ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

本入溜池

2017-09-27 18:05:33 | 福岡県
2017年9月18日 本入溜池
 
本入溜池は福岡県鞍手郡小竹町新多の遠賀川水系本入川源流部にある灌漑用目的のアースフィルダムです。
1917年(大正6年)に小竹町の事業により建設され、現在も小竹町が管理を行っています。
福岡県の遠賀川流域は年間を通して降水量が少なく、大河からの揚水技術のなかった時代の灌漑用水は天水や小河川に頼らざるを得ず、九州有数の溜池密集地帯となっています。
小竹町にも多くの溜池があり本入溜池もそんな溜池の一つとして建設されたようです。
 
県道74号線沿いに本入溜池堤体への道がありますが、フェンスが行く手を阻みその全容を見ることはできません。
 
わずかに民家の脇から余水吐と堤体の下流面を垣間見るのみ。
 
正面に堤体
堤高15メートルということでぎりぎりダムの要件を満たしています。
 
余水吐のコンクリートはまだ白く、改修があったことが伺えます。
余水吐右岸側(向かって左側)の導流壁に底樋樋門があります。
 
2375 本入溜池(1109)
ため池コード 404010015
福岡県鞍手郡小竹町新多
遠賀川水系本入川
15.2メートル
68メートル
600千㎥/550千㎥
小竹町
1917年

弁城ダム

2017-09-27 16:05:24 | 福岡県
2017年9月18日 弁城ダム
 
弁城ダムは左岸が福岡県田川郡福智町弁城、右岸が同町上野の遠賀川水系福地川左支流岩屋川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
1966年(昭和41年)に農林省の補助を受けた福岡県の事業で建設され、管理は福智町農政課が行っています。
遠賀川流域は年間を通して降水量が少なく、揚水技術のなかった時代は灌漑用水源を小河川や天水に頼らざるを得ず、九州有数の溜池密集地帯となっています。
福智町も例に違わず溜池が密集しており、扇状地の頂点に建設された弁城ダムは下流に広がる農地の貴重な水源となっています。
 
弁城ダムへのルートは複雑で細く入り組んだ集落内の隘路を辿って何とか到達することができました。
ダムへの入口となる左岸に顕彰碑があります。
 
左岸上流から
上流面はコンクリートで護岸されており、右岸に余水吐と斜樋があります。
 
天端には轍がありますが、軽トラじゃないと進入は難しいでしょう。
 
総貯水容量は20万8000立米。
扇状地の頂点にあるため下流の溜池や農地にとっては重要な水源です。
 
右岸の斜樋。
 
左岸の建物はちょっとヤバい関係の施設だそうです。くわばらくわばら・・・。
 
右岸の横越流式余水吐
わずかに湾曲しています。
 
余水吐導流部。
 
堤体直下に円筒分水工があるとのことで下流からもアプローチを試みましたが・・・
草が深くギブアップ。
 
洪水吐。
 
追記
弁城ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに3万4000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
2412 弁城ダム(1108)
左岸 福岡県田川郡福智町弁城
右岸        同町上野
遠賀川水系岩屋川
23.1メートル
151メートル
208千㎥/187千㎥
福地町農政課
1966年
◎治水協定が締結されたダム

福智山ダム

2017-09-27 14:09:35 | 福岡県
2017年9月18日 福智山ダム
 
福智山ダムは福岡県直方市頓野の遠賀川水系彦山川右支流福地川源流部にある福岡県県土整備部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、福地川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給、直方市への上水道用水の供給を目的として2003年(平成15年)に竣工しました。
ダム建設地点は北九州国定公園にしてされ建設に際しては自然環境への配慮が行われる一方、完成後は親水公園やキャンプ場のなど環境整備が進められています。
 
国道200号線直方バイパスから『直方いこいの村』を目指すと福智山ダムの案内板が現れます。
ダムへ向うヘアピンカーブ手前で目の前に福智山ダムが姿を見せ、堤体直下まで接近できます。
 
非常用洪水吐として自由越流式クレストゲートを2門、非常用洪水吐として自然調節式オリフィスゲートを1門の装備。
シミュラクラ現象で人の顔に見えるダムです。
 
ダム湖を周回する道路は時計回り一方通行、右岸ダムサイトに駐車場があるのでここに車を置いて見学します。
ダム湖は総貯水容量271万立米、1キロ下流にある福智山池とほぼ同じサイズです。
正面に見えるのはダム名の由来になった福智山で当ダムが登山口となっています。
 
上流面
手前が取水設備、対岸に管理事務所があります。
 
減勢工
右手の建屋は利水放流設備。
 
眼下に福智山池が見えます。
 
天端は歩行者のみ通行可。
 
左岸から下流面
堤体中央はエレベーター棟です。
 
竣工記念碑。
 
左岸上流から管理事務所越しに見た上流面。
 
福智山は地元では登山者に人気の山で、ちょうど山を挟んで東西にあるます渕ダムと福智山ダムがともに登山口になっおり、どちらの登山者の車が列をなして止まっていました。
 
追記
福智山ダムには129万立米の洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらに57万6000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
2442 福智山ダム(1107)
福岡県直方市頓野
北緯33度45分24秒,東経130度47分00秒
遠賀川水系黒川
FNW
 
64.5メートル
255メートル
2710千㎥/2560千㎥
福岡県県土整備部
2003年
◎治水協定が締結されたダム

福智山池(内ヶ磯ダム)

2017-09-27 11:41:37 | 福岡県
2017年9月18日 福智山池(内ヶ磯ダム)
 
福智山池は福岡県直方市頓野の遠賀川水系福地川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
1953年(昭和28年)に農林省の補助を受けた福岡県の事業で建設され、現在は直方市産業建設部が管理を行っています。
ダムのある集落の名前をとって『内ヶ磯ダム』とも呼ばれ、グーグルマップなどでも内ヶ磯ダムと記されています。
池の上流は親水公園として整備され、桜や紅葉の時期は周辺住民の憩いの場所となっています。
2003年(平成15年)には上流1キロ地点に県営の多目的ダムである福智山ダムが竣工しました。
 
ダム下から
左岸に余水吐斜水路があり越流しています。
 
取水設備からの底樋樋門
扁額付きのポータルです。
 
底樋から続く水路には円筒分水工があります
田植えの時期には水が溢れるんでしょう。
 
天端は車道。
 
総貯水容量は271万立米と溜池としては非常に大きな貯水池。
 
天端からは上流の福智山ダムが遠望できます。
 
左岸の横越流式余水吐。
 
 
余水吐導流部
この下が1枚目の写真となります。
 
右岸の斜樋
ここで取水された水が3枚目の写真の底樋へと送られます。
 
1キロの間隔で福智山池と福智山ダムが並んでおり、ちょっと紛らわしいかな?
 
追記
福智山池は洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに6万7000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
2403 福智山池(1106)
福岡県直方市頓野
遠賀川水系福地川
22.5メートル
112.6メートル
416千㎥/374千㎥
直方市産業建設部
1953年
◎治水協定が締結されたダム

畑ダム(畑貯水池)

2017-09-27 10:05:58 | 福岡県
2017年9月18日 畑ダム(畑貯水池)
 
畑ダムは福岡県北九州市八幡西区畑の遠賀川水系黒川にある日本製鉄(株)と北九州上下水道局が管理する上水及び工水目的の重力式コンクリートダムです。
1934年(昭和9年)に官営八幡製鉄所が中心となって発足した日本製鉄(日鉄)は、さらなる鉄鋼生産の増強を企図しその水源として1939年(昭和14年)より当地へのダム建設事業に着手します。
しかし、戦況悪化に物資不足や空襲をうけ事業は中断したまま終戦を迎えました。。
戦後の復興を受け新たな上水道水源を模索していた八幡市は畑貯水池に着目、北九州水道組合の事業としてダム建設が再開され、1955年(昭和30年)に畑ダムが竣工しました。
ダムは日本製鉄(株)と北九州市上下水道局が共同管理し、同社への工業用水の供給および畑浄水場を通じた八幡西区への上水供給を行っています。
北九州上下水道局が管理する門司区畑にある松ケ江ダムも現地では『畑貯水池』と呼ばれており、ちょっと紛らわしい状況ですが、北九州市上下水道局は八幡西区は『畑貯水池』、門司区は『松ヶ江貯水池』と区別しています。
 
畑ダム左岸を県道61号線が通っており県道沿いに駐車場が整備されています。
また貯水池上流には畑キャンプ場があり、ちょっとしたレクリエーションゾーンとなっています。
下流から
ダム下に畑浄水場があるので堤体には近接できませんが遠望はできます。
クレストに2門のローラーゲートがあり、堤高43.3メートルに対して堤頂長458.8メートルの横長ダムです。
 
下流面
戦中戦後のダムらしく導流壁は直線状。
 
上流から
取水設備は半円形、ゲートピアには重そうなゲート操作室が乗っかっています。
 
右岸のこの施設は?
 
 
天端は徒歩のみ立ち入り可能。
 
取水設備
水位が下がっており取水口がぱっくり口を開けています。
 
堤体直下の畑浄水場。
 
洪水吐導流部と減勢工。
 
総貯水容量734万9000立米。
 
堤体左岸が屈曲しています。
 
(追記)
畑ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
2405 畑ダム(畑貯水池)(1105)
福岡県北九州市八幡西区畑
遠賀川水系黒川
WⅠ
43.3メートル
458.8メートル
7349千㎥/6906千㎥
日本製鉄(株)・北九州市上下水道局
1955年
◎治水協定が締結されたダム

白木ダム

2017-09-27 00:09:35 | 福岡県
2017年9月18日 白木ダム
 
白木ダムは福岡県北九州市八幡西区畑の遠賀川水系黒川右支流白木川にある北九州市上下水道局が管理する上水道用水目的のアースフィルダムです。
竣工記念碑によれば1934年(昭和9年)に当時の香月町の事業により灌漑用溜池として建設され、碑では白木谷溜池と記されています。
1955年(昭和30年)に白木谷溜池の下流1キロに北九州水道組合により畑ダムが建設され、白木谷溜池の水利権も同組合に移り畑ダムの予備水源として上水道目的に変更されました。
現在は1964年(昭和39年)に誕生した北九州市上下水道局が管理を行っています。
 
畑ダム貯水池右岸沿いの道路を上流に向かい、白木橋駐車場から白木川に沿って進むと白木ダムに到着します。
右岸から下流面
北九州市上下水道局が管理するだけあり、夏場にもかかわらずきれいに草が刈られています。
 
天端は轍がありますが車は進入禁止。
 
上流面は石張で護岸されています。
 
右岸の斜樋。
 
貯水池は38万立米
貯水池上流には白木谷梅林という梅の名所があります。
 
左岸から。
 
左岸には白木谷溜池築造記念碑という巨大な石碑があります。
地震等で倒壊しないんでしょうか?
 
記念碑越しに。
 
余水吐が見当たらなかったのですが、帰宅後調べてみるとなんと左岸にトンネル式洪水吐があった模様・・・
これはしたり・・・後の祭りとなりました。
 
2404 白木ダム(1104)
福岡県北九州市八幡西区畑
遠賀川水系黒川右支流白木川
22.2メートル
91メートル
380千㎥/324千㎥
北九州市上下水道局
1934年