風の音
公園の隅で、寝転がっていた。
夜は動いていた。
空腹とそれを満たすための行為だけが存在を支えていた。
変な夢も見なくなった。
人の目も気にならなくなった。
ただ、待っていた。
施設で支給された作業服は余計目立った。
倉庫街から住宅街に変容していく湾岸の近くの町まで歩いた。
ゴミの集積場所に行って着れるものを物色した。
簡単に手に入った。
靴も靴下もシャツもズボンも何でもあった。
何でも捨ててあった
変わりに作業服を捨てきた。
夜の街は面白かった。
夜しか見せない顔がいっぱいあった。
本当はその顔もうそなのかもしれない。
でも、その顔でいるときが幸せなのかもしれない。
ずいぶんえらそうだった。
そうか、見下すことのできるものがいることが救いなのか。
少しは役に立つのか。
いや、どうでもいい。
欲望を商売にする人間。
満たすために売る人間。
彼らは正直なのかもしれない。
深く刻まれた刻印は、その顔の時でも浮き出てしまうもののようだ。
裏口から、ゴミ出しのコックが出てくるのを待った。
仮面のような化粧の女が声をかけてきた。
公園の隅で、寝転がっていた。
夜は動いていた。
空腹とそれを満たすための行為だけが存在を支えていた。
変な夢も見なくなった。
人の目も気にならなくなった。
ただ、待っていた。
施設で支給された作業服は余計目立った。
倉庫街から住宅街に変容していく湾岸の近くの町まで歩いた。
ゴミの集積場所に行って着れるものを物色した。
簡単に手に入った。
靴も靴下もシャツもズボンも何でもあった。
何でも捨ててあった
変わりに作業服を捨てきた。
夜の街は面白かった。
夜しか見せない顔がいっぱいあった。
本当はその顔もうそなのかもしれない。
でも、その顔でいるときが幸せなのかもしれない。
ずいぶんえらそうだった。
そうか、見下すことのできるものがいることが救いなのか。
少しは役に立つのか。
いや、どうでもいい。
欲望を商売にする人間。
満たすために売る人間。
彼らは正直なのかもしれない。
深く刻まれた刻印は、その顔の時でも浮き出てしまうもののようだ。
裏口から、ゴミ出しのコックが出てくるのを待った。
仮面のような化粧の女が声をかけてきた。