Design Manhole Cover

Design manhole cover that gathered throughout Japan

新技術を使った発想の転換が震災日本を救う(明るい未来の為に)

2011年04月11日 | 身辺雑記
東日本大震災で、甚大な被害を被った日本を救い未来を切り開くイノベーション(技術革新)があります。

海水を被った田畑や、地盤沈下で水没した多くの地域を経済的に支え、日本のエネルギー政策を根本から立て直す技術がそこにあります。

筑波大学の渡邉信先生率いるCREST藻類エネルギー技術開発プロジェクトチームをご紹介します。

藻類が世界を変える
http://tsukubascience.com/seibutsu/sourui_ga_sekai_wo_kaeru/

藻類からオイルを採る?

<筑波大学は藻類の研究が盛んで、藻類の分類・培養・解析などのプロフェッショナルが集結し、日本の藻類研究をリードしている。
そのような中、渡邉信先生の率いるCREST藻類エネルギー技術開発プロジェクトチームは国内外から脚光を浴びている。>

<現在使われている石油も、そもそもは藻類が作りだしていたものだと言われている。>
<渡邉信先生のチームではボトリオコッカスという藻類によるオイル生産の研究を進めていた。
ボトリオコッカスはオイル生成能力が高く、オイル含量は乾燥重量の75%に達することもあるほどである。
また、産生するオイルは重油に相当する炭化水素であり、使い道が広い。
しかしながら、ボトリオコッカスは培養に時間がかかり、コストが1Lあたり800円程度となってしまい、1Lあたり50円程度の重油とは比べ物にならない。>

オーランチオキトリウム

<渡邉先生は数十年にわたって、藻類を研究してきた。今まで何百もの藻類を採集、分析してきた。
2009年に沖縄の海から採集してきた藻類200株のうちの一つが、「オーランチオキトリウム」である。>
<オーランチオキトリウムのすごさはその増殖スピードにある。
「オーランチオキトリウムの倍加時間は10℃で11.96時間、20℃で4.2時間、30℃だと2.1時間。
ボトリオコッカスと比べるとオイル生成量は3分の1と少ないのだけれども、36倍の速さで増殖するからね。
オイル生産効率は単純計算でボトリオコッカスの12倍となるわけです。生産効率を一桁あげるということが現実的になったということ。」>

具体的オイル生産量

<1haの広さに深さ1mの培養装置を作ったとしよう。4日ごとに収穫していくとすると、年間約1,000tのオイルがとれることになる。
倍加時間を4時間として4時間ごとに67%を収穫し、同量の新鮮培養液を継ぎ足すという連続生産システムにすれば年間1万トン以上のオイルがとれることになる。>
<連続生産システムを利用すると、2万haあれば2億tの石油生産が可能となる。>
<大豆やトウモロコシといった陸上植物から油をとり、燃料とすることはすでに実 用化されている。
しかしながら、本来食糧生産のために使っていた耕地で燃料用の作物を育てるため、食糧価格が高騰すると言った問題が生じている。
また陸上 植物のオイル生産能力は1ヘクタール当たり年間0.2-6tと決して高くない。>

石油輸入国から輸出国へ

<現在日本が輸入している石油量は約1.9億t。連続生産システムを利用すると、2万haあれば2億tの石油生産が可能となる。
2万ha(200平方キロメートル)は霞ヶ浦の面積(220平方キロメートル)とほぼ等しい。
平成20年度農林水産省の「耕作放棄地に関する現地調査」によれば、全国で28.4万haの耕作放棄地が存在する。>

本当に石油の代わりとして使えるのか?

<「オーランチオキトリウムが作りだすのはスクアレンというオイル。ボトリオコッカスが作りだすのはボトリオコッセンというオイル。
いずれもトリテルペノイドに属するオイルであり、容易に燃料化することが可能です。
また既存の石油会社が持っている技術を利用すれば、バイオポリマーをはじめとする化学製品の原料にすることもできます。
また現在、化粧品や健康食品とて使われているスクアレンは深海鮫から採っていますが、深海鮫は絶滅危惧種になっているものも多く、いずれ採ることが難しくなるでしょう。
オーランチオキトリウムはスクアレンの供給源としても使えるのです。」>

未来の為に、今やるべきこと

<「アメリカはエネルギーが国を守るという考えが非常にクリアです。そのための技術革新に対して国としてお金をつぎ込んでいる。
日本はどうか?そこまでの危機感はあるのだろうか?」
アメリカは藻類エネルギープロジェクトに軍も関与しているため全貌は不明であるが、わかっているだけで1500億円相当を投資しているという。
一方、日本では藻類エネルギープロジェクトに投資している金額は数十億円に過ぎない。
それでも渡邉先生は日本でこの研究を進めることにこだわる。
「ここまでの研究は日本の税金で行われてきました。日本の皆さんに還元しなければなりません。
そして、藻類からオイルを作りだす技術は日本だけではなく、世界全体を救うために必要です。技術で社会をいい意味で変える。
これがイノベーションです。ほら吹き扱いもされていますが、私は日本を石油輸出国にしてみせますよ!」>

津波で塩害を被ってしまった海沿いの田畑に、土を入れ稲作や野菜作を行うには莫大な費用がかかります。
その地に海水を入れて、オーランチオキトリウムの巨大培養プラントを作りましょう。
これからは危険な原発では無く、クリーンなエネルギーの生産・供給地としての東北に生まれ変わりましょう。
また、オーランチオキトリウムを育てるだけではなく、そこから油を絞るプラントや、その油を使って発電をする発電所なども新たに高台に作りましょう。培養、採油、発電などの過程で多くの雇用が生まれることでしょう。

そうそう、忘れてはいけないことですが、今年のお米の生産量が心配です。
政府のお考えが気になる今日この頃、皆様如何お過ごしでしょうか。