CNNが3月8日夜に、次のように伝えました。
『米空軍は8日までに、同国西部アリゾナ州トゥーソン近くの砂漠地帯にある退役軍用機の集積場に7年間収容されていた戦略爆撃機「B52」を作戦任務に再び就かせると発表した。来年にも前線に復帰する予定。
再利用が決まったB52型機の機体ナンバーは「61-1007」で、製造から53年経過している。愛称は「ゴースト・ライダー」で、軍用機の「墓場」とも呼ばれる同州デービス・マンサン基地の一角にある集積場に2008年以降、保管されていた。この集積場に送られていたB52機が復活するのは初めて。
集積場の乾燥気候は腐食防止などで航空機の保存に適しているとされ、現在は数千機が留め置かれている。これらの機材は補給部品用に解体されたり、修理が施された後、再度軍務に使われたりしている。
同基地で退役航空機の維持に当たる部隊によると、砂漠での機体管理では高温が原因でタイヤや燃料系統機器の腐食が発生する問題もある。このため前線任務に戻るB52機のこれら装備品や燃料タンクは全て交換したという。
今年1月には再度のエンジン試験が終了。2月13日には同基地から新たな所属先となるルイジアナ州のバークスデール空軍基地への3時間の試験飛行を改めて実施した。米空軍によると、同機の復旧作業には70日間程度かかる見通し。
ルイジアナ州への飛行を担当した空軍大佐は報告書で、約7年間、飛ばなかった同機の性能について「1980年代からB52を操縦しているが、今回の約1600キロの試験飛行でも操縦系統システムに問題はなかった」と高評価を与えた。
復活したB52機は、機体点検中に操縦室が火災に襲われた同型機に代わり、バークスデール空軍基地に配備される予定。火災が起きた機材の損傷が深刻なため、デービス・マンサン基地の1機を再利用した方がより経済的と判断した。
米空軍によると、昨年5月時点で配備中のB52機は計76機。このうちの18機は予備機材と位置付けられている。編隊の配属基地はバークスデールの他、ノースダコタ州のマイノット基地となっている。』
この記事は、米軍の現状を示す象徴的な出来事です。
もっとも、砂漠などの乾燥地域に戦闘機などを保管すること自体は珍しい事ではなく、日本のような高温多湿な気候ではやりにくい、機体を屋外で露出させて長期間保管できる利点がありますから、「オーバーホールして使用」するには費用もそれ程かかりません。
もっとも、米軍は経費の削減に苦しんでおり、転勤時の転勤費用を削減するために、空母の甲板に乗組員らの自家用車を搭載して運ぶなどの「トンデモ移動」をしています。
日本も、今回のようなケースを研究して、米軍に見倣うことは見倣うべきでしょう。
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