年間500店以上を食べ歩く飲食店プロデューサーの食日記

仕事柄、日本中を飛び回っていて、その出張先での外食を日記にしています
たくさんのコメントを待ってます

『郷土料理 ながさき』 熱々な餡に隠れるモチモチ太麺とカリカリ揚げ麺がたのしめる皿うどん

2019-10-04 22:37:38 | 関東
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野菜が欲しくなると思い出すのはちゃんぽん
都内でちゃんぽんをいただくとなると外すことができないのが、その草分け的存在とされる1971年創業の長崎飯店でありまして…
今は神田へと移転されていますが、お気に入りで通っていた秋葉原の長崎飯園もその系譜であるとのことですし、他にも10店ほどあるというのであります



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午後に日本橋での予定が入っていることもあって、そんな系譜の一店である『ながさき』へお邪魔させていただくことといたします
新日本橋駅から昭和通りを渡ってスグにお店はあるのですが、地下にある『K-CHINA』という中華料理お店ばかりが目立っていて…
思わず通り過ぎてしまいそうになりながらも無事に入店することができたのは13:00過ぎ
お昼どきには行列になることもある人気店であるそうなのですが、さすがにこの時間になりますと先客も少なく、カウンターでなくテーブル席をいただくことができました


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いつもならば迷うことなく「ちゃんぽん」をいただくところなのですが、強い陽射しに照らされながら歩いて来たために身体が火照っていまして…
「皿うどん」をお願いしようと思いながらもメニューを眺めますと、なんとこちらのお店ではちゃんぽん麺を炒めた太麺の〝ヤワ〟や、細い揚げ麺を使う〝カタ〟だけではなく、そのふたつを一度に味わえる〝ミックス〟までもを提供されているではないですか

当然のように選んだ〝ミックス〟は湯気を立てるほどに熱々な餡に覆われていまして、キャベツともやしをメインに小海老とイカゲソ、それに本場さながらにてんぷらやかまぼこが加えらた餡は濃い目でありながらも野菜はシャキシャキとした食感を残す見事なものでありました
そんな餡を絡めながら、先ずは〝カタ〟のパリパリ感を楽しみ、続いては〝ヤワ〟
そしてだんだんと柔らかくなっていく〝カタ〟の歯ざわりの変化を楽しむように交互に食べ進めます
卓上に置かれるからしはチェーン店にありがちな袋入りのマスタードでなくお店でキチンと混ぜられた和からしでありまして、そのツーンとくる香りも新鮮ですし、お酢を掛けることでコクと旨みをプラスすることも忘れず…
本場っぽくソースをかけていただくのも良いですね



そんなおいしいお料理とともに、接客を担当してくださった女性のサービスが感じ良く…
決して熟練したスタッフという感じではありませんでしたが、入店時や会計時、更には何度となくお水をサービスしてくださるときなどにでる自然な笑顔と目線を合わせての声掛けなどステキなものでありました



【郷土料理 ながさき】
東京都中央区日本橋本町4-9-3 第3秀栄ビル1F
03-3664-0797




『京八』 80余年も愛され続けるお店でいただくすきやき皿とおでん

2019-10-03 22:35:37 | 関東
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茅場町交差点から永代橋へと向かって5分ほど歩いたところ
日清オイリオグループ本社の向かいに〝京八〟と書かれた大きな暖簾を掛けるお店がありまして…
趣のある字で書かれた「すきやき皿」に惹かれてお邪魔させていただくことにいたします



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引き戸を開けますと、10名ほどが座れるカウンターの中に立つ(いや、座っている)女将が迎えてくださいます
2~3年ほど前までは大将もお店に立っていたようですが、今ではおでん鍋を仕切る女将と、厨房に立つご子息であろうと思われる男性とのおふたりで営業されているようですね
キレイに手入れされながらも年季が感じられるカウンターはヒノキだと思われる分厚い一枚板で作られていますし、その背に広がる昭和中期を思わせる客席に老舗を感じることができます
こちらがオープンしたのは1987年のことであるようですが、そこから遡ること50年ほど前にここからほど近い霊岸橋近くで創業されたとも聞きますので、合わせて80余年も愛され続けているお店であるようですね


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夜には看板料理である「京おでん」を柱に一品料理を提供されているようですが、お昼にいただけるのは「すきやき皿」と「おでん」のみでありまして…
迷うことなくいただいた「すきやき皿」には、メインとなる牛肉のほか、焼き豆腐、白滝、玉ねぎが添えられます
どうやらこの牛皿が最後の一食であったようで、13:00まででありながらもすぐに暖簾が下げられましたし、お豆腐が崩れてしまっていて申し訳ございませんとの言葉を添えながら提供していただけました
割り下は甘みを感じる関西風でありまして、しっかりと味が染みていながらも濃すぎることは無くおいしくいただくことができました


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折角だからとおでんもいただくことにしたのですが、残暑が厳しいことからなのか、人気で売れてしまったのか、四角いおでん鍋には多くのタネは入っておらず…
定番であろう大根、玉子、白滝をいただきます
澄んだお出汁で煮込まれた「京おでん」は実に優しいお味でありまして、素材の旨味を活かしたものでありました



【京八】
東京都中央区新川1丁目16-5 京八ビル1F
03-3551-8617




『喫茶軽食 桃乳舎』 築86年 看板建築と呼ばれる歴史的建造物でいただいたハンバーグライス

2019-10-02 22:07:36 | 関東
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以前、築地のとんかつ屋さんにお邪魔した際に店主から「写真が好きなら見ておくべきだよ」と紹介された鉄板やレンガが貼られた歴史的建造物が看板建築と呼ばれるものだと知り、ちょっと興味を持ったこともあり、調べてみますと日本橋小網町にも現存する建物があるとのことで…
日本橋小網町は江戸時代から水上交通の要所として発展したところらしく、関東大震災で倒壊してしまったそうですが日本橋川沿いの河岸には白壁の土蔵が立ち並び、浮世絵師 歌川広重の名所江戸百景にも描かれるほどに美しい景観であったそうです



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東京証券取引所から鎧橋を渡り、ぺんてる本社がある交差点から川沿いを歩き、その脇にある路地を入ったところにその建物はあります
ここは1933年に建てられたものだそうで、1889年に牛乳店として創業された後、その牛乳をお店で飲んでいただけるミルクホールへと姿を変え…
今では軽食喫茶との看板を掲げられていますが、近くにお勤めされている方々に愛される洋食店として営業を続けられているようですね
そんなお店にお邪魔してみようと引き戸を開け店内へと入りますと、お昼どきは過ぎているにもかかわらず多くのビジネスパーソンで席が埋められていまして...
一卓だけ空いていたテーブルをいただきメニューを眺めますと、昨日の増税で価格が変更されたとのことではありますが、ワンコイン程でいただける商品が10数種並びます


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そんな中から選んだのは「ハンバーグライス」なのですが、こういったお店でいただく「スパゲティ―」も捨てがたいと…
ハンバーグに添えられるスパゲティーを大盛りでお願いし、ダブル炭水化物は控えようとライスは遠慮させていただきます
正直なところ、つなぎとなるパン粉をたっぷりと使ったものであろうと何の期待もしていなかったのですが、ほどなく提供されたハンバーグは150gほどと少し小ぶりでありながらもギュッと噛みしめるお肉の食感を楽しめるモノでありましたし、作り置きではありますがスパゲティーも期待を裏切ることなく懐かしさを感じさせていただけるものであることからしっかりと満足させていただくことができました

周りのお客さまのほとんどは「ランチ」を注文されていまして、今日は何らかの揚げ物でありましたが、とても500円ほどでいただけるものとは思えないボリュームでありました
また常連さんであろう方は「ランチを丸皿で」と隠れメニューを注文されていまして…
何かと思って見てましたら、銀皿では盛り切れないほどのキャベツとスパゲティーの大盛りが提供されていました



そして会計のときにビックリ
スパゲティーの大盛りはプラス20円と仰っていたように思い600円を用意していたのですが…
それでなくてもあり得ないほどのお値段であるにもかかわらず遠慮したライス分の代金を引いてくださいまして、申し訳ない気持ちで380円をお支払いさせていただきました



【喫茶軽食 桃乳舎】
東京都中央区日本橋小網町13-13
03-3666-3645




『ステーキハウス 牛和鹿』 A5ランクのお肉がお手頃にいただけるうれしいランチ

2019-10-01 22:16:38 | 関東
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牛のお肉が食べたい…
ということで、10月だというのに真夏日となる暑さのなか、バンクシーが描いたネズミではないかと物議を醸した絵がある相生橋を渡って門前仲町へと向かいます
で、このネズミ
一時は小池都知事までをも巻き込み、真偽を確かめると言われていたのだけど結果はどうだったのでしょう?



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目的としたのは『ステーキハウス牛和鹿』
近江牛がリーズナブルにいただけることで知られる『炭火焼肉 牛和鹿』の系列と言うことでおいしいお肉がいただけるの違いなと…
そんなお店があるのは清澄通りや永代通りではなく、小さな居酒屋が立ち並ぶ大横川側の細い路地であることから日中の人通りは疎らですね
派手な看板が貼られたお店の中へと入りますと、ログを積み上げたような壁面が広がる温かみを感じるお店でありました


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和牛A5ランチと称するメニューにはハンバーグをメインに8品ほどがお値打ちに用意されていることから迷うところではありますが…
「和牛鉄板焼肉」をいただくことにいたします
先に提供されたスープでありますが、既成のものではなくお店でひかれたブイヨンで作られているのでしょうか
熱々ではなく風味を感じやすいほど良い温度で提供されるなどの気遣いも感じられますし、なによりその奥深い甘みが見事なものでありました
そんなことを考えているうちにメインとなるお肉が登場
A5ランクのフィレやサーロインが使われるということで、柔らかさだけでなく赤身の旨みを感じることができますし、わさび醤油でいただいたこともあり、さっぱりとした味わいであることから飽きることなくいくらでも食べられてしまえそうであります
更にうれしいのは「余ったご飯におかけください」と提供されるカレーでありまして…
具は何もありませんが、フォンの旨味を感じるカレーソースにご飯のお替りをお願いしたいほどに満足なものでありました



【ステーキハウス 牛和鹿】
東京都江東区門前仲町2-2-7 1F
03-3630-1889