石ケ坪の行者さん
西七条は昔から良い水の出所で、御前通り塩小路西に
水薬師寺があり平清盛が熱病で死の床についた時
この水で頭を冷やしています。
また、有名な一休和尚はその師匠の為に
看病の水を汲みに来ています。
西大路八条の若一神社にも名水が出ています。
この石ケ坪の近辺で「行者さん」といわれている所には
古くから霊石があってそこから霊水が湧き後に
不動さんの石像もつくられました
少し北には赤社町という町内があります。
赤社町の由来は不明ですが
赤はアカでインドの仏教の言葉で開迦と書き
仏教にお供えする水の信仰に関連するかもしれません。
閼伽井と関連があるかもしれません
この石ケ坪の行者さんには江戸時代後期から
大峯・熊野の信仰があったことがわかっています。
とくに信仰の篤い人は修験道を統括していた三井寺から
免許をもらい先達となり修行者の指導をしていました。
手水舎
水引龍神
延命地蔵大菩薩 天道大日如来
不動明王 行者大菩薩
祠の裏手に
地主神變大菩薩
サルスベリ
平成27年7月11日 撮影
中央には北向きのお不動様が祀られていますが、
何といいましても京都市内では珍しい
エンマ様を始めとする「十王さま」をお祀りしております。
死者を裁く冥界の裁判官です。
死後の初七日の秦広王(不動明王)から始まって
七日七日の法事を勤め上げて三回忌の転輪王(阿弥陀如来)までの
追善供養を担当する裁判官なのです。
現在では「十三王」と成って三十三回忌の虚空蔵菩薩まで勤めたり、
五十回忌の愛染明王まで勤めます。
各家ご先祖様の追善供養の仏様なのです。
当堂の本寺は洛西の「正法寺」ですと案内されています
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