茶語花香

人生は旅なり。
中国茶をはじめ、花のある暮らし、読書、旅などを中心に、日常の出来事を綴ります。

明治工芸の粋@三井記念美術館

2014-05-24 11:47:13 | 展示会・イベント

開催中の明治工芸の粋特別展に行ってきた。

蓮葉に飛び移る瞬間の蛙とその後脚、生き物の生命力を感じさせる。

雀一羽一羽表情が異なり、藤の房に動きが感じる七宝の花鳥図香炉、波間から現れた龍と鳳凰の対峙も見逃せぬ。

滝の落ちたところの水のうねりや、勢いのついた滝の飛沫に、
紅色な染まった木々の美しい秋の滝の刺繍絵画は、
見つめれば見つめるほど、創意工夫がいっぱい感じさせられる。

着物・髪の毛・皮膚などの多様な質感を彫り分ける
老人と児童の写実的な牙彫は、好きなスタイルかもしれない。

和尚さんに化けた狸のモチーフは
面白くてストーリーを感じさせる。

なんといっても、牙彫の師匠、安藤緑山氏の竹の子
張り裂けた皮、縁の毛羽とそこについているわずかの土。
どう見ても、本物の筍にしか見えぬ、
まさに超絶技巧の言葉にぴったり。


華やかな明治工芸は、中国清の時代の工芸に通ずるところもあり、
緻密な意匠を凝らした作品の数々に、たくさんの感動を頂いてきた。
写真はお撮りできないので、
記憶の新しいうちに、記録しておきたい。

三井記念美術館 明治工芸の粋
2014年4月19日―7月13日
東京都中央区日本橋室町2−1−1

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