このは紅葉のお絵かき日記

トランプ大統領・たつき監督・irodoriの味方だよ

#1222 イエローオーカー

2010年12月12日 | ふつうの日記
「イエローオーカー」というのは黄土色系の絵の具の名前です。
黄土色というのは、まさに黄色っぽい土から作られているそうです。以前書きました「ローシェンナ」(#1214参照)もそのひとつです。
古いイエローオーカーを使い切ったので、先日の画材売り出し(#1215参照)で買ってきた、新しい絵の具を出しました。
[上の写真=先日買った新しいイエローオーカー(上)と今まで使っていた古いイエローオーカー(下)のチューブ]

すると、同じ会社(ホルベイン)の同じ「イエローオーカー」なのに色が違ってびっくり!

この写真は、パレットに出した絵の具です。写真ではわかりにくいですが、肉眼ではすぐにわかるほど色が違います…

実は古い方の絵の具は25年くらい前の絵の具なんです。

わたしの水彩らくがきは、5年くらい前に妹からお古の水彩絵の道具一式をもらって始めました。絵の具を含めてすべて20年以上前のものでした(当時で20年以上前なので、今だと25年以上前ということに…)

20年前の絵の具でも(一部を除いて)ほとんど問題ないようだったのでそのまま使っていました。
気に入った主力の絵の具はすぐに使い切って新しい絵の具を補充していますが、使用頻度の少ない絵の具はいまだに古いのを細々と使っています。

水彩を始めたばかりの時に泥系絵の具をちょっと苦手に感じて、以来ほとんど使っていませんでしたが、『風の谷のかっぱがおる』で「ローシェンナ」を主力絵の具として採用してから、泥系絵の具の良さが分かってきました。
そこで絵の具箱の中で眠らせていたイエローオーカーも引っ張り出して使ってみたところ、すごく良くて気に入りました。
何が良いって、色が地味すぎるのと、きれいに塗れなくてすぐにムラになるところです。敢えてそういう効果を狙うにはうってつけの絵の具というわけです。

ところが新しい絵の具は色が違ってました。

古い絵の具が変質したか、新しい製品の原料・製法そのものが変わったのか…たぶん後者だと思います。
この前のお店でもヴィリジャン(緑色)の絵の具の原料が変わったと貼り紙がありました。ヴィリジャンの場合は今まで混ぜ物をしていたのをやめて品質が向上したようです。


新旧のイエローオーカーを紙に塗ったのがこの写真です。左が新しい絵の具で右が昔の絵の具です。
旧来の物と比べて、新しい絵の具の方が色が鮮やかで粒子も細かく、都会的で洗練されている感じがします。塗りムラも出にくくなったようです。水彩絵の具の質としては格段に向上しているようです。
…が、洗練されていない野暮ったさを気に入ったわたしとしては、ちょっとがっかりです。
それに、なんだか、ローシェンナととても似てしまって、個性が無くなってしまったような感じがします。
しかし、古い絵の具の方が良いと言ってみたところで、売っていないものは仕方ありませんね。新しい絵の具を使うしかありません。

しばらく使ってみないと、その絵の具の本当の良さが分かってこないので、また一から研究し直しです…


この絵など、実は古いイエローオーカー大活躍だったりします…

#1221 風の谷のかっぱがおる(11)

2010年12月12日 | 風の谷のかっぱがおる
『風の谷のかっぱがおる』の続きです…)
「風が臭いがお」
「風が臭い? …うむ、かすかに…腐敗臭のような…」
「わしは酒に酔っているせいかいまいち臭いが分かりませぬが」


「風上にあるのは微生物すら存在しない酸の海…。腐敗臭がするというのは確かにおかしい」
「だんだん鼻が利いてきました、わしにも腐敗臭が分かりましたぞ。うわ、これはひどい!」
「だんだん臭いが強くなってきたがお!」


「あれは何がお? 何か飛んでくるがお!」
「どこだ?」
「あの二つの風車塔の間に見えるがお!」
「おお、見えた、あれは何だ?」


「こっちに向かってくるがお!」
「こりゃ船か?」
「船だとしたらめちゃくちゃでかいぞ!」


「うわ! 何じゃこりゃ!」


「こんな馬鹿でかい船なんてあるのか!」
「すごく臭いがお!」
「臭いの元はこれか!?」


「あれはトルメキアの超大型輸送艦だ。しかし、飛び方がおかしい。機首を下げている! このままだと墜落する!」


「墜ちた! 砂漠の方だ!」

(12)につづく…