曜変天目と破草鞋(ハソウアイ)の題に、
一瞬でも不思議に思ったことがありませんか。
仏門に入る人にとっては、
曜変天目であろう、
破れたわらじであろう、
両方お釈迦様の教えをする道具。
破れたわらじは、無用なものでも価値があります。
禅の教え、深いですね…
現存する三つの曜变天目の中、藤田美術館、静嘉堂文庫の所蔵は、今日の居場所に落ち着くまで、売買されたり転々とされていました。
しかし、仏門の内に入る大徳寺天目だけ、四百年前から今日まで、一度も外にでることがありませんでした。
茶碗本来の光彩に留まらず、
大徳寺天目は、色んな意味で
侘びているように思え、
帰路につきました。