こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

節分会と星まつりのお話

2005年02月01日 | 仏教
「節分」のおはなし・・・「星(北斗)まんだら」とよばれる掛け軸をご本尊に、星供養が修法されます。
写真は、山のお寺でまつられる星まんだらです。

 山のお寺(潮音院)でも、2月3日午後2時から、「星まつり・護摩供養」を
お勤めします。どなたでもお参りできます。どうぞお繰り合わせご参詣下さい。
今年も、厳かな中にも、にぎやかで楽しい行事になることでしょう。

 季節の変わり目である立春・立夏・立秋・立冬の前日を「節分」といいます。
旧暦では、立春から新しい年が始まりますから、立春の節分は新年を迎える意味で
特に重視します。節分というと、一般的に2月3日を指すようになった理由もここに
あるのかも知れません。

 節分には日暮れ前に大豆を煎り、暗くなってから「鬼は外、福は内」と唱えながら豆を
投げ戸をしめます。この習慣は平安時代に宮廷で行われていた大晦日夜の行事、疫鬼
を追い払う「追儺(ついな)」と結びついているともいわれます。
新年を迎えるに際し、悪鬼を払い幸福を願うことが目的です。

 仏教ではこの鬼を人間の煩悩に見立て、護摩供や星供養を行い
除災招福を祈願します。
また、節分の行事としては年男・年女を選び、にぎにぎしく豆まきを行います。

 さて、密教寺院では、この節分会の行事として、「星まつり(星供養)」とよばれる
供養を修行します。
 人は、その生まれ年の気を受けて人生を歩むといわれます。
その気とは、天空に浮かぶお星さまのあり方が司るというのです。
その星のあり方は、年々違いがあって、複雑に廻り回って良い年や
あまり良くない年があるとされます。
「星まつり」というのは、その人その人の星を供養祈願し、
悪い年は、悪事や災難からのがれられるよう、また良い年はいっそうの開運を祈るんです。

夜空に輝く 星に願いを  

 自分の生まれ年により本命星(ほんみょうじょう)・元辰星
(がんじんじょう)という北斗七星より導かれる星と、一年一年違う星が我々に影響
を及ぼすとされる九曜より導かれる當年星(とうねんじょう)という三つの星があり
ます。各自がそれぞれの星に祈願することにより魔を払い福を呼び込むのです。
その他、生年月日より本命宿という二十八宿から一宿を導き出し、修行を行う日、日
の吉凶、他人との相性、性格、運勢等を見る密教占星術(宿曜占術)が、宗祖弘法大
師より日本にもたらされ、真言密教に受け継がれています。

 後からいろいろ質問されると困りますので、正直申しあげます。
わたし、不勉強で、お星さまのこと、よくわかりません。
 お大師さまや、昔の偉大な先人が残された方法に乗っ取って
ひたすらお勤めすること、・・・今の私の使命です。
コメント (2)
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