KYOKUKENZO'S WORKSHOP 2025

「道」は自ら切り開くもの。
他人の後追いは「道」にあらず。

若き日の限界。

2016年03月20日 | 和食
昨日ブログで
若いころはよく食べた。
・・・と書いたら、
昔のことを思い出した。

仙台で仕事していた時の
ことだから、私はまだ30歳。
もう30年も前の話になる。

休日の朝。

同僚から電話があって
盛岡で急な仕事があり
同行してほしいと言われた。

その日、私には大した予定も
なかったのだろう。
即 OKして車で盛岡に向かった。

私と同僚二人。合わせて三人。
と言っても二人とも私より若い。

仕事は案外早く終えた。

ちょうどひる時間。

さて。

せっかくの盛岡。
わんこそばにしませんか。

ご当地だもんね。

街の中の有名店に入ると
幸運にも空いていた。

次々そばが入ります。
お客さまがフタをするまで
止まりません。


ご主人からルールを聞いた。

汁は全部飲まぬこと。
薬味で味を変えて
舌を飽きさせぬこと。


たくさん食べるコツを聞いた。

さて。スタート。食べ始める。
肩口からおねえさんが
おそばを椀に次々投入する。

スイスイ何杯でも食べられた。
働き盛りは食べ盛りでもある。

10杯、20杯、30杯、40杯・・・
50杯、60杯あたりでひとり脱落。

70杯を越えたところで
もうひとりもギブアップした。

二人私よりゼンゼン若いのに。

私は80杯を越えても余裕だった。
100杯くらい楽勝という雰囲気。

ところが。

視線に気づき箸を止めた。

顔をあげると二人はポカンと
した顔で、私を見ていた。

「まだ食べるんですか?」と
心の声が聞こえてきた。
・・・85杯でやめることにした。

どうかな。

あのまま行けば・・・

あのまま行けば
130杯くらいは絶対イケた。

今になってはどうもならんが
今ならば、恥ずかしがらず
限界まで挑戦するだろう。

若い時は胃袋に余裕はあっても
気持ちに限界があったといえる。


でも

今挑戦するとしたら
80杯もキツイだろうな。

今は

気持ちに余裕があっても
胃袋に限界があるから。
kyokukenzo
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする