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出光・昭シェル統合へ 英蘭シェルから株33% 来年めど、形態詰め 石油再編、JXと2強

2015年07月31日 | 企業研究
出光・昭シェル統合へ 英蘭シェルから株33%
来年めど、形態詰め 石油再編、JXと2強
2015/7/31 3:30 日経朝刊

 石油元売り国内2位の出光興産と同5位の昭和シェル石油は30日、経営統合することで基本合意したと正式発表した。まず出光が昭シェル親会社の英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルから33.3%の株を取得、2016年をめどに統合をめざす。両社の連結売上高は単純合計で約7兆6000億円と首位のJXホールディングス(JXHD)に迫り、海外展開を加速して成長を狙う。内需減少を背景に繰り返されてきた石油の業界再編は2強誕生で、最終段階に入る。



30日、握手する出光の月岡社長(右)と昭和シェルの亀岡社長(東京都千代田区)




 両社の社長が都内で記者会見して発表した。出光興産の月岡隆社長は「シナジー(相乗効果)を最大化させるのに昭シェルはベストパートナーだ」と強調。昭シェルの亀岡剛社長は「国内にしっかりした収益基盤を作り、世界に乗り出していく」と述べた。
 出光は英蘭シェルが保有する昭シェル株35%のうち、33.3%を1691億円で買い取ることで英蘭シェルと合意。出光は規制当局の審査をへて16年上半期の取得を目指す。統合時期は未定だが昭シェル株の取得に合わせて「できるだけ、すみやかな経営統合をめざす」(出光の月岡社長)。
 統合形態は今後の協議で詰める。昭シェルの亀岡社長は「当社が子会社になることはない。対等な立場での統合をめざす」と説明。株式交換などを検討するとみられる。
 昭シェル株売却で英蘭シェルは、日本での石油精製・販売事業から撤退し、化学や液化天然ガス(LNG)事業に集中する。昭シェル株の約15%を持つサウジアラビア国営石油のサウジアラムコは経営統合を支持。今後も株を保有し、原油供給などで協力を続ける。
 合計で全国に6カ所ある製油所については、すでに能力削減に一定のめどをつけており、関東や中部など地域的な重複もないため、「統廃合は必要ない」(出光の月岡社長)。一体運営による生産・輸送などの効率化でコストを削減する。
 両社のガソリンスタンドは国内で計約7000カ所あり、特約店などが運営する。出光の月岡社長は「当面、両ブランドは維持する」と述べた。国内ガソリン販売シェアは計3割超と最大手のJX日鉱日石エネルギー(33%)とほぼ肩を並べる。
 石油製品は国内市場が縮小し、アジアなど海外市場の開拓が急務だ。出光と昭シェルは統合で国内の経営基盤を強化。生まれた投資余力をもとに出光が進めているベトナムでの製油所事業など海外展開を加速する。
 出光・昭シェルの経営統合は、10年の新日本石油と新日鉱ホールディングス統合によるJXHD発足に続く大型再編だ。かつて10社以上あった石油元売り大手は4社に集約され、残る東燃ゼネラル石油やコスモ石油の動向が今後の焦点になる。