記憶探偵〜益田啓一郎のブログ(旧博多湾つれづれ紀行)

古写真古地図から街の歴史逸話を発掘する日々。ブラタモリ案内人等、地域の魅力発掘!まち巡りを綴ります。

アンティーク絵葉書の魅力と活用法

2007年04月22日 17時43分44秒 | Weblog
 今日は絵葉書研究会(日本絵葉書会九州支部兼)の例会を福岡市天神
のジャズ喫茶・JABでひらいた。2ヶ月に一度の例会、筥崎宮大骨董
市に合わせて行っているが、今日はあいにくの雨天で骨董市の方に行っ
た方々の成果は芳しくなかったようだ。

 最近は近代日本の記録として、美術・デザイン史の一端として、また
歴史史料としてアンティーク絵葉書の価値が高まっている。今年に入っ
てからも絵葉書を活用した出版物が相次いで発行され、評価を高めるた
め、その先駆を切ったのが当絵葉書会の会長を務める平原健二氏である。

 氏の蒐集した絵葉書のコレクション本や資料提供本は50冊以上にの
ぼり、私も氏のコレクションを中心に構成した本を執筆(ふくおか絵葉
書浪漫・海鳥社・2005年刊)している。日本絵葉書会はまだ設立され
て4年ほどだが、福岡の会はすでに25年の歴史を誇るのだ。

 一枚の絵葉書の価値は、そこに映っている画像や構図である程度決ま
ってくるが、そこに映っているものや年代、絵葉書の時代背景などが判
らなければ見逃してしまう。コレクターは皆、自分の領域を持って蒐集
を楽しんでいるので、それぞれ視点も得意分野も違う。私は当初は橋な
ど建造物モノと地元モノを中心に蒐集していたが、関連するものが次第
に多くなっていった。

 吉田初三郎や前田虹映などの鳥瞰図、観光案内を蒐集・研究する際に
これらの知識が役に立っている。つまり、描かれているものの写真画像
や時代背景、年代の特定などを調べる術を持ち合わせているため、また
自分が集めたものだけでなく、会員や同好の士の集めたものも拝見して
いるため、希少性や類似品の有無を知っていて判断が年々早くなる。

 今日の絵葉書交換会では地図や初三郎モノは出なかったが、日本航空
の昭和30年前後の航路図や各都市のイラストマップが入ったパンフなど
が手に入った。私も蒐集品の中で不要なものを持参して出品したので、
費用的には今日は手出しが1円も無く、2000円の黒字であった(笑)。
交換会自体は、郵趣会などと同様である。

 絵葉書の画像を貸してほしいという依頼も最近多い。映画やTVでの
使用依頼も年々増えている。と同時に絵葉書を活用した企画展の話も増
している。趣味も極めれば新しい世界が広がることを身をもって体験す
る毎日だ。

 5月は12日に半年ぶりの絵葉書サミット+紙の会を開催する。誰で
も参加できるオープンな会だが、絵葉書サミットは宿泊し夜通し絵葉書
談義・交換会を行うもの。今回は二日市温泉に宿泊予定だ。

 今日の画像は日本郵船の大正時代の航路絵葉書。ポスター画像や映画
などへも資料提供したものだ。

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