「夕焼けを通り過ぎて、明日また会えるかな…」(高田梢枝『メダカが見た虹』より引用)と歌われているが、夏休みというと夕闇迫るまで遊ぶというのが子供時代のステイタスだったように思う。
今もそうだが、友人が少ない私である。かといって、何かこう他人との交流出来る、キャンプみたいなイベントにも参加した事の無い私は、何をしていたのかあまり記憶にない。
自転車に乗ることが好きだった。しかし、遠くまで行く事はなくせいぜい近所をぐるぐる回る程度…だったように思う。一応、親に、海やら田舎やらへ連れて行ってもらって、多少なりとも日常とは違う生活を送ったように思う。記憶あるのは、中学からの夏の様な気がする。それか、学習塾へ行かされたり、学校のプールに行かされたりした記憶があるが、やはり、記憶には薄い。
長い休みだけでなく、日頃から友達と多く接しているか、あるいは、何かコレという趣味(集団を伴うもの)を持っていれば、きっと、この季節であれば、朝から夕方まで遊んでいるものだと思う。
昔から、地元友達が居ないに近い私なので、本当に子供っぽくない時代を過ごしてきたんだな…と思う。本来、それはあっては成らない事だったんだろうが、出来なかった事の1つである事に変わりは無い。後悔はしてはいるが、あの時に戻って全てを…と思っても、きっと出来ないと思う。
話はそれたが、夏の夕闇の後は、短い夜が始まる。家庭用花火で戯れる姿を見かける事もある。その様にして、夏という夕刻から夜にかけての時間は過ぎていく様だ。
先日は、朝焼けを載せたのとは対照的であるが、夕闇よりも「朝焼け」を見て感傷に浸る方が良いと言われる。そう言えば、恋愛アニメ映画『耳をすませば』のラストは、朝焼けと共に告白する事で幕を閉じる。あの恋は…。
夕闇は、どちかと言うと、「失恋」に当たるような気がするので、切ないものだが、その辺りの話は、また先の日にしたいと思う。