2023(令和5)年2月10日は、北九州市が1963(昭和38)年2月10日に誕生して60年とのことで、手持ちの資料からいくつか。1枚目は1963年度市政概要や1960年代後半の北九州市の観光パンフレットなど。
観光パンフレットの表紙は、福岡市が誇るグラフィックデザイナー・西島伊三雄さん。作家になる前の若き日の松本清張さんとも交流があった重鎮。1950年代から全国の観光ポスター・コンクールなどで大賞や入選作品を次々発表。ハウス「うまかっちゃん」パッケージや福岡市地下鉄の各駅シンボルマークでも知られます。
観光パンフレットの本文には、北九州市発足当時の産業やレジャー施設がカラー写真で紹介されていて、今は無い小倉城ジェットコースターや若松・高塔山ロープウェイも掲載。
観光パンフレットは毎年改訂版が発行されていたようで、近年「日本新三大夜景都市」に選ばれた北九州市の夜景も当時から大きく紹介されています。
北九州市発足の1963年市政概要は、当時の様々なデータに加えて豊富な写真も楽しめます。北九州市がスゴいなと思うのは、1963年9月1日号からのすべての市政だよりバックナンバーがサイトで閲覧できること。めんたいワイド「ひと駅ノスタルジー」などのネタを考えたり、解説チェックの際にも活用できて助かっています。
北九州市といえば、私の古巣でもあるゼンリン。善隣出版社時代の市街地図は、以前「ゼンリン地図の資料館」の特別展などの企画を担当していた頃から、20年近くずっと探し集めています。そういえばゼンリン地図の資料館は今から20年前、リバーウォーク北九州と同じ2003年の開館でした。
上は「小倉市街地図」地図面。1950年代後半の小倉市の概要がわかり、これも「ひと駅ノスタルジー」等で活躍する資料。私は戦前から小倉市の関する観光案内や市政要覧、古写真・絵葉書類は体系的に集めていて、西日本鉄道の社史や古写真を解読する際にも活躍してきました。
鳥瞰図絵師・吉田初三郎は小倉市を計3度(1931年・1950年・1960年)描いています。1960年は初代没後ですが2代目として制作。初三郎のご遺族から譲り受けた1960年の作品制作時の資料群には、当時の観光写真プリントやネガも含まれます。
学生時代から、小倉を中心とした北九州市には慣れ親しんできましたし(福岡市への移住はゼンリンGでの転勤)、市制60周年というのはなんだか嬉しくなりました。
あと、ずっと探していた「若戸スポール」のパンフレットを入手したので、近々本ブログで公開しようと思っています。