marcoの手帖

永遠の命への脱出と前進〔与えられた人生の宿題〕

世界のベストセラーを読む(316回目)受難週にあたり:裸で逃げた若者は誰だったのか

2017-04-12 20:56:32 | #日記#手紙#小説#文学#歴史#思想・哲学#宗教
 マルコ福音書にだけ突然でてくる掲題の記事は、一体誰の事なのだろう。
◆最後の晩餐のあと、イエスと11人の弟子(ユダは裏切りのためいない)はゲッセマネの園に出かける。イエスが一同を座らせて待たせ、ペテロ、ヤコブ、ヨハネを連れて祈りに出られた。イエスが血の汗を流すような祈りの間、三度も弟子たちは眠りこけていた。ユダがイエスを捕縛のために群衆を連れて現れる。14:50に弟子たちは皆イエスを見捨てて逃げ去ったと書かれている。問題はその次、突然に次の2節が割り込む。
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 51節 ときに、ある若者が身に亜麻布をまとって、イエスの後について行ったが、人々が彼をつかまえようとしたので、
 52節 その亜麻布を捨てて、裸で逃げて行った。
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 説明などが続くかと思いきや、その後には書かれておらず、割り込み前の記事に続くイエスの連行のことが書かれている。
◆この割り込みの2節は、古くからいろいろな人が憶測を広げ、この若者の人物を特定しようとした記事が残っていると。
 一節には、これを書いたマルコ自身が自分のことを、イエス捕縛の事件の目撃者として第三者的に書いたのではないかという説がもっとも有力のようだ。・・・続く