■表記のテーマで秋山仁の高校講座数学のTVを見ていた。夜中のNHK教育テレビは時々見る。秋山はアコーディオンを演奏するので彼の音楽の中で出てくる数学の話は興味深かった。もともとギリシャローマの時代、音楽は数学として研究されていて、現代音楽のドレミもかのピタゴラスによって作られたのである。その「平均律」の音階を表す音の周波数は1.09を公比とする等比級数になっていて基準A(ラ)が440ヘルツで、これはギターでいうと第一開放弦の音に相当し、ピアノでは鍵盤のど真ん中だ。
上の880ヘルツのAまでが1オクターブとして等比級数で8分割される。つまり1.09を8乗すると約2になる(周波数が倍になっている)。正確には2にならない、というのがミソで、結局この公比というのも無理数のように十進数では無限に続くピタゴラス数として秘密にされなくてはならなかったに違いない。この秘密を公開した者はピタゴラス教団によって暗殺される、、、、という筋書きなのだが、もちろんこの講義ではそんなことは言わない。
ところが、和音になると等差級数の関係になるのだ。コード理論の所で時計回りに円音階を3.4.5飛ばすメジャーと、確か4,3,5飛ばすマイナーという関係があるのだそうだ。しかし、コード進行を選定する確か12面体と対角線上の音階を連続させるための作図に使った60と25の歯数を持つ歯車の関係の説明がなく、一番興味のあるところが分からない。
なんとも食い足りない内容だったが面白かった。今、気になっているキューバ音楽のクラベスがジャズのコード理論と深く共通する点があるというトピックに繋がるような気がする。コード理論を知りたい、勉強してみたいという気がしている