記録より記憶に
大相撲春場所、東前頭17枚目尊富士(たけるふじ、伊勢ケ浜部屋)が優勝した。大相撲の長い歴史で特筆すべき快挙だった。
14日目で敗れた一番は、右足を痛めて車椅子で退場した。同部屋の横綱照ノ富士に「記録じゃなくて記憶に残りたいのだろ、明日出たら記憶に残るぞ」と声を掛けられた。
足はまだ痛かったが「休場したら一生悔いが残る」尊富士はこの先どうなってもいいと、けがを押して出場を決意したと言う。
相手力士を押し出しで倒すと館内は大歓声に包まれた。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は感激して涙を浮かべて千秋楽TV解説をしていた。
初土俵から10場所目の優勝は史上最速で新入幕優勝は110年ぶりという。大相撲を久しぶりに見て、とても感動した場面に遭遇し晩酌が実に美味しかった。