このは紅葉のお絵かき日記

トランプ大統領・たつき監督・irodoriの味方だよ

#861 お~い

2009年03月20日 | 鉛筆
浅倉南「どうしてこんな時間にこんなところに、上杉達也がいるのよ!? 試合でしょ!? 準々決勝でしょ!?」
上杉達也「マスター、コーヒーおかわり」


南「いやいや、おとろきましたなァ。余裕たっぷり。大したもんだ」
達也「バカやろ」




達也「何年、顔つきあわせてるんだよ」


達也「そこに座っている奴を見ろ」


達也「わかるか? 何か思い詰めたような顔をして、鬼神に迫る勢いでらくがきしているだろ? あいつは口では強がりばかり言っているが、本当は心の底が不安でいっぱいなんだ。

回復しない体調。入院を重ねるたびに見えてくる手術の怖さ…。
ここんとこ、あいつは毎晩、手術が失敗する夢を見ているよ。そんな奴のどこに余裕があるって?」


達也「本当に余裕がありゃ、生涯一の傑作イラストでものんびり描いてるサ。わざわざこんなところまで、つまらないパロディーまんが描きに来るかよ」


達也「何とか気持ちを落ち着かせようと苦労してんのがわからねえのか? つまらないパロディを何回も連載して――」


南「ちょっと! タッちゃん、あの子のこと知ってるの?」
達也「ぜんぜん知ねえよ。ただ、なんとなくそんな気がしただけさ…」
南「……」

『タッチ』第20巻(あだち充/小学館)より


つづく…