発性成分. 
 農化誌 50(4), p.185~186, 1976

○Kenji MATSUI, Satomi SASAHARA, Yoshihiko AKAKABE and Tadahiko KAJIWARA, Linoleic Acid 10-Hydroperoxide as an Intermediate during Formation of 1-Octen-3-ol from Linoleic Acid in Lentinus decadetes.
Biosci. Biotechnol. Biochem., 67, 2280-2282 (2003) .

○Kenji MATSUI, Satomi SASAHARA, Yoshihiko AKAKABE and Tadahiko KAJIWARA
Linoleic Acid 10-Hydroperoxide as an Intermediate during Formation of 1-Octen-3-ol from Linoleic Acid in Lentinus decadetes.
Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry, 67, p.2280-2282 (2003)

○Yoshihiko AKAKABE, Kenji MATSUI and Tadahiko KAJIWARA.Stereochemical Correlation between 10-Hydroperoxyoctadecadienoic Acid and 1-Octen-3-ol in Lentinula edodes and Tricholoma matsutake Mushrooms.
Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry, 69(8), p.1539-1544 (2005)

○Pattana KAKUMYAN and Kenji MATSUI, Characterization of Volatile Compounds in Astraeus spp.
 Biosci. Biotechnol. Biochem., 73, 2742-2745 (2009) .

○Chung-May WU and Ziyang WANG,Volatile Compounds in Fresh and Processed Shiitake Mushrooms (Lentinus edodes Sing.)
 Food Science and Technology Research. Vol. 6, 166-170. (2000)

○今井 具子,佐々木 弘子,青柳 康夫, 菅原 龍幸,キシメジ科の栽培キノコ類の嗜好成分について
 日本食生活学会誌, Vol. 10 (1999) No. 2 pp.50-60



マツタケの香りのするキノコ

2011年09月14日 | きのこ ゼミ 情報メール
マツタケの香りにそそられる方も多いかと思います。
マツタケの香り成分は、主に2種類で、桂皮酸メチルとマツタケオールです。

○Wikipedia 桂皮酸メチル
○Wikipedia マツタケオール(=1-octen-3-ol)
 

桂皮酸メチルのほうがいい香りなので、マツタケオールはきのこ臭に近い香りです。
しかし、永○園のお吸い物には桂皮酸メチルしか入っていないため、もうひとつマツタケらしくないのです。

マツタケオールはWikipediaによると、
『マツタケのほか、シイタケ、ツクリタケなど多くのキノコ中に存在する。またキノコ以外にもラベンダー、ペニーロイヤルをはじめとするミント類などの精油に少量含まれる。他にビールや肉、大豆などからも発見されている』
と書かれており、それほど珍しいわけではないようです。

しかし、マツタケと同じ香りだと思うきのこはそれほど多くはありません。
おそらくそれほど大量に含まれているわけではないのでしょう。

文献を調べてみると、
Agaricus bisporus(マッシュルーム), Agaricus bitorquis (マッシュルームの一種), Calvatia gigantea(ノウタケの一種), Pholiota squarrosa(スギタケ), Pleurotus ostreatus(ヒラタケ), Pleurotus pulmonarius(ウスヒラタケ)がマツタケオールを多く含んでいるようです。

○Frans Y. Dijkstra and Torsten O. Wiken, Studies on Mushroom Flavours.
 Z. Lebensm. Unters.-Forsch. 160, 255-262 (1976)
○Frans Y. Dijkstra, Studies on Mushroom Flavours.
 Z. Lebensm. Unters.-Forsch. 160, 401-405 (1976)
○Wasowics E (1974) Identification of the volatile compounds in Agaricus bisporus.
 Bull Acad Pol Sci, Ser Sci Biol 22:143-151
○Kinderlerer JL (1989) Volatile metabolites of filamentous fungi and their role in food flavour.
 J. Appl. Bacteriol. Symp. Suppl. 18:133S-144S
○Paula A. Belinky, et al. Effect of medium composition on 1-octen-3-ol formation in submerged cultures of Pleurotus pulmonarius.
 Appl. Microbiol. Biotechnol. 40:629-633(1994)


きのこ展:国立科学博物館 筑波実験植物園

2011年09月13日 | きのこ ゼミ 情報メール
きのこ展 わくわくもりもりきのこいっぱい!



期間:2011年10月15日(土)~10月23日(日)
  会期中は毎日開園(休園なし)

開園時間:9:00~16:30(入園は16:00まで)

入園料:一般300円(高校生以下・65歳以上無料)

会場:国立科学博物館筑波実験植物園
(〒305-0005 茨城県つくば市天久保4-1-1)

野生キノコ出荷停止へ 農水省・福島県、放射線検査強化

2011年09月05日 | きのこ情報
野生キノコ出荷停止へ 農水省・福島県、放射線検査強化
asahi.com 2011年9月5日8時0分

 福島県で採れた野生キノコから国の基準を超える放射性セシウムが相次ぎ検出されたことを受け、農林水産省などは、それらの地域のマツタケなどについて、原子力災害対策特別措置法に基づく出荷停止と摂取制限の対象とする方針を固めた。措置が決まれば入山が止められ、まもなくシーズンを迎えるキノコ狩りができなくなる。

 基準の1キロあたり500ベクレルを超えたのはチチタケ。古殿町で3200ベクレル、棚倉町で2万8千ベクレルが検出された。福島県は両町に出荷や摂取の自粛を要請し、市場に流通はしていない。しかし、汚染濃度が高いため、農水省と県は両町周辺での検査を強化するとともに、この地域での出荷と摂取を法律で禁じる必要があると判断した。生きた木と共生して養分を吸い上げる「菌根菌(きんこんきん)」類全体を対象とする方針で、ほかにホンシメジなどが含まれる。

 両町は福島第一原発から50キロ以上離れている。県が棚倉町の採取場所の空間放射線量を調べたところ毎時0.38マイクロシーベルトで、町中心部と変わらなかった。このため県などは、チチタケが腐葉土などからセシウムを吸ったとみている。

2011年度日本きのこ学会きのこセミナー ・観察会のご案内

2011年09月04日 | きのこ情報
2011年度日本きのこ学会きのこセミナー ・観察会のご案内

 2011 年度日本きのこ学会きのこセミナー・観察会は下記要領で,グリーンパーク吉峰(富山県立山町吉峰)において,きのこセミナー・観察会を開催いたします.ふるってご参加いただきますようご案内いたします.なお,日本菌学会西日本支部との共催で開催いたします.一般講演での講演も募集いたします.

2011 年度日本きのこ学会きのこセミナー・観察会
世話人:高 畠 幸 司


1.会  場

 宿泊並びにセミナー会場
  「グリーンパーク吉峰:グリンパルよしみね,よしみねハイツ」
   富山県中新川郡吉峰野開12(http://www.yoshimine.or.jp/)
  TEL 076-483-2828 FAX 076-483-3255

 観察(採集)場所
  「富山県森林研究所樹木園(宿泊場所から徒歩10 分)」

2.日  程

★ 1 日目(2011 年10 月15 日(土))
 13:00 - 受 付
 14:15 - 15:15  一般講演
 15:30 - 16:00  セミナー
   特別講演
       寺下隆夫先生(近畿大学)
 16:15 - 17:00  セミナー
       特別講演
       「うどんこ病菌から学んだこと」
       佐藤幸生先生(富山県立大学)
 18:00 - 懇親会

★ 2 日目(2011 年10 月16 日(日))
 8:30 - 10:30  きのこ観察会
           (富山県森林研究所樹木園)
 10:30 - 11:30  きのこの簡易同定
           (樹木園内:木の実の家)
 12:00 - 13:00  昼 食(よしみねハイツ)
 13:00 -  解 散


3.参 加 費

 1 人15,000 円
 内訳:宿泊費,懇親会費,朝食  13,000 円
 保険料,資料代  1,000 円
 昼食代      1,000 円

 なお,参加費は当日の受付時に徴収いたします.

※詳しくはきのこ学会の会告をご覧ください。

<セシウム汚染>野生キノコから高濃度を検出 福島・棚倉町

2011年09月03日 | きのこ情報
次々に見つかりそうです。

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<セシウム汚染>野生キノコから高濃度を検出 福島・棚倉町
毎日新聞 9月3日(土)20時49分配信

 福島県は3日、野生キノコの検査で、棚倉町のチチタケから1キロ当たり2万8000ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。国の暫定規制値(同500ベクレル)を上回り、キノコのセシウム濃度としては過去最大。県はチチタケのほか、同町内の野生のマツタケやホウキタケなどについて、採取と販売自粛を関係団体に要請した。

 3日に同町北山本の山林で採取した。周辺の環境放射線量は毎時0.3マイクロシーベルトと比較的低く、隣接する塙町で採取したチチタケも109ベクレルにとどまっている。県農林水産部は「どうしてこれほど高い値が出たのか分からない。これから野生キノコのシーズンだが、県の検査結果が出るまでむやみに採取しないでほしい」と呼びかけている。【関雄輔】

きのこ情報 9月2日

2011年09月02日 | きのこ情報
9月2日 信州大学構内 《情報提供 S》

 ホウライタケ属  干からびていました
 キチャハツ
 ニオイコベニタケ
 ハナビラタケ  カラマツ切り株から
 カイガラタケ
 Polyporus sp.  見た目はアシグロタケ系
 カイメンタケ  アカマツ切り株から
 キカイガラタケ
 ノウタケ