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#838 雪ゆかば(1)束の間の幸福 #839 雪ゆかば(2)暗雲 #840 雪ゆかば(3)軍師 …の続きです 敵は戦力が遙かに勝る上に、当時最強と目されていた戦術を使ってくる… ![]() しかし、万能の戦術(=必勝法)などというものは存在しません。状況は常に変化し、その時々に於いて有効な戦術も当然変わってきます。 彼らは「戦術の形」を「知ってるから使っている」だけに過ぎず、わたしはそこに勝機を見いだしました。 ![]() 紅葉「わたしが敵の基地を奇襲するわ…」 まゆみ「え?」 かよ「なんだって?」 ![]() 『まず、わたしは大きく迂回して敵陣の背後に迫る』 ![]() 『山裏の林を通って道路に出れば、公園の周囲は(除雪で積み上げられた)1~2mの雪壁があるから簡単に回り込めるわ』 ![]() 『その間、かよちゃんたちは敵の侵攻を防ぎつつ、突撃の準備をしておいて。事前に進路を確保し、ソリに載せる弾薬を最小限にし、速力を生かして突撃。敵に陣を立て直す猶予を与えない。弾薬はわたしの作った雪弾と予備の弾がいくつかあれば良い』 ![]() まゆみ「紅葉ちゃん大丈夫かな?」 かよ「大丈夫じゃなくても行くだろうな…、意外と強情だから」 まゆみ「やっぱり、わたしが代わりに行った方が良かったのかも?」 かよ「紅葉は人に『特攻してこい』なんて命令する性格じゃないし…。でも、そんなことは、まゆみの方が良くわかっているんじゃないのか?」 まゆみ「うん…」 『突撃のタイミングは、前進してきた敵が持ち弾を撃ち尽くした時。かよちゃんの号令で総員突撃する』 ![]() かよ「紅葉は目標地点に到達したようだ。今ちょうど敵が接近してくる。この攻撃が終わったら突撃するぞ」 『わたしは敵の後方より弾薬庫を破壊し、かよちゃんとまゆみちゃんは、敵に最大限に接近してから至近距離で撃ち込む。敵は雪弾を持っていないから反撃の恐れはない』 ![]() まゆみ『もし、つかみ合いのケンカになったら?』 かよ『その時は、あたしがやっつけてやるさ』 紅葉『つかみ合いのケンカにはならないわ。向こうは殴り合いをしたくないから、雪合戦を仕掛けてきたのだと思う』 ![]() かよ「よし、今だ! 突撃!!」 |
つづく…
いったい、どうなるんでしょうか
…う~ん
気になります