カワセミ側溝から

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

普段はフライはソースでは食わないけれど

2009-09-10 | 
最高級ソースのお味は

 ドラえもんに「味の素の素」というのがあって、どんな料理にかけても旨くなるというものであったが、子供心に欲しいと思ってはいた。しかし何にかけても旨いというのは、やはり素材によって違うのではないかという疑問もあり、そのうえ個人的な嗜好というものも勘案すると、どうにも怪しいと思わずにいられない。意地でも味の素の素の味が気に食わないという人がいてこそ、自然といわねばならない。つまりおいしんぼ的な究極の味というものは、根本的に存在しえない。
 しかし、日本にはその味の素の素的な調味料が既にあって、それはおそらく「醤油」である。中国人の感覚からすると、中国にも醤油はあるにはあるが、日本の醤油というのは、日本人限定で、だれもが好む調味料として不思議な存在であるようだった。日本人は刺身という料理をしない素材そのものを使って醤油を食べているだけだと考えているようだ。醤油があるせいで、料理というものが発展しなかったのではないかと真面目に心配しているようなことを何度も言われたことがある。中国人はそのような考え方だが、しかし諸外国の人たちの中にも、日本の刺身というのは、はたして本当に料理というものなのかということについて疑問に思っている人もいるにはいるようで、エキゾチックだからこそ面白がっているところはあるようである。そして実際に食べてみて、やはりそれは醤油料理だという感想を持つ人も少なからずいる。鯛やハマチの違いがどこにあるのか、醤油のせいでわからないという人がいるようなのであった。
 しかしこれはソースである。ソースに合う素材があるということは、それを考えるだけで創造性があるようなことを彼らはいう。それは本来醤油であっても同じであるはずなのだが、彼らの中では違うという反論が漏れそうな気がする。たとえばワインを味わうために料理があるという言い方をしたりする。それも実はこちらは理解できるが、あちらはわかるはずがないだろうと考えている。たぶんそれは日本においては自ら独創的に選択したものではなくて、彼らの意見を受け入れたにすぎないのだということのようだ。
 いつの間にか文化の違いになってしまったが、このソースでカキフライを食べてみたいという思いは、少しだけ募ったのであった。
コメント
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