記憶探偵〜益田啓一郎のブログ(旧博多湾つれづれ紀行)

古写真古地図から街の歴史逸話を発掘する日々。ブラタモリ案内人等、地域の魅力発掘!まち巡りを綴ります。

急速に再開発が進むレトロなまち・箱崎界隈が面白い!

2009年07月05日 17時00分23秒 | まちづくり
 久しぶりに箱崎界隈を自転車で巡った。近年、JR線の高架化にはじまり、
九大の移転や大通り道路の整備などで、箱崎の町並みは旧唐津街道沿いや
JR線沿いの妙見通りが激変。ここ15年ほどの箱崎の町並みを記録撮影して
いるが、つい先日まであった老舗商店が無くなり、福岡市内線が走っていた
時代の面影は日々失われている。

 7月1日に発売したフォトブックの最新刊は、ブックスキューブリック箱
崎店のHP「気になる新刊」で紹介されている。
ブックスキューブリック

 廃れていく商店街の中で、少ないが新顔の店も登場しているのが救いだ。
ブックスキューブリック箱崎店もそうだし、キューブリックの大井さんに教
えてもらって今日訪ねた「箱崎水族館喫茶室」もそう、箱崎公民館のすぐそ
ばにある。近くの老舗ハンバーグレストラン「ハロー」でランチを食べて、
箱崎水族館喫茶室へ珈琲を飲みに立ち寄った。

 ご夫婦で経営されている喫茶ギャラリーだが、演奏会や講話、演劇の稽古
などにも開放されていて居心地はすごく良い。店名の由来を伺うと、奥様の
祖父が明治43年に箱崎浜(現在の国道3号線、太陽家具の西側あたり)に開
館した箱崎水族館の館長をしておられた事から、この名をつけたとのこと。

 伺うと今年春に開業されているのだが、開業前に私の絵葉書アーカイブで
箱崎の絵葉書データを購入された方であった。データに着色し復刻絵葉書と
して店内で頒布されているが、これが思いのほか好評とのこと。私が滞在し
た1時間ほどの間にも2名が絵葉書を買って帰られた。フォトブックも置い
てくれるとのことで嬉しい限り。

 もうひとつ嬉しかったのは、店内に知人の水彩画家・立川さんの絵が飾ら
れていたこと。6年ほど前に脱サラして絵一本で頑張っておられる。出身地
の由布院で個展を開かれた時は、両親を連れて現地へ伺ったことを思い出し
た。つい1週間ほど前に奥様の友人から貰われたそうだ。
立川眞澄/アートギャラリー自由ヶ丘

 旧福岡市内線の築港線の終点だった三角(馬出と吉塚の間、三角神社そば)
にある「あんみ食堂」にも立ち寄った。博多・東中洲に昭和28年に開業し、
博多のまちにカレーライスを根付かせた「湖月のカレー」を復活させたお店
である。以前、ナイトシャッフルの「記憶探偵」でも取り上げられたネタ。

 この日は福岡に最初に登場した伝説の「湖月のハンバーガー」を食べた。
会話好きのご主人と雑談を交わす。土曜日ということもあって、遠方から来
た常連客で店内は盛況。だがカレーがダントツ人気で、ハンバーガーを食べ
る方は少ないそうだ。私がハンバーガーを食べていると、隣に座ったカップ
ルもハンバーガーを注文した。

 そして、この界隈に来たら確認しておきたかったのが、今日の写真。
戦前、博多の名所のひとつに数えられ日本で3番目に大きかったという「博
多大仏」の台座が遺る東区馬出の称名寺。明治45年に当時片土居にあった同
寺に建立され、その後大正中期に現在地へ寺が移転したことに伴って移設。
これを鋳造したのが、戦前「農機具の磯野」として全国に知られ、冷泉公園
の場所に工場を構えていた磯野鋳物鋳造所で、別名「磯野の大仏」と言われ
ていた。戦時中の昭和19年に金属回収により姿を消し、台座のみが遺る。

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