フランス南部で24日、スペインのバルセロナから独デュッセルドルフに向かっていた、ルフトハンザの格安航空部門、ジャーマンウィングスが運航するA320型機が墜落した事故では、150人の乗員乗客が亡くなりました。
この事故では、副操縦士が機長を操縦席から閉め出した上で自ら「飛行高度を下げて」
アルプスの山中に墜落したと見られると、フランスの検察当局が発表しました。
また、3月27日夕方にAFPが伝えたところでは、ドイツ紙ビルト(Bild)は27日、同機を意図的に墜落させたとされる副操縦士が6年前に深刻なうつ病を患っていたと報じ、ビルド紙は、ドイツの航空規制当局であるドイツ連邦航空局(LBA)の資料をもとに、アンドレアス・ルビッツ(Andreas Lubitz)副操縦士(28)が2009年に「深刻なうつ病」で精神医学的な助けを求め、その後も医師からのサポートを受けていたと伝えた。ルビッツ副操縦士は治療を受けており、ジャーマンウイングスの親会社ルフトハンザ航空(Lufthansa)がこの情報をLBAに報告していたという、旨を伝えています。
同紙は更に、27日、機長がおのを使って操縦室の装甲扉を破壊しようとしたと伝え、 この情報について確認はとれていないが、ジャーマンウイングスの広報担当者はAFPに対し、機内におのがあることを認めた。この広報担当者はビルト紙に対し、そうした道具は「A320型機の安全装備の一部」だと述べているとの事です。
このような操縦士の意図的な墜落は防げるのか??
結論から言えば、現在のテロ対策や旅客機の操縦システムでは、「防ぎ切れない」でしょう。
何故ならば、自動操縦装置が搭載されている現在の旅客機とは言え、離陸時や着陸時には現在でも「手動操縦」であるからです。
また、現在でも「航空機の完全な自動操縦装置」は、無人機はともかく、旅客機では実用化されていません。
更に、意図的な悪意のある「操縦」や、機体のシステムの破壊、破損、乗っ取りなどの脅威に対応する防止策も、とても完全なものとは言えません。
航空機の操縦は、非常に複雑で多くの経験や知識、訓練も必要であるために、素人が操縦することは現状の操縦システムでは不可能です。
しかしながら、ハイジャックなどのテロすら防ぎ切れない現状では、悪意ある操縦には対応が出来ないことも事実です。
管制塔側から強制的に空港などへ戻らせることが可能な遠隔操作型の飛行システムを搭載するならば、今回のような意図的な墜落事故をある程度は防げますが、そのようなシステムをハッキングされた場合や、管制塔そのものがテロ攻撃の対象になっていること、停電や地震などへの自然災害に対する脆弱性、等の危険性も高まります。
武田信玄の有名な言葉、「人は石垣、人は城」があります。
これは人間に対する最高の武器は、人間であることを示した言葉です。
テロ対策でも同じです。
人材の育成が、今回のようなテロを防ぐ最高の武器なのです。
徹底した対応や対策を、筆者は心から訴えます。
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