姑の件もあり、昨日ふと平積みになってる近藤誠医師の本の一冊を買って読んだ。
「がん治療で殺されない七つの秘訣」
という本。
医者を信じるな、無治療こそ最高の延命である。とでかでかと帯に衝撃的・攻撃的・刺激的な言葉をつらねている。
ま、いってるあなたも、医者だけど・・・・・・
で、あらゆる場面でけっこう推奨している放射線については、この専門家でいらっしゃる!
いつの時代でも、どの分野でも反対派というのはあり、議論があっての進歩だとはおもうし、衝撃的なタイトルであればあるこそ商業的には売れるもので、関心を集めやすい。
そんな半分懐疑的な気持ちもあって読み始めた。
はじめたら、これがけっこう私のおもわくどおり(笑)
先生のいう、「がん」と「がんもどき」の定義は定義としてはよくわかる。が、「がんもどき」は時がたって結果としてそうだったのか。ということで、そうなってからでは遅いのだ!
もっとも、先生は無治療推奨だから、遅いことはない。論理矛盾はおこしていない。さすがだ(笑)
(ないようについて、詳しく説明かかないので、興味のある言葉とかは本で正確な意味を確かめてくださませ~~)
臓器癌のオペについての再発の危険性や、どういう経緯で死に至るのかなど、興味深くわかりやすいところも多々あったけど、その危険性がどれくらいなのかとかは明確な数値なりを示して書かれてない。
抗がん剤が毒薬でしかないというのも、ま、そうではあるのかもだけど、がんには有効でもある。
その効果が完治にいたるまでではないというのはそのとおりだ。
だけど、だから無治療というのも乱暴なタイトル。
私も、抗がん剤でくるしめられたから、(今でものこっている)再発しても、抗がん剤は避けたいというのが、本能的な本音。
この衝動をきっちり説得してくれるだけの支えにはこの本は私にはならなかったな。
いいところもたくさん書いてあったけど、極端すぎると感じるし、どこまでそのデータに信頼性があるのかはわからない。
彼がみてきた対象が少ない事が、膨大な治験やデータのもとに公表されてるものとあまりにもちがいすぎるからなぁ~
ということで、
世の中にはいろんな医者がいるだろうし、医療というのが、医療人としての志の高さを持つ人だけの集まりのみとは限らず、別のモノさしで構成されてるって部分があることもあらためて実感。
患者が医師にたいして抱くものが、幻想の場合もある。
でも、最後、この先生のすーと受け入れられた部分と、違うなと感じた部分の自分の感覚は大切にしたい。
いざ自分が再発転移のとき、どう向き合うかの決定は、シアワセのとらえ方でもある。(長く生きればいいってものじゃない等)
また、辛さの感じ方の違いも人それぞれあるし(痛みよりつらいものもあるとおもうし、痛みもいろいろな種類がある。心の痛みもつらい。プライドであったり、愛する人たちの悲しみの顔であったりなど)、すべて自分の尺度でしなやかに折衷説をわたりあるこう!
この気持ちはメモしておかなきゃっ!って感じさせてくれたことに、この本に感謝(*^_^*)