◆紹介:分類思考の世界-なぜヒトは万物を「種」に分けるのか-
三中信宏著 (講談社現代新書)
内容紹介(講談社のHPより)
分類せずにはいられない……生物学者たちの知的格闘史!
この世の森羅万象を体系化して理解しようとするとき、私たちは名前をつけ、分類する。しかしそこには長年、生物学者たちを苦しめ続ける難問が潜んでいた。人間の「知」の根源に迫る!
分類するは人の常……そこに潜んでいた難問とは?
分類する者は分類される物が本来もつであろう構造なりパターンを発見して、自然界を整理しようとする。しかし、これまでの分類学は「分類される物」にばかり目を向けてきたのではないかと私は考えている。むしろ、「分類する者」がどのような認知バイアスをもったまなざしで自然や生物を見ようとしてきたのかについてもっと考えるべきではないだろうか。そのとき、「種」は、「分類される物」の側にあるのではなく、ほかならない「分類する者」の側にあるのだということが理解されるようになるだろう。――<本文より>
http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=288014
【目次】
プロローグ:生まれしものは滅びゆく(二〇〇六年オアハカ,メキシコ)
第1章 「種」に交わればキリがない
第2章 「種」よ,人の望みの喜びよ
第3章 老狐幽霊非怪物,清風明月是真怪
第4章 真なるものはつねに秘匿されている
第5章 いたるところリヴァイアサンあり
第6章 プリンキピア・タクソノミカ
インテルメッツォ:実在是表象,表象是実在(二〇〇七年ニューオーリンズ,アメリカ)
第7章 一度目は喜劇,二度目は茶番
第8章 つながるつながるつながるなかで
第9章 ナボコフの“ブルース”
第10章 目覚めよ、すべての花よ
第11章 時空ワームの断片として
第12章 「種」よ,安らかに眠りたまえ
エピローグ:滅びしものはよみがえる(二〇〇八年トゥクマン,アルゼンチン)
あとがき:「分類のための弁明」に代えて
○著者サイト MINAKA Nobuhiro pagina
http://cse.niaes.affrc.go.jp/minaka/