2011年12月26日~29日。 韓国へ旅行に行ってまいりました。 で、韓国は韓国なのですが、行ったのは写真のような所。 English Village。 英語を主に話して参りました。w
こちらは English Village Paju Camp、韓国英語村パジュキャンプと呼ばれる英語体験施設です。 韓国の京畿道(キョンギド)が運営する公共施設なのですが、京畿道だけでアンサン(安山)とパジュ(坡州)、ヤンピョン(楊平)の3箇所にこのようなキャンプがあるそうです。 すごい! 今回私が訪れたのはその中のパジュキャンプということです。
施設内は "Only English! No Korean!" をポリシーとし、小学3年生から大人までが「遊び+体験+教育」を通して生きた英語を学んでいます。 生徒たちは全て施設内に泊まり込み、朝9時から夜9時まで英語の学習や活動を行います。 中学生では4週間ものプログラムに参加する生徒たちがたくさんいるようです。 学校単位できているような感じでした。
また、普通のテーマパークのように一日フラっと来て、入場券を買って施設内の博物館やミュージカルを見たり(今回私たちは見なかった)、単発の英語レッスンを受けたり、と言うこともできるらしいです。
なんと、現在韓国内にはこのような施設が30か所以上あると聞いています。 近年韓国は英語学習にとても熱心と聞いていますが、このような公共の施設があるのはうらやましい限りです。 だから高校卒業時に平均TOEIC 700点台の実力が付いてしまうんだろうか? 「う~ん、見てみたい!」と思いお友達と調べましたら、日本の生徒たちが受講するツアーに視察で付いてきて良い、というお話をいただき行ってきた、というわけです。 いやいや、なかなか楽しかったです。w
写真左は生徒たちが宿泊している施設のホールです。 生徒たちは朝食(夕食)後先生から決められた時間にここに集合するよう言われ、クラスの先生が迎えに来ます。 そして宿泊棟からクラスが行われる部屋までぞろぞろと歩いてゆきます。 とても広く、たくさんの建物があるのでそれが必要になりますが、先生たちは務めて生徒に話しかけながら歩くようにしているらしく、それがいい雰囲気です。
右の写真は一回目のクラス、オリエンテーションです。 到着した26日、夕食を食べた後19:00~21:00のクラスです。 画面に Survival English と書いてありますね。 学校内でのルールや、こういう時はこう言いましょう、というような英語のレッスンも行っていました。
ちなみに12月下旬の韓国北部は強烈に寒かったです。 クラスの度にあちこちの建物に移動するのですが、そのたびに帽子、マフラー、コート、手袋です。 教室の中に入っても暑いということはなく、むしろおばさんには寒いのですが、この先生半袖です。w
左の写真は Advertising のクラスです。 「小学生に宣伝広告の授業ってなに?」と言う感じでしたが、大変おもしろかったです。 ほとんどすべてのクラスでこのようなスクリーンを使って授業をしますが、ここでは色々な広告を見せて、「これは何をするためのものか」「なぜ企業はこのような物を出すのか」「どのような内容ならみんなが買いたくなるか」などを英語で問いかけてゆくのですが、難しいですよねー。 生徒たちはみな何を言っているかわからずジッとしていました。
最終的には子供たちが選んだ品物のコマーシャルを作る、という内容に発展してゆくのですが、特殊なカメラを使い品物を撮影し、コンピューターに画像を取り込み、そのカメラに合ったソフト(?)で画像を処理したり、文章や自分たちの声を入れて5枚の写真をつなげコマーシャル風にするのですけれど、楽しそうだったな。
前半の広告の説明の時には何を言っているか分からず固まっていた子供たちが、後半の活動ではとても生き生きしていました。 英語も随分無理やりな英語でしたが、「とにかく聞かなきゃ」「やらなきゃ」「やりたい!」という気持ちがあふれていて、とても良かったです。
右の写真は中学生の Reggae のクラス。 レゲエミュージックのクラスです。 こちらもスクリーンでレゲエミュージシャン、楽器、リズムなどを紹介してから、最終的にはレゲエダンスの説明。 そしてグループごとに発表会。w みんな踊っていましたよ!! 朝9時から夜9時までクラスがあるので、このようなダンスや音楽のクラス、カードゲームのクラスなどリラックスしたものもあります。
こちらは食堂です。 ブッフェ形式です。 食事は西洋風なのかと思いましたら、毎食、韓国風、中国風、西洋風、と入れ替わります。 基本多国籍ディッシュです。 キムチは毎日あります。 しかも毎日毎食違う種類のキムチで感動です。 右の料理でご飯にかかっている黒いものは「黒豆のソース」的に書いてありましたが、味はハッシュドビーフのような感じでした。 おいしかったですよ。
これは朝7時半頃です。 まだ薄暗くさむ~い中、朝食を食べに宿泊棟からカフェテリアに歩いてゆきます。 右はカフェテリアから見た朝日です。 残念なことに網戸のある窓からの撮影ですので、格子柄が入っています。w ちょっとバスに乗れば街になりますが、ここはのどかな所です。
9:00頃。 迎えに来た先生に連れられてゆく、朝の登校風景です。
19:00頃。 夕食が終わり宿泊棟に帰ってゆく生徒たち。 この後再びクラスがあります。
視察の日程を終え感じたことは。 生徒が望めば一緒にまた来てみたいな、と思います。
小学生や中学生のうちに海外に出て英語を学ぶ必要があるのか、と言われるとそれは個々の家庭にお任せしたいのですが、とかく日本の英語(教育)は単調になりがちだと思います。 英語を学習していればやっぱりアメリカ人やイギリス人と話をしてみたいですよね。 そんな経験、ドキドキしたりヤッターッ、と思ったりがっかりしたり。 もちろん学校に来ているALT と話をすればいいのですが、周りの目もあったりして、なかなか出来ていないようなのです。
で、だから海外に連れてゆけば、というのも安易だとは思いますが、「来たぞー! やるぞー!」っていう気持ちってあるんじゃないかな、と思います。 時には自分にご褒美で、「英語を勉強したんだから海外で思い切りしゃべる!」という経験も、本人が望み、ご家庭でもそれが望ましいと思えばひとつの方法だと思い、そういう情報を提供したり、実際体験できるよう導くことが出来れば私としてもうれしいかな、と。
自分が教えてきた子たちが、どのくらい頑張るのか見てみたいというのもあります。 自己満足かもしれません。
帰ってきてまだそれほど宣伝もしていないのですが、生徒本人もご家庭も、いい経験だから行ってみたい(行かせてみたい)と言ってこられた方が何名かいらっしゃいます。 アメリカやオーストラリアへのホームステイツアーなどに比べると、日程も短く、時差もなく、料金も半額ほどで行ける点は、初めて行くにはいいお試しになるかもしれません。 何より同じアジア人である韓国の学生たちと一緒に学習でき、彼らが積極的に英語を使って学習している姿を見るのはいい刺激になると思います。 人数が集って、夏にでももう一度行ければいいな、と思っています。
さて、生徒たちを連れてゆく夏のツアーはこの英語村だけで過ごし帰ってくる、学習一色のツアーになる予定ですが。 昨年末の私たちの視察ツアーはあくまでも大人の視察ツアーですので、2泊して28日のお昼までクラスを見学した後、私たちは現地の生徒たちと別れ、ソウルに寄ってデリシャスビューティフォータイムを(←何じゃソリャ?w)過ごして参りました。www
その様子もまた後ほど。。。
公共の施設というところに韓国の意気込みを感じます。
韓国、日本、などは別にして。
れいらさんの仰る通り、最終的には「個々の家庭」ですね。
で、貧富の差&意識の差が如実に出るのでしょうね。
それは英語学習に限らず、全てにおいて言えることですが。
まず自分、自分の家庭を治めていく。とあらためて感じました。
れいらさんの海外進出。応援しています☆
英語から見たら、「すごいなあ」の一語ですね。
こういう施設がどうして日本でできないのでしょうね。
さすが韓国と思います。協同で泊まり込んで教育する施設は以前からありますからね、それを英語に特化したわけですね。
英語をやろうとしたら道がこういう施設を作るという徹底さが韓国らしいです。
とても韓国らしいと思いました。
で、逆に韓国に興味がある目から見れば、まったく「おもしろくない」ですね。
すみません、このブログの記事がではなくて、こういう施設は別に韓国でなくてもいいのでは、という意味です。
英語をやる方から見れば、こういう素晴らしい施設が韓国にある、ということですが、韓国に韓国らしいものを求める目から見れば、対象の一番端っこくらいでしょうか。
で、英語をやる目から見れば、これはもう大賛成。私もぜひ利用してみたかった。語学は使いながら覚えるのが一番。
小学校の時に、こういうキャンプの短いプログラムを数回経験し、中学高校のときに夏休みに長期利用するとかすれば、大学時代には相当話せるようになるでしょうね。
TOEICが高くても離せない、ということはなくなると思います。
ぜひ関係各位にお勧めください。
でもやはり最後は家計の差が影響しますね。これはすべてにおいてですから仕方がありませんが、利用できる家庭にはいい施設だと思います。
福岡の太宰府市に国語以外の授業を英語でやる小学校があるんですよ。
都築学園 リンデンホールスクール小学部
http://e.lindenhall.ed.jp/
ま、英語教育の議論はさておき、韓国旅行のデリシャスビューティホータイムの部分には大変興味があります。
これがまぁほぼ国をあげて行っているところがすごいですよねー。
かと言って、日本が急にこういう施設を作ったとしても、
韓国のようにまずは小学校~中学校の英語教育自体の改革が無くては
ただの遊びの施設になってしまうでしょう。
英語が好きな人だけ、必要な人だけ一生懸命学習すればいいような気もしますしね。。。
そして教育格差が出てくるのも問題で。
「英語なんかいいわ」と思って力を入れないならいいのですが、
生徒本人がやりたいのにやれない、ご家庭もやらせたいのにやらせられない、
というのは大変気の毒な話です。
今は行きたい子、行ける子を連れてゆきますが、
大人になって仕事をしてお金をためてから海外留学をしたり、
予期せず仕事で海外に行ってから自分で勉強し、
すばらしい力を身につけて帰ってきた友達の話なども
できればいいな、と思ったりします。
ある国を訪れるという点で、その国自体を無視するようなことでは
大変失礼になると思います。
この施設に行くということがまさにそれに近いのか、
それとも近年の韓国らしい長けた部分に触れに行くことになるのか、
まあやっぱり両面あると思うのです。
で、私がこのツアーを生徒たちに実施するに当たり他の先生方と話した中で、
「せっかく韓国に行くのだから世界遺産に指定されているお寺などを
一つでも訪ねたり、韓国らしい食事をするようなことを盛り込めないか。」
という話をしたのですが、
予算、安全面、旅行の目的が英語学習であること、ということで
一回目でもあるし手を広げないでおこう、ということになりました。
まぁ、賢明です。
でも、こんなことがきっかけで、生徒たちが韓国という国に興味を持ってくれるといいなと思います。
また、私が一番自分に納得させられる点は、
日本の生徒たちが、韓国の生徒たちと一緒に学習できるということです。
ともにノンネイティブです。
そこがまた今までの短期留学やホームスティと違っておもしろいかな、と。
韓国の生徒たちはクラスの中で積極的でしたしね。
もちろん不真面目そうな生徒もいましたが。w
いずれにしても、私にとっても初めての韓国旅行でした。
もし次回生徒たちを連れてくるとして、その時南大門にもミョンドンにも寄れないなら、
実は私が一番がっかりです。w
もこさんやKiyoさんのコメントに全く同感です!
いろんな意味でとても興味深い内容でした。
Laylaさんありがとうございます★
15年近く前に太田市(関東のどの県だったか?忘れました。静岡県だったかも?スミマセン)の公立小学校ですべての教科を英語でやり始めたとバイリンガル教育の専門家から伺った記憶があります。その後どうなったのかしら?
大宰府市の小学校は私立なので、誰もが平等に入学できるわけではないのでしょうが、そういう学校も出てきているんですね~
それをまだ調べていません。
たとえば校外学習として全員参加、のようなら徹底していますよね。
英語だけで授業を行うイマージョン教育はKiyoさんがご紹介の学校のほかにも、
キムさんがおっしゃっている群馬県太田市、静岡県沼津市などにもあるようです。
インターナショナルスクールと比べたら、
国語(日本語)の授業があるのが受け入れやすい点でしょうか。
都立高校でも(たぶん他県などでも)国際高校という名前で、
国語以外の授業は英語で行う学校があります。
また、英語科という特別クラスを設けている公立高校もありますね。
英語漬けになる学校に行っても、従来の学校に行っても、
きちんと英語を習得しようと思ったら、
やはり結構な覚悟がいる、ということですよね。
英語に限らず何でもそうでしょう。
けど、それが自分が好きで選んだことだから、上達するのが楽しい、
という気持ちで過ごして行けることが一番望ましいですよね。
私が行ったのは「東大門」でした。