4月3日
桜の木の下で。
人より良い場所をとるために、朝、暗いうちから場所取りに行っていた。
公園の管理室の明かりが、消える前から。
入口の鎖を跨いで、作業服の下にブルーシートを巻きつけて。
夜が朝に変わる前から。
闇が、紫に、そして、白に。
白が、青に、群青色に空が染まる。
その瞬間が好きだった。
眠気と闘いながら、見上げた空。
青が、瞳から身体の中に染み、身体は飛翔し、空気の分子の間を駆け上がる。
はるか彼方に天空の城砦があり、魂はそこを目指す。
やがて帰依すべき場所、魂の起源を感じながら。
時が経てば、太陽の光に反射する空気の群れに、その瞳は犯される。
時が経てば、敷き詰めたブルーシートの上で桜の木にもたれ掛かりながら、意識は現実を見る。
魂など信じきれないままに。
桜の木の下で。
人より良い場所をとるために、朝、暗いうちから場所取りに行っていた。
公園の管理室の明かりが、消える前から。
入口の鎖を跨いで、作業服の下にブルーシートを巻きつけて。
夜が朝に変わる前から。
闇が、紫に、そして、白に。
白が、青に、群青色に空が染まる。
その瞬間が好きだった。
眠気と闘いながら、見上げた空。
青が、瞳から身体の中に染み、身体は飛翔し、空気の分子の間を駆け上がる。
はるか彼方に天空の城砦があり、魂はそこを目指す。
やがて帰依すべき場所、魂の起源を感じながら。
時が経てば、太陽の光に反射する空気の群れに、その瞳は犯される。
時が経てば、敷き詰めたブルーシートの上で桜の木にもたれ掛かりながら、意識は現実を見る。
魂など信じきれないままに。