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新しく発見された巨大なウイルスが生命の起源をさらに悩ましいものに

2020年02月23日 | きのこ ゼミ 情報メール
新しく発見された巨大なウイルスが生命の起源をさらに悩ましいものに

何十年もの間、ウイルスは生物と非生物の間に位置するものと定義されていました。ウイルスの持つ特徴としては、「サイズが小さく」「ゲノムが小さく」「自身を複製するために細胞に寄生するという依存性の高さを持ち」「活発でありながらも他の生物とは明確に異なるものと区別されている」などが挙げられます。しかし、2003年に研究者たちが細菌と間違えるほど巨大なウイルスを発見したことで、ウイルスの持つ特徴、いわば「ウイルスの定義」が崩れようとしています。

New Giant Viruses Further Blur the Definition of Life | Quanta Magazine

ウイルスの中でも巨大なものにはいくつかの種類が存在しています。また、巨大なウイルスの中のいくつかは1000を超える遺伝子を有しており、中には2500以上の遺伝子を持つものもあるそうです。なお、通常のウイルスは、巨大ウイルスよりもはるかに少ない遺伝子しか有しておらず、中には4つの遺伝子しか持たないものも存在します。ウイルスが持つ遺伝子の中には、mRNAの情報に基づいてタンパク質を合成する反応「翻訳」に関するものもあり、フランスのエクス=マルセイユ大学の進化生物学者であるシャンタル・アベルゲル氏は「巨大なウイルスは生物と同じくらい複雑だ」と語っています。

Nature Communicationsで公開されたばかりの巨大ウイルスに関する研究では、「2つの新しい巨大アメーバ感染ウイルス」が発見されており、これは「Tupanviruses(ツパンウイルス)」と名付けられています。ツパンウイルスは長い尾のようなものを持った奇妙な形をしたウイルスで、遺伝コードの特異性を決定する20種の酵素を含む最も完全な翻訳関連遺伝子のセットを持っているとのこと。なお、このツパンウイルスにも欠けているものが存在し、それはリボソーム遺伝子だそうです。

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