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京橋三丁目の黄昏

本日はミニ復興小学校ツアー、旧箱崎小と旧愛宕高等小をチェック。
途中で京橋3丁目の再開発予定地に立ち寄りました。



東京駅・八重洲口の真正面で銀座とも接する東京の一等地である京橋あたり。
この交差点も手前から村野藤吾設計の第一生命(旧大阪ビル・1967)、
戦前の大事務所建築である片倉工業の本社ビル(1926頃?)、
そして建築学会賞を受賞した前川國男設計の旧蛇の目ビル(1965)と
近代建築史におて評価されるべきグレードの高い建築が三棟並んでいます。

しかしこの三棟とも再開発でもうすぐ解体されてしまいます。
都市再生特別措置法という法律を使うと、さすが特区制度というだけあって
とんでもない容積が認められますから、使って建替えない手はない、
とういのが昨今の「ディベロッパー」さんの常識的な考え方なのでしょう。
かつては国土を作る意気に溢れた業界であったとも聞きますが、
いまや景観のスクラップアンドビルドがお仕事になってしまいました。

そしてそれにホイホイと喜んで仕事を貰いに行く幾多の設計事務所。
まあ、日本での社会的評価はしょせん設計業者ですからね、建築家ではなくて。
己を律するのが先か、社会的位置づけが先か、職能確立への決意が
何十年経っても見えていない、未だにそんな状態の情けのない業界です。
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