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白河院並びに法勝寺跡
白河院はもと藤原良房の別荘 白河別業であり、藤原氏北家によって代々受け継がれてきたが、
藤原師実(もろざね)の時、白河天皇(1053~1129年)に献上され、
承保2年(1075年)白河天皇によってこの地に法勝寺が建立された。
法勝寺は尊勝寺・最勝寺・円勝寺・成勝寺・延勝寺とともに六勝寺と総称された寺の一つで、
東は岡崎道より300メートル東、西は岡崎道、
南は現在の動物園の南、北は冷泉通より50メートル南に囲まれた広大な寺域を有し、
五大堂・八角堂・常行堂などの諸堂が立ち並んでいた。
中でも、池の中島に建つ「八角九重塔」は高さ約80メートルの壮大な塔であったといわれている。
文治元年(1185年)の大地震により、九重塔以外の諸堂の大半が倒壊し、
承元2年(1208年)には九重塔も落雷により焼失したが、
この時は栄西禅師が大勧進となって一部再建した。
しかし、康永元年(1342年)の火災により残る堂舎も焼失し、
その後、覚威和尚によって一部再建されたが、衰退の一途を辿り、やがて廃寺となった。
京都市指定名勝 白河院庭園
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